週末、知り合いの設計事務所のオープンハウスへ行きました。
平屋の住宅ですが、室内に入ると外観からは想像できない空間が広がっています。
内壁の仕上げは左官(シリカライム)で玄関扉なども特殊な仕上げです。また、高気密高断熱住宅で、24時間換気の機械が設置されていました。
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オープンハウスの帰り道、入り口の佇まいに惹きつけられて鈴木信太郎記念館を見学。
フランス文学研究者の鈴木信太郎氏が長年暮らしていた住宅は、数度の増改築を経て座敷と茶の間・ホールと書斎の三棟構成になっています。上の写真の座敷は埼玉県春日部市にあった鈴木本家から移築されたものですが、細部まで丁寧に作られていて清々しい建物でした。
メインとなる書斎棟は、大切な書籍を火災から守るために当時は珍しかった鉄筋コンクリート造で、防火扉も立派なものがついています。A.ジイドやS.マラルメなどのフランス文学の原書はじめ、交流のあった小林秀雄や中原中也の貴重本も展示されていて、何よりも天井の高い壁面を埋め尽くす蔵書には圧倒されました。
建築計画学の鈴木成文(東京大学名誉教授)は、鈴木信太郎の長男で、ここで暮らしていたことを初めて知りました。写真のスチールの柵は鈴木成文氏がデザインしたものだそうです。
予想以上に時間がかかり、書斎部分をじっくり見れなかったのが残念でした。