私の母は仕事人だった。
どんなに忙しくても、私は冷めた朝ごはんや晩御飯を食べたことがない。
絶対に温かい朝ごはんを食べて育った私は、今それを我が子にしているのは、そうされて嬉しかったからである。

母は合理的に家事をする人だった。
料理しながら洗い物をし、拭き、出来上がった時は今から使う食器以外はキレイに片付いていた。
私もそれが習慣となっているため、嫁に来て義母が料理しながら洗い物をどんどん溜めていき、さあ食べようとなった時点で山のような洗い物の鍋やこびりつき調理器具がキッチンに隙間なく積まれているのを見るだけでストレスだった。

そんな義母は家の中の掃除は完璧だった。
義母が住んでいた家は寝室が4つあり、各部屋にトイレとシャワールーム、バスタブがあった。
いつ行ってもシーツは綺麗で全てにアイロンがかけてあり、トイレや浴室はピカピカだった。
義母は「いつ急に家族や友人が訪ねてきて、泊めて欲しいと言われても大丈夫なようにしておくのが、家を常にキレイに保てる秘訣」だと言った。
人が来ないから2階は散らかってて良いとしてしまったら、絶対にキレイに保てない。
それが義母の教えである。

残業ながら、この義母の教えを義母の長男の嫁と次男の嫁は受け継がなかった。
なんでかは知らん。
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