今回は、中古車を販売している業者さんからのヘルプです。
中古車として販売した2018年式のジープグランドチェロキー、
バッテリーを交換した直後から警告灯が点灯し始め、
アイドリングストップからの再始動の際も異常で、
走行自体もままならない状態になってしまったそうです。
余談ですが、
2018年式でバッテリーも問題無い可能性が高いのに、販売に際してその辺りきちんと交換されるというのはとても良心的かと思います。
全国展開している某大手中古車販売店なんて、
車検2年受けての販売で、納車後3日でバッテリーあがり。
バッテリーを確認すると8年前のバッテリーで、
しかもテスターでは「要・交換！」。
空っぽも空っぽ、そりゃ、いつこうなってもおかしくない状態でした。
（もしかしたら、ダメなの分かってて充電して納車した？それとも、そんな事すら調べてもいない？？）
で、お客様が購入店に電話すると、
「車検が受かったという事は、問題が無かったという事です！！」
と一蹴！
「お国の制度である”車検”に合格してるんですよ！」と。
制度の中身も把握してないくせに、その制度の威を借るとは・・・
お預かりして点検します。
実は、フリークに来店される前に別の整備工場さんや自動車電気専門の工場さんで診て貰ったそうですが、新し過ぎて診断機の接続自体が出来なかったそうです。
たまたまですが、グランドチェロキーが他にも2台入っています。
診断を始めます。
いつもの様にOBDに接続すると警告メッセージが出ます。
診断機を別の物に変えても結果は同じ。
何故なら、この車両はSGW(セキュリティー・ゲート・ウェイ)搭載車だからです。
専用ケーブルが必要で、更に専用の箇所に接続する必要があります。
SGWシステムをチェックしますが、そちらには無し。
ダッシュボードの裏の方にありました！
それぞれのユニットに大量のエラーがストアされています。
一部抜粋してみますと、
・U040300 不適切なﾃﾞｰﾀをTｹｰｽより受信
・B219916 Battery Voltage-Circuit Voltage BelowThr
・B1A1100 Remote Keyless Entry Fob2 Battery Low
・U11B800 Lost Communication With Integrated Cente
・B21DD84 ｼｽﾃﾑ電圧-信号が今日範囲より下
・C008E00 ECU内部性能
こんな感じです。
それぞれをチェックして、確認・設定・削除を繰り返し、エラーは全て消失。
走行テストも繰り返し、問題無い事を確認。
キーフリーのバッテリーの交換と、
車両側サブバッテリーの交換もさせて頂きました。
ご用命、ありがとうございました<(_ _)>
※同じ内容の故障事例でも、作業内容や手順、個体差や経年劣化、部品価格の変動等により必ずしも同一価格・同一修理とはなりません。上記価格や修理内容を他の整備工場さんに強要する様な行為はお控え下さい。
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愛媛新聞社の「マイベストプロ」に掲載されました
