写真は楽しい。

最近のカメラ(スマホも含め)よく写りますね。
写りすぎてつまらないという声もちらほら。
一部の最新のレンズは、シャープすぎてカリカリ、まつ毛や髪の毛が針金みたいに写る。
ここまでくるといいのやら悪いのやら。まあ、後でソフトにすることは簡単なのでいいのだけど。
(逆にソフトな描写の画像を後からシャープにすることもできるけど、限界がある)

そんなわけで、オールドレンズとか、オールドレンズっぽいソフトフィルターが流行っているらしい。
写りすぎない方がエモいらしい(笑)。私も試してみた。
それから、「写ルンです」のレンズを流用したレンズもある。

さてさて、オールドレンズや写るんですのレンズは、最新レンズと何が違うのか。

■オールドレンズ
こちらの3枚はソフトフィルター


・ガラスの中に脈理や泡があってもある程度はOK、ガラス表面の反射防止技術(コーティング)も十分ではなかったため、盛大にフレアやゴーストが出る。ハイライト部には滲み(ハロ)が出る。
結果、コントラストが低くなり、彩度も低く色再現性も悪い。ガラスそのものに着色がある場合もある。
ン十年前、私が初めて買った一眼レフのレンズには泡が入っていた。カメラ屋のオヤジに「いい味出るよ」と言われた(笑)

・諸収差の補正も今のレベルと比べると不十分、中心部はそれなりにシャープ(と言ってもカリカリではなく、まろやかなシャープさ)だが、周辺部ほどシープさが低下して解像感が落ちる。絞ればある程度改善される。
球面収差が多少残っている方が、ボケた部分のボケ方は綺麗。現代のレンズはシャープさとボケの綺麗さの両立を目指している。

・周辺減光が大きく、周辺部ほど暗い(これも、絞れば改善される)。
実は最新レンズでも、周辺減光が大きいレンズもあるが、ボディ側のデジタル処理で補正している。
ありとあらゆる欠点を完全に無くすことは、あちらを立てればこちらが立たず的に無理なので、デジタル補正で処理できることは後から補正するという前提で設計されているレンズが最近は多い。

■写ルンですレンズ
こちらの3枚は写ルンですレンズ


・プラスチック製の(おそらく非球面の)単レンズ、かつ単焦点レンズ。
たった一枚のレンズしか使っていないので、乱反射が少なく、コントラストが高く色彩度も高い。いわゆる「抜けが良い」レンズ。この点はオールドレンズと真逆。構成レンズ枚数が多いほど、表面反射防止技術や鏡胴内面反射防止が十分でない場合は、抜けが悪い。

・画面中央部はそこそこシャープだが、画面端ほどシャープさに欠け、暗い。この点はオールドレンズ以上。

■オールドレンズと最新レンズの差はどこで出るか。
もともとコントラストの低い曇り空のようなフラットな光の場合は差が出にくい。
晴れてドピーカンのようなコントラストが高い場合に差が出やすい。
画面内部や画面のすぐ外に太陽などの強い光源がある場合、フレアやゴーストが出てコントラストが落ちる。
画面内にハイエストライトがあってかつその周りが暗い場合ハロが目立ちやすい。点光源が画面内にある夜景などは特に。
(もちろんコントラストの低い場合でも、パソコンで画像を強拡大すれば、シャープネスの差は歴然だと思うが今回はそういう話ではなくて)

■ということで試してみた。
フィルターの種類にもよるが、ソフト効果の強いフィルターだと、全体が白くなったり、単なる「ピントの甘い写真」になっちゃう。
オールドレンズといえどもピントが合ったところはそこそこシャープ。なので弱目のフィルターをいくつか試してみた。
私が持ってるソフトフィルターは、オールドレンズならぬ、大昔に買ったオールドフィルター。

webで見る限りは、フィルターの効果はそれほどはっきりしないかも。小さな画面で見ても違いが一目瞭然なら、ある意味やりすぎ、かも。
逆光時のコントラスト低下、フレアは盛大だが、もう少しハイライト部のハロが出た方が、オールドレンズっぽい ?

フィルターも日々進化していて、最近では、ソフトすぎない"オールドレンズのような"を売りにした「ブラックミスト」とか「ノスタルトーン」とかいうフィルターがあって、エモいと評判らしい(笑)。
今度試して見よう。もう発注した(^-^)ｖ


ご覧いただきありがとうございました。
徳島の写真館フォトスタジオXY(エクシィ)相原でした。
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