本日の和訳対象「HUMAN-LE」

核P-MODEL・平沢進の2018年のアルバム「回=回」から。
 

まずタイトル「HUMAN-LE」の意味から。

幸いなことに師匠・平沢進は英語が堪能な方ではないことが過去の賢者達の考察から判明しているので単純に分解してみる。
HUMAN・・・ヒト科、人、ヒューマン。

LE・・・「小さい」「反復」「・・・する人」などの意味もあるが、遺伝子をも表している。

つまり「人の遺伝子」「反復するヒューマン」「繰り返す人」「ヒトを演技するヒト」などの複合された意味だと思えば良さそう。
 

次に核P-MODEL「HUMAN-LE」の歌詞。


遠く来るあの声は、囚われのヒト科の血
何億もの季節から、送られた暗号の雨
気付く間にもただ地を濡らし、過ぎた日の何千何万

デジャブなど幻と、問いかける風を蹴り
何時かは塔を登る日と、ただ一つ得た夢は罠
気付く間にもただ血を流し、聖なれよ囚われのヒト科よ

明日より遠くキミは居て
過去より遠くキミは居て、全て知ると歌う悠然と
明日より遠くキミは居て、宣言のように佇む超然と

雨がまた
枷(かせ)を打ち 枷を打ち 枷を打ち 枷を打ち

ヒト科の血は晴れる、思い出し捨て身なら
何億もの季節から、蘇る全能の風
気付くならいとも容易い(たやすい)と、晴れよヒト科の血よそのまま

明日より遠くキミは居て
過去より遠くキミは居て、全てを知ると歌う悠然と
明日より遠くキミは居て、宣言のように佇む超然と
今より遠くキミは来て、進化のように燃え出す公然と
今より遠くキミは来て、宣言のように佇む超然と
 

最後「HUMAN-LE」の歌詞の意味、解釈、和訳!?

一人の馬の骨としての私の解釈も書けるのですが、なんと!?

師匠・平沢進本人が2018年12月に解説のようなことを珍しく、雑誌のインタビューという形で答えているのをみつけました。ミュージシャンをヒトに置き換えるとより分かりやすくなります。「既存の足枷からの開放の体現=HUMAN-LEのテーマでしょう。」

 

「平沢:まず、それまでミュージシャンは、「ミュージシャン」であるために妥協がたくさん必要でした。それこそ、レコード会社に気に入られなければいけないし、限られた予算のなかで作品を仕上げなければならない過程では、たくさん諦めなければいけないことがあるわけです。

そういう足枷のようなものが、テクノロジーの進化やインターネットの普及によって、ひとつずつ取り外されていく。それによりミュージシャンは「解放」されていくのだということを、体現してみせたかったんです。」

上記インタビュー記事ものすごく素敵な内容なのでインタビュアーに敬意を払い、ぜひお読みください。私も「好きなことをやっても怖くない時代が、もう来てる」と思います。