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1593 猫ヶ鼻=香川郡直島町(香川県)なんでネコなのかさっぱりわからんので調べてみると… [岬めぐり]

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 宮浦港から東へ2.5キロ行くと、直島の東海岸に出る。そこは本村(ほんむら)という地名が残っているので、元々は直島の中心部となっていた集落なのであろう。役場や農協などもここに集まっているが、今ではベネッセアートサイトの一部として、建物や路地などを中心とした家プロジェクトの舞台ともなっているようだ。
 それが目的ではないこちらは、超満員のバスに詰め込まれたまま通り過ぎるだけだったが、この付近のバス停周辺の狭い道路には多くの外国人観光客がたむろしていた。それが目当てでやってきた人たちなのだろう。何やらバスの運転手に向かって聞いているが、聞かれた運転手も会話ができるわけでもなく、答えに窮していた。
 また、宮浦港を出てバスが東へ向かう途中でも、Tシャツに半ズボンにリュックといった外国人のグループが、何組もバスに乗らず道をテクテク歩いているのを追い抜いてきた。この人たちはバスがあることを知らずに歩いているのか、それとも満員だから乗らない乗れないのか、または2キロや3キロはバスなんか乗らなくても普通に歩いて平気という人たちなのだろうか。
 ベネッセ目当てに来たのではない人間から見ると、なんとなく外国人韓国客が押し寄せ島が観光地化していく姿とそのスピードと、それを受け入れる側の態勢との間に、なにか大きなギャップがあるように感じられて仕方がなかった。
 バスというのは、直島町営バスは島の道幅に合わせた小型バスで、三菱マテリアルのリサイクル施設から宮浦港を経由して本村、そしてつつじ荘の間を、1日に20往復くらいしている。一回100円のこの路線は、2002(平成14)年にそれまで営業していたバス路線が廃止されるのを受けて、町がそれを引き継いだものらしい。
 その前に民営バスが廃止に至る理由もあったのだろうが、そのあたりの詳しい事情はわからない。ただ、町が引き継ぐだけの理由のひとつにベネッセアートサイトであったことは疑いようがない。が、それがそれまであった民営バス廃止を踏みとどまらせるには十分でなかった、ということなのだろうか。
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 本村港の向かいにある向島の南端には、猫ヶ鼻という名前がついている。猫ヶ鼻は低い岩の山が飛び出る形で残されたもので、岸壁との間はわずか200メートルちょっとしかない。ネコ好きならずともその理由が知りたくなる。こういう名前がつくには、それなりの理由があるはずだが、それがわからない。
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 ところが、ネットの情報を探していくと、崇徳院の可愛がっていたネコが死んだのでここに葬ったから、とする記述が出てきた。根拠がはっきりしないし、あまり信頼性がないので、ここでは採用しないことにしていた。だが、そういう言い伝えがあるのならば、なにかその根拠がどこかにあるのかもしれない。どうも気になったのでなおも調べを進めてみると、やっとそれに関する記録があることがわかった。
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 直島と崇徳院伝承が結びついた記録で、最も古いものは直島の大庄屋であった三宅氏によって編纂され伝えられてきた『故新伝』であるという。その中の「雑伝」の一節として、「向島の南の端に姫宮飼せたまふ猫を埋めし所あり、猫ケ端といふ」との記述がある。ネコを飼っていたのは崇徳院ではなくて、その姫(妾?)であった。
 崇徳院(崇徳上皇)については、坂出の乃生岬の項でも触れていたが、その配流地は讃岐は松山ということになっている。

 1348 乃生岬=坂出市王越町乃生(香川県)坂出市街はほとんど海だったと考えられ松山の津は雌山雄山の東あたり

 問題は、なにゆえ直島に崇徳院とその姫やネコまでいたのか、ということである。
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▼国土地理院 「地理院地図」
34度27分39.06秒 134度0分6.20秒
スクリーンショット 2019-04-13 11.01.05.jpg
dendenmushi.gif四国地方(2018/10/12 訪問)

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タグ:香川県
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