やっぱり泣いてしまう:映画「すずめの戸締まり」

あらすじ&レビュー

すずめの戸締まり

ストーリー
九州の静かな町で暮らす17 歳の少女・鈴芽(すずめ)は、
「扉を探してるんだ」という旅の青年・草太に出会う。
彼の後を追って迷い込んだ山中の廃墟で見つけたのは、ぽつんとたたずむ古ぼけた扉。
なにかに引き寄せられるように、すずめは扉に手を伸ばすが…。

扉の向こう側からは災いが訪れてしまうため、
草太は扉を閉めて鍵をかける“閉じ師”として旅を続けているという。
すると、二人の前に突如、謎の猫・ダイジンが現れる。
「すずめ すき」「おまえは じゃま」
ダイジンがしゃべり出した次の瞬間、草太はなんと、椅子に姿を変えられてしまうー!
それはすずめが幼い頃に使っていた、脚が1 本欠けた小さな椅子。
逃げるダイジンを捕まえようと3 本脚の椅子の姿で走り出した草太を、すずめは慌てて追いかける。

やがて、日本各地で次々に開き始める扉。
不思議な扉と小さな猫に導かれ、九州、四国、関西、そして東京と、
日本列島を巻き込んでいくすずめの”戸締まりの旅”。
旅先での出会いに助けられながら辿りついたその場所ですずめを待っていたのは、
忘れられてしまったある真実だった。

お題「邦画でも洋画でもアニメでも、泣けた!というレベルではなく、号泣した映画を教えてください。」

これは何のための映画か?

震災を超常現象として描き、東日本大震災を振り返るストーリー。

 

この映画を観る理由は何か?

東日本大震災から14年。

毎年、防災や災害記録の本を読んでいましたが、今年はこの映画を観ることに。

 

この映画が伝える大切なことは何か?

この本が伝える大切なこと、それは 「乗り越えながらも、忘れずに生きていくこと」 だと思う。

総評

物語のテーマには、震災の記憶が深く刻まれていて。

地震発生当時に神奈川にいた私の体験は、極めて凡庸なものです。
それでも映画を見て、涙がたくさん出てしまった。

同じ作品を見ても、感じ方は人それぞれ。
東北で被災した友人は、「感動というより、トラウマを呼び起こされてしまった」と言っていました。

そこに、震災を経験した人とそうでない人の、受け止め方の違いを感じたのも事実。

もっと上の世代なら、これは戦争の記憶に近いのかもしれません。

「過去を風化させないこと」 は大事だけれど、痛みを抱える人にとっては辛いことなのですよね。

新海誠作品らしい、美しい映像と言葉の魔法。
でもその裏に、「忘れずに生きていくこと」というメッセージがしっかりと刻まれた作品でした。

 

↓詳しくはコチラでどうぞ

すずめの戸締まり