突然エンジン不調に陥ったらしく、

そのままお付き合いのある整備工場さんにJAFで運び込んだら、

 

「インマニが割れています。部品は製造廃止になっているから修理不可。どうにか部品が調達できたとしても、破片がエンジン内に入っている可能性が高いから、エンジンもアウト。これはもう廃車するしか・・・」

 

という感じの流れになっているアルファロメオがあるとの事で、オーナー様からヘルプの電話。

 

 

 

早速レッカー搬送にてフリークに入庫。

まずは現状確認。

 

 

 

ボンネット開けて見る分には全く分からないけれど・・・

 

 

 

エンジンの下から覗き込むと、よく分かります。

 

ありゃりゃ・・・

 

赤い矢印の所は大きなクラックですね。

赤い線で囲っている所は、大きな穴が開いています。

 

実際はもっと被害を被っているかも。

 

 

バックファイアなどが原因なのかな。

内側から爆発した様に、外にまき散らしている様子。

 

その時当然エンジンは掛かっていたのだけれど、スコープなどで確認してもエンジン内部に混入した破片は無さそう。

 

どうやらエンジンは無事な様子です！

 

 

 

まずは部品を調べます。

車台番号から割り出していくのですが、探したいのは8番の「エアダクトシステム」です。

インテークマニホールドは脱着こそ必要であっても、機能的には損傷を受けていないのでそのまま行きます。

 

 

 

しかし、部品検索サイトで次のページに行くと、

「エアダクトシステム」だったはずの部品の名称が、何故か「インテークマニホールド」に変わっている。

 

そして、部品商に「インテークマニホールド」で見積もり依頼をかけると、「280,000円、製造廃止の為部品供給不可」との回答。

 

これは一体どっちの部品を指して言っているのだ！？

 

 

 

すったもんだありましたが、結局部品商さんの見解としては、こちらのイラストを順守するという事になり、探しているエアダクトシステムは30万円程するが、やはり部品は製造廃止済みの為供給不可。

 

ならば中古を探そうと、「エアダクトシステム」で検索するも全くヒットせず。

 

でも、「インテークマニホールド」で検索すると、まさしく欲しいこの部品が数点ヒット！

しかし、写真を見ると、皆さんそれぞれで解釈が違うみたい。

呼び名があまりに自由過ぎて(笑)

 

ラテンの国で出来た車って、こんな所まで自由なんだ！

 

 

 

部番で探すのが一番確実なので、

部番を記した箇所が残ってくれている事を祈りつつ再びチェック。

 

物凄く入り組んだ所に部番を書いたシールを発見！！

 

この部番を元に探すと、日本国内では1機もヒットせず。

海外の中古パーツを当たるけれど、ヒットしたのは1機だけ。

それはドイツの中古部品屋さんにあるのだけど、そのお店は残念ながらヨーロッパ一円にのみ発送。

アジア圏は発送対象外との事。

 

お客様に説明をしてまた一から探し始めるも・・・

本当に、全く見つからず。

 

部品番号末尾が近いのは幾つか見つかったけど、

何万円も出して、国際輸送費までかけて届いた物が合わなかったら、

こんなに悲しい事は無い。

 

ドンピシャ一致は、あのドイツのだけ！

 

 

今一度コンタクトを取り、

「日本に発送して欲しい！」とお願いするが、やはり、

「ヨーロッパ圏がギリギリ。本当なら、ドイツ国内が希望！」

 

しまいには、

「私の店まで取りに来るなら、少し値引きするよ！」って。

 

流石にドイツまで取りに行く訳にはいかないので、

知り合いの中で、現在ヨーロッパを旅行中に人が居ないか探すけど、残念ながら見つからず・・・

 

 

・・・それは、冗談です。

 

 

本当は、

 

「あなたの持つその部品を日本に送ってくれたら、スクラップになりそうな一台の車が助かり、これからも元気に走り続ける事が出来る。そして、その車のオーナーもとても幸せな気持ちになる。今あなたの手元にあるその部品は、遠くアジアの地で車と人を幸せにする事が出来るんだよ！」

 

って伝える。

 

すると、

 

「そのハッピーの仲間に私も入れるのか！？」って。

 

乗って来た！！！

 

 

「あなたと私と、その車のオーナーの3人で、一台の車を救おう！！」

と返事したら、

 

「分かった！！早速発送の準備をするよ！！」って！！！

 

 

で、先に届いた請求書・・・・・

 

€10、高くなっとるやないかーーーーい！！！！

　※　もちろん送料は別

 

そりゃ、あんたもハッピーになったわな(笑)

 

 

 

こういうご時世だから仕方ないけど、

届くまでに約1ヶ月。

 

 

 

破損していた部品を車両から外してみる。

ここまでバリバリ・ボロボロだったとは・・・

 

 

 

交換完了です！！

 

交換後の試運転は、シッカリ気味の50km以上！

結果、全く問題ありません！！

フォルトも全然入りません！！！

 

 

 

最後に、追加でご希望頂いたエンジンオイル交換。

フリーク在庫18種類ある中、このアルファの現在の状況・距離などを踏まえ、一番お勧めのロイヤルパープルを入れさせて頂きました！！！

 

お客様からも、

「もうしばらく愛車に乗り続ける事が出来ます！」

なんて嬉しいお言葉頂きました(^^)/

 

 

 

そういや、あのちゃっかりドイツ人、

今日も何処かでハッピーを探しているのだろうか。

 

 

 

 

今回のエアダクトシステムによるエンジン始動不良では、

　・エアダクトシステム(中古)交換

　・上記国際送料（輸入消費税等含む）

　・インマニガスケット交換
　・エンジンオイル交換

以上の作業を行っております。

今回の修理ご請求額は、　\　75,750-　となっております。



ご用命、ありがとうございました<(_ _)>

　
　＜参考データ：車両走行距離　　123,500km＞






※同じ内容の故障事例でも、作業内容や手順、個体差や経年劣化、部品価格の変動等により必ずしも同一価格・同一修理とはなりません。上記価格や修理内容を他の整備工場さんに強要する様な行為はお控え下さい。

※弊社では時々整備ブログを書かせて頂いておりますが、ブログ掲載を行って欲しくないお客様は事前に申しつけ下さい。出来る限りこちらからも「掲載可否」を頂く様心掛けますが、折り悪くその接点を持てない事もあるかと思います。ご来店時アンケートにも、「掲載可否」の項目を追加させて頂きました。掲載内容・記述内容に付いて訂正・削除をご希望の方はご連絡下さい。出来る限り早急に対応させて頂きます。


 

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(1)　フリークでは、密閉式ミッションの圧送交換が出来る様、様々なアタッチメントを製作・販売しております。商品一覧はこちらです　→　F-PETシリーズ

 

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愛媛新聞社の「マイベストプロ」に掲載されました