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第2弾:蒼い時のドリームキャッチャー43話

2023-03-28 12:32:51 | 第2弾:蒼い時のドリームキャッチャー


「直也、お前何してんの?その傷どうした?」
「真一かー、誰かに切られた」「誰かって誰?もしかしたらアイツラだろ」
「そうだけど誰かなんてどうでもいいんだ、もう終わったからな真一」
近くの薬局で消毒液と包帯を真一は買ってきて直也の手当てをしていました。
「このことは」「わかってるよ俺たち2人の秘密にしとこ」
真一は直也が仲間達を守る為に退学した連中と戦って怪我した事で傷を負ったのを気付いたようです。真一は直也を家に送りラーメン店の前で別れ自宅へ戻っていきます。追い詰められる直也は表情も変える事がなくなっていき中学卒業後に叔父と叔母の店に来た時のように声をかけずらい直也になりつつ更に直也を追い詰める出来事が2学期最後の日に起きた事件です。仲の良かった仲間になろうとしていた一人の新堂拓也(しんどうたくや)がシンナーを吸いながらバイクを走らせバイクに乗ったままパトカーへ突っ込み命を落とします。何かに悩んでいる感じであったが仲間として遊んでいる時は笑顔を振りまいていましたが仲間達の一員にはなれませんでした。「影でしか生きられなくなった生徒らは我慢できなくなるかもな」直也は先輩の言葉を思い出します。春樹と同じようにパトカーの後方約10メートルまで飛ばされて即死状態で春樹の伝説を良く知る学生でもあり、伝説に憧れていた学生でした。続けて起きた尊王寺学園の問題は、自殺行為とも判断されたが自殺としての証拠はなく事故死と処理されます。2つの問題は冬休みを返上し学校関係者と第三者機関などで話し合いがもたれ今後の対応や今までの不備を整理し対応していく事になりました。学生2人の命は他の学生達に「生と死」を考えさせる出来事でした。情報屋から詳しい話を聞いた直也は守る事が出来なかったことで「責任」というものを強く感じながら先輩の言葉を思い出し「恐怖」に脅えるようになります。直也は自分がしてきた事と関わりがあるような気がしてたのです。真一や典子とも会話をする事も少なくなっていき典子と一緒に帰る事も無くなっていきます。直也は自分の言動や行動を控えるようになり口も開く事がなくなってきた時でした。
「直也、隣に座れ」と夜遅くに叔父はカウンターに座って直也に声をかけます。
直也は叔父の言われるまま隣の席に座ります。
「何をそんなに、脅えてるんだ?」直也は叔父の声かけに答える事は出来ませんでした。
「春樹だったら、どうしたか考えた事があるか?」と叔父は直也に言います。
「いつも考えてた」と直也は叔父に答えます。
「だったら怖がる事はないぞ胸張って自分を信じることだ」
「何で、この状況で信じることは無理だよ」
「春樹の事で、お前に言っておく事がある」「え?」
「春樹は自分の思いを信じててな、もう少し大きくなったら喧嘩のない学校にしたいと言っていたんだ自分の思い道通りにはならなかったがな」
「喧嘩のない学校?」
「お前は春樹の気持ちを良く知ってただろ!だからお前は伝説を終わりにしようとしている?違うのかな」
「終わりにしたいとは思ってるけど!」
「だったら終わりにしてやってくれ春樹も疲れただろうよ直也!自分を信じる事が出来なくて助けられる相手はいるのか?」
「失くした命を大切にして自分を信じて歩いてはみないか?これからは、お前しだいだ」
叔父の言葉で直也は救われる思いはあった導かれているのも感じていたが直也には良くかわからなかった。直也は冬休みになってから出前をする気持ちもなく代わりに真一が出前のアルバイトに来ていました。典子も直也を心配して店に来るが叔父さんや叔母さんは典子に声を掛ける事はしませんでした。真一は少し時間があると典子に直也の事を相談しています。
「直也の様子はどうなの?」
「引きこもったままで俺が戸を叩いても出て来ないし声もない状況かな」
「私が行ったらどうかな」
「たぶん無理だと思うよ以前の直也とは全然違うし逆効果になるかも直也しだいなんだよ直也が求めようとしなけりゃどうしようもないんだと思う」
叔父と叔母だけは直也なら自分で心の解決策を見つけられると信じていたのです。仲間の中にいる情報屋から仲間達に直也の様子が可笑しいと連絡があると各学校の仲間達がラーメン店に集まるようになります。仲間達が出来るのは出来る限り直也の近くにいる事だけであったのです。直也は永眠した先輩や新堂拓也の事は自分のせいで2人の言葉を思い出すと仲間を自分で遠ざけていました。叔父は学生達の店に来る様子を見ながら確信していたのです。直也しだいだと叔父は言っていたようです。退学したチンピラ達に追われていてもラーメンやチャーハンを食べに来る仲間でした。直也の言葉によって学生達何人かがチンピラ達に喧嘩を売られても逃げるようにしてから最小限の傷ですんでいます。喧嘩があっても傷ついても仲間が立ち寄ってくれる仲間を見ていて真一はある事に気がついたのです。直也は辛い過去でも受け止めなければ先へは進めない事は知っているはずだと真一は直也を信じる事が肝要だと仲間達に言います。受け止める事を仲間に伝え教えたのは直也本人で真一は直也に過去の全てを思い出させる事を考えたのです。典子や仲間達に理由は言わなかったが直也と真一は、しばらくは留守にする事を話しチンピラ達の事はこれまでどおり逃げ回れと伝えますが逃げ回る事が無くなった事に気付いていく仲間達でした。仲間達の情報屋が直也1人でチンピラ達10人とバトルしている出来事を陰で見てたという事を伝えられ気付いた様でした。仲間達の情報屋は直也の性格を知っていて直也の行動を見守る役割もあったのです。その後の真一は叔父さんと相談し留守にして休息を取る理由を話すと理解してくれました。そして海沿いの知り合いの家を教えてくれたのです。しばらくの間その知り合いの家にお世話になる事になったが冬休み中に変われるかどうかは分からなかった。真一は直也に対して自分にしか出来ない事をしようとしていたのです。やるだけやってみる直也を信じてみる事と今後は直也が素直に聞き入れるかどうかでした。直也の心は嫌な事を忘れたい受け止めるものから「逃れたい」と考えているのではないかと真一には思えたのです。しかし直也は先輩の死と同級生の死に対してとった行動がありました。それはそれぞれの現場の近くにドリームキャッチャーをいくつかずつ縛り付けていた事です。直也の本当の姿は言動よりも行動する事だったが「迷い」を持つ事で様々の出来事によって悲しみや苦しみを持ってしまったに違いありません。学ん出来た事で直也は知っている気づいている。しかし自分を見失う寸前だったのかもしれません。亡くなった先輩と同級生とは仲間のようになれたのに春樹のように死んでしまった。直也はその出来事を全て受け止めなければならなかったのです。
叔父は直也の部屋に入り直也とちょっとした会話をしばらくして部屋から出てきました。
「直也は大丈夫だぞ真一。何もかもわかってる仲間の事を守りたい自分と同じ思いにさせたくないから部屋にいるんだ。直也の過去を知ってるのは お前だけだろ真一あとは頼むぞ」
「どうしてそんなこと仲間達は、みんな店に来てるじゃねぇか」
「迷いだよ、どう接していいのかわからなくなってるだけだ!直也は思ったよりも強くなってる!お前から声をかけて海の家へ行ってこい。そこで何かが見つかるといいな真一」
叔父は直也の様子と姿を見て「直也と春樹の伝説」によってプレッシャーを感じているものだと考えていました。直也は幼い頃からプレッシャーに強かったが普通では考えられない過去を背負ってしまった事で地元を離れて受け止める事が出来たが自分で作り出してしまったものへの「ピュアプレッシャー」に耐えていたのです。
真一は叔父さんからの話を聞いてすぐ2階へ上がり直也に声をかけます。
「早い向かえだなぁ、もう行くのか」と直也は扉を開けた真一を見てすぐに言葉を返します。
「あぁ今すぐに用意しとけよ俺も用意してくるからよ!一時間後に私鉄駅の改札口でな」
学校へ行くには国鉄電車を乗っていたが海へ行くには私鉄電車でした。1時間ほどして駅の改札口で待ち合わせをしていた時に荷物を持ち真一を待っている姿を典子に見られてしまいます。
「直也は何処に行くの実家に行くなら国鉄でしょ」
「あぁ、典子すまん、お前は俺に関わるな。しばらくこの街を離れるから」
「今更、関わるなってどういうことよ。ねぇ!今までのは何?」
直也は、その典子の問いかけには答える事は出来なかった。真一が改札口に来て典子を説得し直也と真一は私鉄電車のホームへ向かいます。フェンス越しから典子が2人を見ている姿がありました。直也は典子と一緒にいると楽しいがどうしても久美子の姿と重なってしまうのです。見られているのは知っていたが振り返り手を上げているのは真一だけでした。典子を典子として見れない何かすれ違ってしまったような気持ちを直也は持つようになっていたのです。私鉄電車が来た。これから叔父の知り合いで海辺近くの家へと向かいます。電車の中はガラガラで立ってる人はいなかった。電車へ入り席に着くと典子は直也を見ながら駅の改札口を通り電車と一緒に歩いていた。
「到着までどのくらいだ?真一」「40分くらいかな切られた傷は大丈夫か?」「あぁ」
直也は床を見ながら真一は直也の顔を見ながら電車に乗車し40分の中での2人の言葉はたったそれだけだった。


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