花組公演、観て参りました。


花組100周年にあたり、

新しくトップ娘役に、星風まどかさんを迎えた花組。

また新しいトップコンビとなりました。


お芝居は、谷貴也先生の作・演出。

谷貴也先生は、今回が大劇場デビュー作となります。

2016年の花組バウホール『アイラブアインシュタイン』がデビュー作で、

その他には、雪組バウホール『義経妖狐夢幻桜』、月組シアタードラマシティ『出島小宇宙戦争』。


時空を越えるフュージョン時代劇が得意なイメージの先生ですね。


さて今回の作品。

タイトルがバロック、ロック、クロック??

ということで、

む?時計か?という感じ。


登場人物の役名が、クロノスケ、キラ、コウズケノスケ、クラノスケ、タクミノカミというわけで、

どうやら「忠臣蔵」のストーリーがベースなようです。


開演前から幕も凝っています。

たくさんの時計があります。

この時計、動いてるんですよ。

見えますかね?


右上にある、漢字のデジタル時計は減っていく仕組みなので、

あれが「零零零零」になれば開演となるのが分かります。

なんだかワクワクしますね。

1.2.3を数字の漢字で書くことはあまりないのですが、「鬼滅の刃」のおかげで、漢字の数字にも親しみが湧くようになりました。


零、壱、弐、参、肆、伍、陸、漆、捌、玖、拾

(0から10まで)



舞台は、江戸によく似たエド。


主人公は、クロノスケ(柚香光)。

時計職人です。


時間を少しだけ戻せる時計が登場する、

ストーリーはわりとコメディです。


タクミノカミ役の聖乃あすかさんが目立つ役ですね。

4番手?3.5番手くらいの位置だと思いますが、めっちゃ目立ってます。

最近ぐいぐい来てる聖乃さん。


永久輝せあさんも頑張らなきゃ、という感じ。

雪組出身の人は、良く言えばお育ちがいいというか、控えめというか、押しが足りない気がします。

がんばれ、VISAカード。

クラノスケ役です。


クラノスケの奥さん役の、華雅りりかさんが面白かったです。

「サラダです」などのセリフの間合いが絶妙でした。


水美舞斗さんは、コウズケノスケ。

つまり、吉良上野介ですが、そんなに、おじいちゃんではないです。

悪いオッサンな役づくり。

力強い水美さんと、柚香さんの立ちまわりは見どころのひとつ。

タイプの異なるダンサーである、おふたりが戦う場面は見ごたえがあります。


妙に押し出しが強く、濃くなってきた聖乃さん、パワフルな水美さん、ダンサーの柚香さんと、永久輝さんの4名が出る場面があります。

永久輝さんは、この4人の中なら、歌をめちゃくちゃ頑張るとか?

影が薄く見えたのが残念。がんばれー。


星風まどかさんは、可愛い実力派。

かわいらしい役から大人っぽい役まで幅が広がりました。

今回も前半はミステリアスですが、後半になるにつれて、クロノスケを助けたい一心で頑張ってきた女の子ということが分かります。


ネタバレになりますが、

あれ?クロノスケ、実は「時を戻そう〜」って歌、歌わなくても、良かったんじゃ?と(笑)


あと、音くり寿さんがツナヨシ。

上様!

ちっちゃい上様!

まぁ〜、この人は"達者"のひと言に尽きます。

怪演。

私としては、この役は男役さんに演ってほしかったですが、音くり寿さん以外に、ここまで出来る人が見当たらない(−_−;)


美風舞良さんはケイショウイン。

ツナヨシのお母さま。

このストーリーでは、昔、コウズケノスケとなんかあったみたい。

え?上様は将軍家の子で大丈夫?とか一瞬、思っちゃった(笑)


上様のそばに仕えるヨシヤスは、優波慧さん。今回がサヨナラです。

魔法使いのとんがり帽子みたいなのを被っていて、なんだか面白い。


あと、目立っていたのが若手娘役さん、おふたり。

カエデ役の美羽愛さんと、ツバキ役の星空美咲さん。

なかなか良いところに出てきてます。

ダンスの美羽さんと、歌の星空さんという感じかな。

ショーでも目立ってました。



こういう時代劇をもじった作品は、好き嫌いが分かれるかもしれません。

が、最後はみんながハッピーエンド。

明るい終わり方です。


いつもより、やや時間が短めなお芝居。

笑えたし、楽しかったと思います。