■寒さも吹き飛ぶ韓国伝統結婚式の美風「親迎」を体験しました!≧∇≦)〃♪ | 韓国・ソウルの中心で愛を叫ぶ!

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ポッドキャスト韓国語マガジン“サランヘヨ・ハングンマル”の編集長が、韓国と韓国文化の見つめ方を伝授します。

晴れ渡った土曜日、親しい家庭の息子さんの結婚式が催された「コリアハウス」です!

 

 

●「韓国の家」の伝統結婚式に行きました!

 

昨日は親しくお付き合いさせていただいているご家庭の息子さんの結婚式があって、ソウル中区筆洞にある「韓国の家(한국의집, コリアハウス)」に行って来ました!ヾ(≧∇≦)〃♪

 

「韓国の家」は、韓国伝統文化体験施設であり、地下鉄4号線忠武路駅の1番出口、2番出口のすぐ近くです。普段は韓国伝統の国楽の演奏を聞きながら食事ができるレストランとしても有名ですよね。(*´ヮ`)/

 

そこでの結婚式は、伝統文化を残すという意味もあって、伝統的な儒教の「周六礼(6段階の結婚儀式、納采・問名・納吉・納徴・請期・親迎)」に従った「親迎」を正式に再現したものであって、伝統楽器の楽団演奏の中で、実に優雅に、感動の美しい式典が行われました。

 

実際、今の韓国の結婚式は西洋式がほとんどで、しかも庶民のそれは簡略化されて、あっという間に終わりますからね。その後、家族と身近な人同士で、「親迎」由来の韓服を来た「ペベク(패백)」という儀式も行われますが、今回正式な「親迎」の全体を見ることで、ふだん目にする、夫婦で酒を注ぎ合ったりしていちゃいちゃする「ペベク」などは、ただのお遊びの真似事に過ぎないのだということを痛感しました。(^^;)

 

ソウルは今、昼間でも零下になる寒波の季節ですが、それでも昨日は晴れ渡って日が射すことで、充分に屋外でも行える緩んだ日和だったと思います。

 

 

●伝統結婚式の「親迎」を完全再現!

 

日本にいわゆる「結婚式」というものが始まったのは、近代化以降で、西洋のキリスト教式に学んで明治時代に「神前結婚式」が始まったわけですよね。結婚式がないことを外国から批判されてつくったともいわれますが、いっぽうの韓国や中国には、はるか昔からこの「周六礼」に基づいた「親迎」という儒教式結婚式がありました。

 

韓国の「親迎」は本来、新婦の家の庭でなされるものなので、この会場がそれを象徴している場所として、目の前の建物が新婦の家として見なされます。その奥には新婦の母と新婦がいるのですが、司会役の年配男性が扇を見ながら詩調を諳んじるように中央祭壇前で仕切る中で、新郎が木製の雁を持った「キロガビ(기럭아비、雁男)」と共に入場して来ます。

 

ここは本来は「周六礼」の1段階目「納采」という儀式に該当するのですが、一度つがいになったら生涯添い遂げる鳥として夫婦愛の象徴である「雁」の木の人形を、「キロガビ」が新郎に渡し、新郎が新婦の家に、主には新婦の母に、うやうやしく渡すことで、新郎が誓いを立て新婦側が婚礼を承諾したという意味になるわけです。

 

ただ、今回の式では、新婦のお母さんがご病気で出席されることができなかったために、新郎が新婦の母に渡すことはかなわず残念でしたね。それでも、新郎が新婦の家の入口で「雁」と敬拝を捧げました。その後、新郎は祭壇の片側に移動して反対を向く中、両腕で顔を隠した新婦が、「手母(スモ、花嫁の介添え女性、多くは新婦の母の姉妹がする)」たちに両側から支えられながら登場しました。

 

この時、祭壇を中央に男性と女性が離れて向かい合うのですが、最初は新郎が反対を向いて立っており、新婦が到着してから、司会の合図で振り返って、美しく着飾った新婦に対面するという形になっています。これが儒教でいう「陰陽」の出会いの瞬間になるわけです。その後、男女がかわるがわる敬拝を向かい合って数回ずつ捧げしながら、陰陽の代表の男女が太極図のように動じ静じて一つになる姿を表現します。

 

 

●伝統価値観では夫婦は天の体現者!

 

ここが、西洋のキリスト教の結婚観と東洋の儒教の結婚観の決定的な違いなわけですよね。キリスト教は創造主の神様が主人であり、人間は僕なので、神様の祭壇の前に2人で出て行って結婚の誓いを立てます。その時、新郎がいる所に新婦の父親が娘を連れてきて新郎に引き渡すというのも、封建社会の名残として、娘の主人である父から、新しい主人である夫に引き渡されるという形になっているわけです。

 

ところが、儒教では、あくまで人間自身が天(=太極)が別れた陰陽の代表であり、万物の中で最も天の理の価値を体現する体現者なので、広場の中心、皆の祝福の真ん中で、「陽」を代表する男性と、「陰」を代表する女性が一つに和して天(=太極)の姿を体現するという形で結婚が成立するわけです。価値の中心が新郎新婦自身なわけですね。伝統的には本来、これを日が沈む夕暮れの時間に行ったものなのですが、それもまた、その時間が昼と夜という天地の陽・陰が出会う時間であったためです。新郎新婦の出会いが天地の陰陽の出会いだ、ということを表していたわけですよね。

 

その後は祭壇の左右で、一つの酒を分かち合って飲み、棗などの供え物を互いに分かち合って食べることで婚礼が締めくくられ、祝賀客のほうを向いて新郎新婦が礼を捧げて終了となります。

 

本当に簡単ではない儀式であり、けっこうな時間を費やしましたが、ずっと国楽の生演奏が奏でられる中、詩調のような司会の言葉も耳に心地よく、何よりも伝統的な価値観の中で結ばれる新郎新婦があまりにも美しくて感動、感動の時間でした。

 

その後は、「韓国の家」の食堂で、とっても美味しいバイキング式の食事を食べ、新郎新婦とそのご家族の挨拶を受けて一緒に写真を撮りました。寒い真冬の気温とはまったく反対に、幸福感に温まりながら、胸が一杯になった一日でしたね!おめでとうございます!♪ヽ(´▽`)/

 

 

 

門を入って「韓国の家(コリアハウス)」のメインの建物入口。

 

 

そのマダン(中庭)で結婚式が始まりました。新郎が雁の人形を受け取ります。

 

 

伝統国楽演奏がずっと流れています。

 

 

新婦の家の前で「雁」を捧げてご挨拶する新郎。

 

 

敬拝を捧げます。

 

 

新婦が登場しました。

 

 

美し過ぎる!♪ヽ(´▽`)/

 

 

反対を向いている新郎は、あの扇を持った司会の言葉で振り返ります。

 

 

出会いの瞬間ですね。祭壇を挟んで陽と陰が向かい合います

 

 

手を洗う新婦。これも儀式。

 

 

最初に新婦が敬拝。

 

 

続いて新郎が敬拝。これを繰り返します。

 

 

座って、お酒と供え物を分けて食べます。

 

 

終了して祝賀客に挨拶の礼を捧げる新郎新婦。

 

 

終了後は中の食堂で美味しいバイキング。

 

 

お刺身に目が行きましたが。

 

 

それ以外にも豪華なご馳走がたくさん並んでいます。

 

 

いただきます。

 

 

終わってカフェを探したら「韓国の家」の中にこのカフェがありました。

 

 

下に下りていく形で入ってみると。

 

 

以前に何度も来たことがあったカフェでした。ここは飲み物が安くて美味しいです。

 

 

いつもはこちらから入っていたので、「韓国の家」からも入れることを知りませんでしたね。

 

 

 

 


コリアハウスでの美しい韓国の伝統結婚式!

 

 

☆。.:*:・'☆'・:*:.。.:*:・'゜☆。.:*・'゜☆

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