死の猟犬 ★★☆☆☆

 ホラー・ミステリ系の話かと思っていたら、なんかぼやっとしたオカルトで思ってたのとは違ったなぁ。

 表題作のわりにはいまいち・・・。

 導入部はわりと良かっただけに残念。

 

赤信号 ★★★★☆

 友人夫妻が催す小さな晩餐会に、精神科医の叔父と共に参加した主人公。彼はなぜか不吉な虫の知らせ、危険を知らせる赤信号のようなシグナルを内心で感じていた。その後、何者かに叔父が殺害されてしまい、主人公は容疑者として追われることになるが・・・という話。

 

 クリスティー作品らしいミスリード、展開、結末。

 短いながらもミステリの起承転結がわかりやすく描かれていておもしろいです。

 

第四の男 ★★★★☆

 列車の一等車両に偶然乗り合わせた知り合い同士の牧師、医師、弁護士。そして四人めの見知らぬ男。

 知り合い三人はそこである事件の話を始める。絞殺体で見つかった女性の話を・・・という話。

 

 タイトルは「第四の男」ですが、男の話ではなく二人の女性の話です。

 どちらの女性の心情もせつないですが、親の因果が子に報いな内容もやりきれないですね。

 

ジプシー ★★★★☆

 友人の夢に度々現れ、警告をしてくれるジプシーらしき女性。しかし、その警告もむなしく、起こる不運を回避することはできなかった。亡くなった友人から夢の話を聞いていた主人公は、そのジプシーではないかと思われる婦人に会いにいってみるが・・・という話。

 

 なんだか不思議な話でしたね。主人公も能力者なんでしょうか。

 結局未来は変えられないのなら、その警告に意味はあるのか。

 

 最後のとってつけたようなハッピーエンドはちょっとどうかなと思いましたけど、あれがないと悲しい話で終わってしまうのでこれはこれでいいのかな。