土曜帰りの電車の中である。


多少ダイヤ乱れ。

何とかいつもの電車に乗った。


車内には、勤め人の姿はない。

初夏の休日の行楽宵である。

行楽客ばかりである。


喋り始めた小さな子の大きな声が聞こえる。

何となく日常が戻ってきたみたいで、嬉しい。


外のビルにはちょうど夕日が当たっている。

明るい、見通しが立つ、そんな感じである。


途中駅の売店で、毎日新聞と東京新聞の夕刊購入。

毎日は最後の一紙だった。

良かったのである。


電車は一路自宅方面に向かっているのである。