根拠に乏しい治療方法は控えるべき | 両角 和人(生殖医療専門医)のブログ

両角 和人(生殖医療専門医)のブログ

生殖医療専門医の立場から不妊治療、体外受精、腹腔鏡手術について説明します。また最新の生殖医療の話題や情報を、文献を元に提供します。銀座のレストランやハワイ情報も書いてます。

新しい技術や方法を使うことは期待されており実際に効果があることもあります。

その一方でエビデンスが低く一部の論文でしか確認されていなこともあります。

ただ臨床での需要が高く十分にエビデンスを取らないで使用されている技術や機器も数多くあります。

今月号のFertility and Sterilityに乗せられた論文ではその様な事実を調べ述べられています。

具体的には以下の点を述べています。

タイムラプスインキュベーター

アシステットハッチング

エブリオグルー

カルシウムイオノフォアでの卵子活性化

PICSI

IMSI

ERA

内膜スクラッチング

薬を使用した免疫療法

 

特に生まれてくる子供への安全性を十分に調べてから使用することが大切であり、少なくとも今後の検討は必ず必要であると思われます。そしてエビデンスに乏しい治療方法は控えるべきと言えます。

 

 2019 Dec;112(6):994-999.

Add-ons in the laboratory: hopeful, but not always helpful