みなさんこんにちは!

今日は
「手の甲にできた、硬い膨らみ」
についてお話します

まず、思いつくのは
「ガングリオン」ですが

今回は

「Carpometacarpal boss」

についてお話します


整形外科・スポーツ整形の画像診断・読影を学び、要点をついた撮影法を考える


このX線画像の印をつけた所に
Carpometacarpal boss
が存在しています

Carpometacarpal bossは
正面像ではっきりしません

膨隆部を接線上にとらえるように撮影すると
はっきり描出できています


整形外科・スポーツ整形の画像診断・読影を学び、要点をついた撮影法を考える


少し病態の話をしてみます
Carpometacarpal bossは
骨性の隆起で
なぜ発生するのか、明らかになっていません

Carpometacarpal boss自体の痛みではなく
滑膜炎や伸筋腱のひっかかりを引き起こし
痛みが発生するということです。


治療も手術になることはかなり稀です。


整形外科・スポーツ整形の画像診断・読影を学び、要点をついた撮影法を考える


これは、通常の手の甲の
ルーチンX線画像です

当院のルーチンでは
手の正面撮影
手の斜位撮影
を、おこなっています

これでは
Carpometacarpal boss
を描出できません

実際この撮影の時、
私はCarpometacarpal bossという病態を知らず
撮影していました
今思えば反省しています


整形外科・スポーツ整形の画像診断・読影を学び、要点をついた撮影法を考える


X線画像でCarpometacarpal bossが
判断できなかったので
CT検査がおこなわれました

CT撮影は手関節~中手骨が全部みえるように撮影しました
Carpometacarpal bossの判定には
横断像が有効です


○印をつけたところに
Carpometacarpal boss(骨隆起)
が存在しています

整形外科・スポーツ整形の画像診断・読影を学び、要点をついた撮影法を考える


それでは本日のまとめです

Carpometacarpal boss
を描出ための撮影方法と撮影ポイントは

X線検査
骨隆起を接線上にとらえる撮影をおこなう
→手の斜位撮影では描出できない

CT画像の横断像が有効で
骨隆起を明確に描出できる


Carpometacarpal bossの痛みは
滑膜炎や伸筋腱のひっかかりである

これで終わります

感想お待ちしています!