にほんブログ村 メンタルヘルスブログ アスペルガー症候群へ
にほんブログ村

 

 

 

こちらも参加していますのでよろしくお願いします。

 

 ↓      ↓

人気ブログランキングへ

 

実習も終盤になると自分が立てた計画の実践も実習プログラムの中に組まれていた。

 

私の場合、中長期計画は雲をつかむような話だったのでこれを現実に戻すような形で見直し、短期目標に集中して実践することにした。

 

短期目標は「Bさんが1000円前後の買い物を1人でできるようになること」である。いきなりスーパー等の店舗でお金を持って行うには額が細かい、繰り上がりがある、消費税の概念があるなどとかなり高いハードルをクリアしなければいけない。

 

私はこれらの概念を全て排除し、

・アイテムの値段は100円単位で統一(100円・200円・300円等)

・かごの中にあるアイテムの総額をまず計算してもらう(最初は6点くらいで1000円未満に収める)

・お給料600円

・買いたいものを3つまで選んでもらう

・実際に疑似通貨を使って支払ってもらう

 

とある程度構造化した方法を使いできたときにより自信がつくような方法を導入したいと考えていたので合計額の計算が正確にできたときには「大正解!」とやや大げさにほめていた。

 

何度も繰り返しているとできるようになるので買いたいアイテムを4つに増やしたり一部繰り上がりのないように10円単位の商品も取り入れるなどの工夫を行った。

 

数字の計算にはある程度強いBさんは10円単位の商品が混ざっても混乱することなく計算できた。これには実習指導者も「Bさんのスキルが思っていたよりも高い」と驚いていた。

 

この実践は実習予定上は3日と決まっていたが、時間を1回15分から30分、1日1~2回時間を取ってもらってやっていた。ただ課題も多くて、お釣りの概念が難しい(引き算)ことや繰り上がり(例えば10円硬貨10枚と100円硬貨1枚が同じ価値であること)も難しいので実際にBさんがスーパーなどで実際に買い物する(般化)ことはすぐには難しいという印象だった。

 

私はこの実践は実習指導者には聞きながら進めたものの現場の人たちの意見はあまり聞かず1人で行っていた。「面白そうですね」という現場の職員もいたが情報の共有はあまりできなかった。実習指導者の中川はそのあたりもしっかり見ていた。

 

話は次回に続きます。