トラブル修理-BMW ミニ(R55)マフラーから白煙が出る | フリークのブログ

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「それって幾らになるの??」にも、明確にお答えします(^^)

エンジンがしっかり暖まってからの少し長めの信号待ちなどで、

マフラーから白煙が出だすというR55ミニ。

 

ところが、

いざお預かりをすると、出なかったりするもんなんですよね(^^;

うちは、恐らく同業他社さんの中でも結構試運転を行う方なのですが、

あれこれ数十キロ試運転をするも白煙が出ず、

オイル上がりなのか下がりなのかを判断したいのですが、

これがなかなか判断が仕切れない。

 

しかもターボ車ともなれば、更に白煙の原因が増えますので、

これまた如何ともし難い状況に。

 

 

そんな時、お客様より白煙発生の動画を送って頂き、

発生状況などから考えて、作業をするなら、まずはバルブステムシールからだろうという判断になりました。

 

 

 

バルブステムシール。

バルブステム部分の上下摺動に際し、シリンダー入り口部分の密閉を保つと同時に、ステム部に付着しているエンジンオイルをしっかりと掻き落としてくれる部品なのですが、この部品が悪くなるとエンジンオイルを掻き落とせず、そのオイルがシリンダー内に入り込み、燃えて白煙となります。

 

ミニの白煙の原因となっている事が多い部品なのですが、

 

整備歴のある程度長い方は、70/80のマークⅡやクレスタなどで、朝一もくもくと白煙を出す車両に何台も当たった事があるかと思います。

 

かく言う私も、その当時の記憶が色濃く残っておりまして、

 

”ステムシール不良での白煙は朝一などの冷間時に特に発生し、エンジンが温まるに連れて白煙が収まって行く”

 

”温間時でもレーシングすると白煙は出易いが、アイドリングではあまり発生しない”

 

そんな風な刷り込みがなかなか払拭出来ず、現状確認からのステムシール交換への決断をなかなか行えなかったのですが、

ミニはオイル下がりも上がりも、発症率がかなり高いし、

そもそも白煙の原因がオイル上がりであれば結構な致命傷だし、

タービンも違和感のある様な異音は無いし、

コンプレッション問題無しだし、

前オーナーさんのオイル管理はあまり良く無かった様だし、

よって、消去法からステムシール交換決断へと結びつきました。

 

 

 

さてさてお次の課題。

 

絶対的確証が無い訳ですから、出来るだけお安く済ませたいと願うのは人の世の常。

 

となれば、ヘッドを降ろさずに作業を完了するのが非常に望ましい。

 

タイミングツールはある、

エキセントリックシャフトスプリングを外すSSTもある、

そうなれば、あとはバルブが沈まないようにするSSTだけ。

 

かなり昔使っていたのがあるけどそれは適合しなかったので、

結局新しいSSTを用意して施工開始です!

 

 

 

これで白煙とは綺麗さっぱりさようなら出来る事を願って!

 

 

 

全体的に汚れが乗っていますが、

メーカー指定のオイル交換サイクルをきちんと守っていた方のエンジンは、おおよそこのレベルの汚れ具合にまでなってしまいます。

 

2年20,000km毎のオイル交換サイクルなんて・・・

そりゃ、汚れも酷くなるし、オイル漏れもあっちこっちから始まりますよね。

 

 

 

スプリングを外して、

 

 

 

カムシャフト類一式取り外します。

 

 

 

汚れが酷いなぁ・・・

掃除できるところは一緒に掃除をしておきます。

 

 

 

SSTを装着してバルブを保持、

バルブスプリングを縮めてコッターピンを外します。

 

 

 

 

 

この状況、バルブステムシールにも良く無かったでしょう。

新しいオーナーさんは、弊社でもお勧めの高性能オイルをチョイスしてくれているので、これら汚れもじんわりと落ちて行く事でしょう。

 

 

 

ステムシールさん、さようなら。

 

 

 

次々と交換を進めて行きます。

全部で16か所ありますが、それぞれの箇所でSSTの組み合わせを微妙に変えて行く必要があります。

 

 

 

組み付けはロイヤルパープルのMAX-TUFFを使用。

どうせ使うなら、最高の物を使おうというのがフリークの考えです。

 

 

 

更に別のSSTを使ってスプリングを組付けて行けば、

いよいよ組みあがって来ます。

 

 

施工後の試運転は100km程させて頂きました。

色んなシーンを試す為です。

 

いずれのシーンでも白煙は全く出ず!

完成とさせて頂きました。

 

 

 

今月はフリークも健康診断の月です。

スタッフ全員、若いスタッフは健康診断、ある一定以上の年齢のスタッフは人間ドッグとなっています。

 

随分と前に勤めていた会社での健康診断は、

健康診断・・・というよりは、身長体重測って、視力検査と聴力検査のみでした。

血液検査は?と聞くと、

「献血に行ってこい!調べてくれるから」と言われ、定期的に献血も行っていました。

献血の本来の趣旨とは違っていてすみません(^^;

 

お客様には、

「車は1年に1回の健康診断が必要ですよ!」

とか言っているのに、自分の体の方の健康診断は疎かっていうのもおかしな話しなので、フリークでの健康診断は結構しっかり目に診て貰う様にしています。

 

人も車も、早期発見・早期治療が大切です。

 

 

今回の白煙修理では、

 ・バルブステムシールセット交換

 ・ヘッドカバーガスケットセット交換

 ・スパークプラグホールスリーブ交換

 ・ガスケットリング×2種類交換

 ・バキュームポンプOリング交換

 ・エンジンオイル(ロイヤルパープル HPS)交換

 ・オイルフィルターエレメント交換


以上の作業を行っております。


ご用命、ありがとうございました<(_ _)>

 
 <参考データ:車両走行距離  109,000km>





※同じ内容の故障事例でも、作業内容や手順、個体差や経年劣化、部品価格の変動等により必ずしも同一価格・同一修理とはなりません。上記価格や修理内容を他の整備工場さんに強要する様な行為はお控え下さい。

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愛媛新聞社の「マイベストプロ」に掲載されました