医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

現実離れ

2023-02-02 04:49:42 | 薬局
自宅でのテレワークはヒマだと思われているからなのか。

昨年の9月30日の通知でオンライン服薬指導に自宅でのテレワークが認められた。
この議論では薬局は女性が活躍することが多く、産休・育休中の対人業務として認められたように思っている。
勘違いかもしれないが勘違いじゃないように思う。
私はこのブログで産休・育休の時に、いつ来るかわからない患者からオンライン服薬指導などあるのかと疑問に思っていた。
しかも「患者の求めがある場合又は患者の異議がない場合」だそうだ。
そこまで特定の薬剤師に固執する患者がどれだけいるのか。

正直な話、私は子供の世話はほとんどしていない。
夜はいつも遅く帰って来て、朝はいつも6時過ぎに朝食を済ませて出勤していた。
なにせ「24時間、戦えますか」が当たり前の時代だ。
今では申し訳なかったと思うが育児はすべて家内任せだった。
しかも連続して3人が生まれていた。
話を聞くと大変だったようだ。

先日、岸田総理が国会答弁で賃金上昇やキャリアアップに向け、産休・育休中のリスキリング(学び直し)を「後押しする」と発言したそうだ。
それに対して産休や育休中にリスキングなどする時間はないと批判を浴びている。
本人は自分も3人の子供がいて経験があるようなことを言っているが、正直なところ生活レベルが違うと思う。
私と同世代の総理に産休や育休中の忙しさなど分かるはずがない。

話は元に戻るが、もしオンライン服薬指導が産休や育休中の薬剤師を対象としたなら同じじゃないだろうか。
もし、そうじゃない薬剤師が対象なら服薬指導のコールセンター化につながるのではないだろうか。
コールセンターなら、その先に何があるのか。
なぜ薬剤師の薬局以外の場所からのオンライン服薬指導が認められてしまったのか。
いささか疑問に思う。

そうはいっても時すでに遅しで、認められたのならどこまでが可能なのか。
ビジネスは必要とする人のニーズが大切であるが、そのニーズを満たすためには塀の上を歩くぎりぎりの線にうまみがある。
一歩踏み外すと塀の中に落ちる微妙さが必要になる。
まだ、具体的なサービスとして出てきていないが、それには何かの組み合わせが必要なようだ。
その何かが調剤の外部委託かもしれない。

調剤の外部委託については2021年4月20日の規制改革推進会議の第12回 医療・介護ワーキング・グループから正式に出てきた。
言い出しっぺの人は自分の思った方向に動いていると感じているのだろうか。
その後の発言があまり聞こえてこない。

中小薬局には一包化などの調剤機器の整備が困難だから、外部委託によって対人業務に向かって時間を作るって話だったように思う。
正直な話、中小薬局の方がチェーン化された薬局よりも対人業務はしっかりしている。
それが薬局としての存在における生命線だからが。
一包化などの調剤報酬はなくてはならない貴重な報酬であることも確かだと思う。
誰が手放すのだろうか。
この調剤業務の外部委託は誰が望んだ話なのか。

知らない内に薬剤師としての価値を自分たちで下げていることに気づかなきゃ。
そう言えば言い出しっぺは薬剤師じゃないかもしれない。
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