私より後に肺癌手術された方が亡くなった in Korea | あくまでも私的な韓国

あくまでも私的な韓国

2008年、韓国生活とブログが、ほぼ同時にスタートしました。2021年の肺癌手術を経て、終活を念頭に置きつつ、日々を生きたいと思っております。



水曜日と金曜日の午前11時からは

主婦学生ギョンヒさんの個人授業をしています。

黒っぽい服を着ていらしたことに言及され

「このあと葬儀場に行くので」と続いた。

「えっ、どなたのですか?」

「姉の夫の」

「……!」

一瞬、言葉が出ませんでした。

ギョンヒさんのお姉さまのご主人は

私よりあとに肺癌と診断され

発見が遅れたことから

手術後に抗がん剤治療をされていたと

聞いていました。

3回目の抗がん剤治療が終了し

会社勤めにも復帰されていたそうです。

暫く前から咳が出始め

唇の色が紫色になっていたことに

お姉さまが気づいて心配し

病院に行くことを勧めましたが

大丈夫だと通常通り出勤し

会社で倒れて救急車でソウル大学病院に。

入院したあとも回復の兆しは見えず

悪化してICUに入りました。

肺炎を起こされていて

酸素飽和量が不足し人工呼吸器を装着。

懸命の治療にも関わらず

今朝未明に亡くなられたとのこと。

コロナのせいで面会謝絶でしたが

臨終の際には面会を許され

最期にやりたいことをしてくださいと言われ

大勢の医療スタッフがいる中で

何もすることが思い浮かばなかったそうです。

先週の金曜日の授業では

そんな話は一切なかったので

全ては週末から今日にかけて起こった出来事。

淡々と話されるギョンヒさんに

逆に心が痛みました。

授業なんか受けてていいんですかと

思わず聞いてしまいましたが

息子さん夫婦と、ご主人の弟さんがいるから

コロナで人数制限されてることもあり

お姉さまの顔だけ見に行くと仰ってました。

韓国の葬儀は、普通2、3日続きます。

ギョンヒさんは、息子さんと娘さんを連れて

もう一度葬儀場に行くと仰ってました。


今日は大雪警報が発令されています。

授業前は降っていませんでしたが

カフェを出る頃には雪が舞い初めました。

ギョンヒさんのお姉さま夫婦は

近々お引っ越しをされるつもりでした。

亡くなったご主人は

もう一度アパートに住んだあと

お姉さまの希望で、家庭菜園のできる

一戸建てに住む予定でした。

計画が全て白紙になってしまいました。

授業後、葬儀場へ向かわれるギョンヒさんに

「お姉さまにお悔やみをお伝えください」

としか言えませんでした。