香川県からお越しのお客様。
エンジンが冷えている時のエンジン始動がメチャクチャ悪くて、
クランキングの時間もかなり長いし、
エンジンがかかったとしても、ブスブスブスと失火気味の様相を呈し、
時々そのままエンストまで引き起こします。
実はこのお車、
地元の輸入車専門整備工場さんにて診て貰ったばっかりとの事。
その工場さんでの診断は”高圧ポンプの不良”という事だったそうです。
金額もかなり高いので”それで本当に直るのか”が不安だったそうですが、診断した整備工場さんの「絶対これに間違いありません！」の言葉に背中を押して貰い交換を決定。
ところが、
「交換してみたけど直らなかったから、別の所が原因の様です。別の所を交換してみようと思いますが、今までの費用も戴きます。どうしても故障個所を確定したいならディーラーさんに行ってみてはいかがでしょうか？」と言われ、これはとんでもない事になると思い、慌てて車を引き揚げフリークまで走って来たそうです。
結論から言いますと、
このトラブルの原因はフリークで預かってすぐに判明した訳ですが、それは単純に「調べ方」を知っていたというだけの事です。
※教えてくれたのはこの方 → 須藤ヂャイアント商会 故障探求の変態さんです！
正直、何故「絶対高圧ポンプです！」と言い切ったのか、そこに行きついたのかは分かりませんが、それは単純に「調べ方」を知らなかっただけの事かと。
私たちだって「調べ方」を知らない事がまだまだ多くあります。
だからこそ、年に数回勉強会を開いて(今年最後は来月23日)、講師も招き、集まった人同士の意見交換・情報交換もし、時間とお金を使いながら、恥をかきながらも必死に勉強しています。
さてさて、まずは診断機による結果はと言いますと、
・00CDA7 リバースギアステイタス エラー DMEレシーバー、FRM、トランスミッター
・0030EA DME DeNOxキャタライザー硫黄化
・00A6CF JBE AUCセンサー
・009C4A IHKA内気フラップモーター
以上です。
この中で「現在も故障しています」なのは一番上の00CDA7のみ。
ま、それはいいとして。
そう！
例のあの故障コードが入っているんですよ！
今まで何度となく戦ってきた「奴」が！
確かに、メチャクチャ不調です。
香川県から走って来られた直後では全く出ませんでしたが、エンジン冷間時は症状が顕著に出ます。
原因はこれ。
ピエゾ高圧インジェクターです。
原因は4番シリンダーに装着されたインジェクター！
燃料垂れ流し続けています。
2番シリンダーのインジェクターもあまり良くはないですが・・・
1番は比較的優秀で、
3番はダントツ優秀！！全く問題無し！！
（最近交換したインジェクターが1本あると伺っていたので、それは3番で間違いないでしょう！）
本来なら4本同時に交換したいところですが、
3番はあまりにも優秀！！
1番も、まぁまぁかな・・・
節約するなら2番と4番の交換、
ピンポイントで今回の原因だけ直すなら4番！
（その代わり、2番が以後再発する可能性はあり）
お客様のご予算とも相談して、今回は一先ず4番のみ交換する事になりました。
ところでこのピエゾ高圧インジェクター。
つい1年程前までは5～6万円だったのに、今回価格を調べたら、
な、な、なんと！！
消費税込みで94,710円！！！！！！
え～～～！！！？？？？
ほぼ95,000円！
しかも、しかも！！
このインジェクター、日本国内在庫無し！！
そしてなんと、本国にも在庫無し！！！！
そしてなんとなんと！
本国へのバックオーダーが既に20,000本を超えているそうです。
そんな訳無いやろ～と思って、取引している海外の部品商もぜーんぶ片っ端から問い合わせしても、「not stock」。
世界中で、直したくても直せない車が続出！！！
これは困った！！
この、燃料たれインジェクターは、そのまま乗っていると異常燃焼の為、バルブを破損させるなど、エンジン破損を引き起こします。
やばい！やばい！！と思いながらかなりあっちこっち聞いていましたら、「定価でも良ければ残り4本だけあるよ！」とのこと！
部品商さんからこの回答が来た時点では、実はお客様と連絡がまだ付いておらず、折り返しの電話を待っていた所での「ラスト4本！」を発見！！
お客様が4本全て交換を希望されたらいけないと思い、その「ラスト4」を買い占めました！！！
つまり、、、
残り3本は手元にありますので、
このインジェクターが手に入らなくてお困りの方は連絡下さい(笑)
最後に、エンジンオイルは燃料希釈されていると思われるので、
エンジンオイル、オイルエレメントなどを交換して作業終了です！
今回の、冷間始動時エンジン不調修理では、
・4番インジェクター交換
（工賃にはID書き込み含む）
・エンジンオイル交換
・オイルエレメント交換
・ドレンパッキン交換
以上の作業を行っております。
今回の修理ご請求額は、 \ 131,340- となっております。
ご用命、ありがとうございました<(_ _)>
＜参考データ：車両走行距離 128,500km＞
※同じ内容の故障事例でも、必ずしも原因は同じとは限りません。同じDTCでも原因が多岐にわたる事もあります。修理の基本である、しっかりとした問診と診断手順で原因究明して下さい。「同じ部品を交換したけど直らなかったけど、どうして？」という意味不明の連絡が同業者様から寄せられています。基本の順守をお願いします。ユーザー様も、症状が同じだからといってお付き合いのある整備工場さんに「この部品を変えて下さい」といった指示はお控え下さい。
※弊社では時々整備ブログを書かせて頂いておりますが、ブログ掲載を行って欲しくないお客様は事前に申しつけ下さい。出来る限りこちらからも「掲載可否」を頂く様心掛けますが、折り悪くその接点を持てない事もあるかと思います。ご来店時アンケートにも、「掲載可否」の項目を追加させて頂きました。掲載内容・記述内容に付いて訂正・削除をご希望の方はご連絡下さい。出来る限り早急に対応させて頂きます。
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(1) フリークでは、密閉式ミッションの圧送交換が出来る様、様々なアタッチメントを製作・販売しております。メーカーから提供されていないストレーナーや、長期欠品しているストレーナーの在庫も出来る限り取り揃えています。商品一覧はこちらです → F-PETシリーズ
(2) フリークは、AUTELの代理店でもあります。AUTEL製品のご購入を検討されている方は、連絡頂けましたらお見積もりさせて頂きますAUTEL インテリジェント テクノロジー
(3) 弊社への連絡は、LINEかメールをご利用下さい。連続したお問い合わせの中で失念してしまうのを防ぐ為です。ご協力下さい。LINE-ID 「freakltd」 メールアドレスは 「 info@c-frk.jp 」 です。
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愛媛新聞社の「マイベストプロ」に掲載されました
