経理・経理・経理マンの巣窟

大・中・小あらゆる企業で経理実務経験約40年の蔵研人が、本音で語る新感覚の読み物風の経理ノウハウブログです

仕事をしない偉い人たち

2021-09-15 14:49:07 | 経済ニュース編

 自民党総裁選が近づき、菅総理が出馬断念をした途端に、堰を切ったように総裁立候補者が手を挙げはじめた。この雪崩現象は、従来のままだと来る総選挙には勝てないと怯えた若手議員たちの見えざる反乱なのかもしれない。

 金と地盤だけで能力のない二世議員や、当選回数だけで閣僚に選ばれるが、官僚の書いた紙きれを読み上げることしか能のない年配議員たち。こんなことを果てしなく続けているから、いつまでたっても日本の政治家は三流だと罵られてしまうのである。
 インターネットもなく閉鎖的だが、平和で時の流れがゆったりとして、国際的成長ののりしろがたっぷりと余っていた時代なら、それでも何とかなったのだろう。だが最早とりまく国際情勢は無視できず、かつ天災や病魔に溢れ混沌としたこの時代には、もうそんな暢気で平和ボケした政治家は通用しないはずである。

 …といいつつも、地盤や利権を握った年寄りたちは、いつまでもそれを握りしめて離さないし、手放すとしても自分の息子や娘に譲るだけである。それが二世・三世議員の続出に繋がっていることは、誰にでも分かっている現実ではないか。だからいつまで経っても真に能力のある政治家が生まれてこないのだ。

 このような現象は決して政治の世界だけではなく、ビジネスの世界においても似たようなところがある。同族会社はもちろんのこと、上場会社でもオーナー会社と呼ばれる会社では、二世・三世・四世が歴代社長の座を独占している。
 まあその問題は後日に譲るとして、「官僚の書いた紙きれを読み上げることしか能のない年配議員」同様、ボンボン社長の意見に諂うだけの役員たちの多いこと。さらにそんな役員たちに揉み手を擦るだけで、仕事をしない上司にはさらに腹が立つ。無論彼らは仕事をしないというより、出来ないと言ったほうが正しいだろう。
 
 もしかするとこの現象は、仕事を覚えるよりゴマを擦ったほうが簡単だし、かつ出世できた古き良き時代の名残なのかもしれない。そして彼等は部下に酒を飲ますことだけが、自分の仕事だと勘違いしていたようだ。もちろん部下とのコミュニケーションは必要だが、それだけが仕事じゃないだろう。もう時代は素早く変遷しているのだ。

 まあそうは言っても、仕事は全て部下に任せても、困ったときは相談に乗ったり、庇ってくれる上司もいる。また同じく仕事はしないが、性格が良く出世欲もなく、毒にも薬にもならない上司もギリギリ許してやろう。

 だが部下の仕事の成果は全て自分の手柄にして、部下の失敗責任は全て部下に擦り付ける。そして言うことを聞かない部下はサッサと切り捨ててしまう、という悪代官のような上司だけは絶対に許せない。
 ところで私自身は、この三通りの上司に仕えたことがある。また彼等はいずれも役員まで昇り詰めたのだが、一番出世したのが「悪代官」だったという悲しく残念な現実であった。

作:蔵研人

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