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　読みにくい、難しいと思われた方は飛ばし読みして理解できる図だけをご覧ください（これがブログの良いところ）。それでも天気マークだけの天気予報よりずっと多くの情報が得られる・・・はず？
　　　


　「気象予報士Kasayan番外編」のTweetから。.


　3000m級の山の影響を受けやすく雲のデパートと言われる長野県・・・
　これからが最も品ぞろえの良くなる季節です。

　そうそう・・・長野県のリンゴ、春先の霜の影響を受け、贈答用が中心に品薄状態。
　ここにきて家庭用のリンゴも少々お高めになっています（とはいえ6個500円前後ですけど）。





１，冬の訪れ 最新データ！


　連日お伝えしている冬の足音に耳を澄ますデータチェック。

　昨日の記事（リンク）でご紹介したように、来週にも「次の寒波」襲来の可能性が・・・というわけで、気象庁が普通の天気予報（短期予報・週間予報）の作成に用いているGSMモデルが予測する「”現時点で”寒気南下のピークと思われる日時」の空模様をチェックしておきました。

GSM来週寒波211125
（図をクリックすると拡大します）

　師走に入って早々の1日と4日、北日本付近に停滞する寒冷渦の影響で冬型の気圧配置が少なくとも2回にわたって強まる予想。

　寒気の南下も今回の冬型の気圧配置より一段と強まることが予想されています。

　ひと言でまとめれば「全国的に、冬場にタイヤ交換をする地域では今月中に交換を終えておきたい」という状況。

　もちろん「計算値通りに推移すれば」という条件付きではありますけど、今週末あたりタイヤ交換のピークになるのはほぼ確実でしょうね。


２，今日の空模様・・・等圧線が寝たまま？引き続き里雪型の冬型の気圧配置続く！


　それでは今日の空模様。

　（１）今朝の実況・・・予報のスタートライン

　今朝の長野市街地・・・


　そんな今朝の実況。

実況211125
（図をクリックすると拡大します）

　24時間前の実況から大きな変化がありません。

　というのも、今回の冬型の気圧配置の主軸といえる真冬の寒気を伴った寒冷渦（寒気を運ぶ偏西風が大きく蛇行し、ついには流れから切り離された寒気の渦）が間宮海峡の西側で動きを止めているから。

　日本付近は寒冷渦南側を風車の羽根のように周期的に南下してくる上空の気圧の谷（赤の点線：偏西風の南側への蛇行域）の影響を受け、日本海に発生した気圧の谷に伴う雪・雨雲の帯が、日本海側に周期的に南下してくる状態が続いています。

　このため北海道では記録的な積雪。
　北陸以北の日本海側でもまとまった雨や雪になっているようですけど・・・

　今日、この状態に変化はあるんでしょうか？






　（２）今日の空模様・・・気象庁発表のGSMモデル

　それでは今日これからの空模様・・・

　気象庁発表のGSMモデル（スーパーコンピューターによるシミュレーション）を使ってポイントを詳しくチェックしておきましょう。

GSM25日211125
（図をクリックすると拡大します）

　上段の図は、地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置と寒気の様子。
　下段の図は地上気圧と降水量と地形の影響や日変化の少ない上空約1500mの気温の様子

　例によって詳細は図中の書き込みをお読みいただくとして・・・

　状況に”顕著な”変化はありません（変化はありますけど）。

　偏西風強風帯に対応して北陸や北海道西岸に雪雲や雨雲の帯が停滞。

　同じような場所で積雪、積算降水量が増加する傾向が予想されています。








　（３）気象庁MSMモデルで空模様を具体的にイメージ

　それではGSMモデルで確認したチェックポイントを確認しつつ・・・

　解像度の高いMSMモデル（スーパーコンピューターによるシミュレーション）を使って、今日～明朝の空模様を具体的にイメージしておきましょう。

全国流線アニメ211125

　紫色は下層雲。

　こちらも詳細はアニメ中の書き込みをお読みいただくとして・・・

　「同じ状況が続く」と言っても、まったく同じという訳ではありません。

　同じ場所で降り続くにしても、上空の気圧の谷や寒気の南下によって降り方に変化がありますし、強まる位置が微妙に変化したりします。

　そんな状況の変化、普通に暮らしていれば大したことではありませんけど、仕事やレジャーで海や山に出かけている方にとっては一大事。

　そんな方々にもお役に立てるよう重箱のスミを突いて（突き破って）いるのですけど・・・いつも誤差と変化の狭間に悩んでいたりします。

　今日も悩みが多い計算値・・・orz


　府県天気予報（更新5時・11時・17時）：　http://www.imocwx.com/yohoud.htm
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