ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する私と、皆さまにお届けするブログです

ビルボード 全米 Top40 1986年9月20日付 ライオネル・リッチー Lionel Richie - Dancing On The Ceiling

2022-09-18 21:05:10 | 1986年ビルボードTop40
1986年9月20日付ビルボード All American Top40、この週も1位の交代がありました、3位から上がって1位はHuey Lewis & The Newsの"Stuck With You"。Huey Lewis & The Newsですが、最高位7位の初のTop40ヒット"Do You Believe in Love"以来、この曲で通算9曲目のTop40ヒット、そのうち7曲がTop10入り、1985年に2週間の1位を記録した"The Power of Love"に続く2曲目のNo.1になりました。

2位は前週と変わらず2週目の2位、Lionel Richieの"Dancing On The Ceiling"。Lionel Richieですが、1982年にCommodoresを脱退します。ソロ活動については、脱退前から開始し、1981年に、Diana Rossとのデュエット"Endless Love"が、9週間の1位の歴史的な大ヒットを記録、その後も大ヒットを重ね、この曲を含め、計11曲のソロシングル全部がTop10ヒット。そのうち、この曲を含め7曲がTop3ヒットでうち5曲がNo.1となりました。
3位は4位からアップ、Carl Anderson And Gloria Loringの"Friends & Lovers"。テレビドラマ「Days of Our Lives」の挿入歌、「Days of Our Lives」ですが、アメリカ版「昼メロ」です。Carl Anderson もGloria Loringも、俳優兼シンガー。両者とも、アルバムを出してはいるようですが、初めてのTop40ヒットがTop3まで上がってきました。
4位は1週間の1位からダウン、Berlinの"Take My Breathe Away Love Theme From ”Top Gun””。曲名から分かるように、大ヒット映画「Top Gun」のテーマ曲です。Berlinですが、アメリカ出身のロックバンド、1984年に最高位23位を記録した"No More Words"が初めてのTop40ヒット。この曲が2曲目のヒットで、ついにNo.1獲得です。
5位は8位からアップ、Miami Sound Machineの"Words Get In The Way"。Miami Sound Machineですが、初めてのTop40ヒットで最高位10位を記録した"Conga"から、この曲で3曲連続のTop10ヒットで、初めてのTop5ヒットとなりました。

この週2位に留まってしまったのがLionel Richieの"Dancing On The Ceiling"。最高位は9月13日付と20日付けの第2位。残念ながら後から上がってきたHuey Lewis & The Newsの"Stuck With You"に抜かれて2位止まりとなってしまいました。年間チャートは39位。2位の紹介のところでも書きましたが、ソロになってから、出したシングルすべてがTop10に入り、この曲でなんと11曲連続となりました。そのうち9曲がTop5ヒットですから、何とも凄いアーチストです。

そのLionel Richieですが、言わずと知れたThe Commodoresの中心人物であり、ダンスミュージックからロック、そしてなによりも数々のバラードの名曲を生み出したスーパースターです。
1982年にThe Commodoresを脱退、ソロになってから、さらにパワーアップし、次から次へと大ヒット曲を生み出しました。1985年には、マイケル・ジャクソンとの共作で、USAフォー・アフリカのチャリティー曲「ウィ・アー・ザ・ワールド」を作曲しています。

"Dancing On The Ceiling"ですが、Lionel Richieソロでの3枚目の同名アルバム『Dancing On The Ceiling』からのシングルです。このアルバムには、映画『ホワイトナイツ/白夜』の主題歌で、4週間の1位、1986年の年間チャート2位の、年度を代表する特大のヒット"Say You, Say Me"が収録されていますが、アルバムは、このシングルの後にリリースされていますので、実質的にはアルバムタイトルのこの曲"Dancing On The Ceiling"がファーストシングルとなります。

曲の作者は、Lionel Richie自身に、ギタリストのCarlos Rios、Michael Frenchikの3人の共作。Carlos Riosは、この曲でのギターソロを弾いている方です。
この曲は、題名からもわかるとおり、定番のバラードではありません。ノリの良いダンスミュージック+ポップス+ロック、です。曲づくりに参加しているCarlos Riosのギターソロもカッコいいですね。"Say You, Say Me"が、これでもか!というくらいのバラードソングでしたので、その次に、こういった元気の良い曲を出してくる、さすがLionel Richieです。
Lionel Richieですが、このアルバムを出した後、長い休止期間に入ります。次の本格的なソロアルバムの発表は、10年後の1996年まで待たなくてはなりませんでした。


今週 先週 song / artist
1 3 STUCK WITH YOU / HUEY LEWIS & THE NEWS
2 2 DANCING ON THE CEILING / LIONEL RICHIE
3 4 FRIENDS AND LOVERS / CARL ANDERSON & GLORIA LORING
4 1 TAKE MY BREATH AWAY(LOVE THEME FROM "TOP GUN") / BERLIN
5 8 WORDS GET IN THE WAY / MIAMI SOUND MACHINE
6 9 WALK THIS WAY / RUN-D.M.C.
7 5 VENUS / BANANARAMA
8 11 DON'T FORGET ME (WHEN I'M GONE) / GLASS TIGER
9 12 DREAMTIME / DARYL HALL
10 10 BABY LOVE / REGINA
11 13 LOVE ZONE / BILLY OCEAN
12 6 HIGHER LOVE / STEVE WINWOOD
13 7 SWEET FREEDOM(THEME FROM "RUNNING SCARED") / MICHAEL MCDONALD
14 18 WHEN I THINK OF YOU / JANET JACKSON
15 17 TWO OF HEARTS / STACEY Q
16 16 THE CAPTAIN OF HER HEART / DOUBLE
17 20 THROWING IT ALL AWAY / GENESIS
18 23 MISSIONARY MAN / EURTHMICS & ARETHA FRANKLIN
19 27 TYPICAL MALE / TINA TURNER
20 30 HEARTBEAT / DON JOHNSON
21 21 PRESS / PAUL MCCARTNEY
22 25 HEAVEN IN YOUR EYES / LOVERBOY
23 26 ALL CRIED OUT / LISA LISA & CULT JAM
24 15 MAN SIZE LOVE(FROM "RUNNING SCARED") / KLYMAXX
25 29 TWIST AND SHOUT / BEATLES
26 28 LOVE WALKS IN / VAN HALEN
27 14 PAPA DON'T PREACH / MADONNA
28 19 RUMORS / TIMEX SOCIAL CLUB
29 33 A MATTER OF TRUST / BILLY JOEL
30 40 TRUE COLORS / CYNDI LAUPER
31 32 MONEY$ TOO TIGHT / SIMPLY RED
32 35 SWEET LOVE / ANITA BAKER
33 38 I DIDN'T MEAN TO TURN YOU ON / ROBERT PALMER
34 42 EARTH ANGEL(FROM "THE KARATE KID PARTⅡ") / NEW EDITION
35 37 POINT OF NO RETURN / NU SHOOZ
36 24 GLORY OF LOVE(THEME FROM "THE KARATE KID PART Ⅱ) / PETER CETERA
37 46 GIRL CAN'T HELP IT / JOURNEY
38 31 MAD ABOUT YOU / BELINDA CARLISLE
39 34 WE DON'T HAVE TO TAKE OUR CLOTHERS OFF / JERMAINE STEWART
40 48 PARANOIMIA / THE ART OF NOISE WITH MAX HEADROOM

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36 コメント

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天井でダンシング! (音時)
2022-09-18 23:08:13
http://neverendingmusic.blog.jp/archives/34186826.html
いや〜この曲は星船さんスルーかな?と予測していたのですが、取り上げられましたね。PVはメイキングも作られ、ライオネルは飛ぶ鳥落とす勢いのなかで作られたサードアルバムでした。でも僕は当時購入はしましたが(輸入盤アルバム)、ライオネルのバラードについてもちょっと鼻について、真面目に聴けなくなっておりました…(^_^;)。ちなみにこの曲、Blender誌による「ワーストソング50位」のなかで見事20位(!)に輝いてます。ちなみに1位は…あの曲ですね。
気になる方は私のブログ記事にリンクを貼っていますのでご参照ください。
Unknown (太ったボンジ(  ´・ω・`))
2022-09-18 23:41:57
うーーん、バナナラーマやベルリンが抜け、このあたりからの上位(殊にトップ3くらい)には倦怠感が漂う気配であります。
じつは私も天井踊りは「わちゃー」でありまして、これがアルバムのタイトルでもあり、勘弁してくれホント、てな感想しかなかったですね。
なんというか魂ゼロ、それでも売れる間に合わせ、てな匂いがプンプン……ぁいや、そりゃリチ夫もキャントスローダウンからウィアーザワーを経て、書きためた曲群があったでしょう、しかしこの中身のなさとは言い過ぎでしょうがキレのなさ、新境地のようで怠惰などうでもいい感……うーん、ごめんなさい😫
おーーワラフィーレーエン🎵というフレーズのスッカスカな聞き応え、たまらなく情けないです。
と、ここまで書けばネクストが封殺されることはないかな?ちょっと今回はヒネた技を使ってみました。
答えは2ヶ月後、うぅーんどーでしょー?(長嶋風)
まさかの2位 (hannah)
2022-09-19 00:31:26
星船さん、こんばんは。
ここまでくると、何をしてもいろいろ言われるリチ男さんですね。
お得意のバラードではなく、ノリのいい曲を1stシングルにもってきましたが、まさかの2位止まりでした。
てっきり1位になったと思っていて、78年からの連続1位記録がこの曲で途切れたと思っていました。
大ヒット♪Sports♪から映画を経て、絶好調のH.Lewisにはかないませんでしたね。
Unknown (Unknown)
2022-09-19 08:26:32
星船さん、この場をお借りしてご連絡です。
矢口清治さんのポッドキャスト「全米トップ40圏外トーク」を、聞いてますか?
今月は山本さゆり=チャッピーさんをゲストに招いて、チャッピーさんがラジオ関東「全米トップ40」にどのようにして出演するようになったのか、また、チャッピーさんが特にファンでもなかった、エッ(゚д゚)!のベイ・シティ・ローラーズのファン代表にどのようにしてなったのか…など、「全米トップ40」そうだったのか情報満載でとっても楽しんでいます!
僕のブログのBCR「ロックンロール・ラヴレター」の記事にリンクを貼っておきましたので、ぜひご覧ください〜。
Unknown (blackmore1207)
2022-09-19 11:51:11
こんにちは。
この頃は絶好調の時のライオネルですね。
アルバムではレゲエまでやっていますし(笑)
バラードがこの人の最大の魅力なので、ソングライターとしてはかなり優れた方でした。
コモドアズだって彼のおかげで成功しましたし、今聴いても80年代のアルバムとはとても思えませんね。
アルバム『セイ・ユー、セイ・ミー』はなかなかの美メロで魅力のつまった彼の代表作だと思います。
バラードじゃなくって (星船)
2022-09-19 17:45:21
音時さんこんばんは。
そうなんですよねー、この頃は、さすがにライオネル・リッチーさん、バラード・バラード、しすぎでしょ、というのは、当時の洋楽ファンに共通に思っていたかもしれないですが。そんな時にこの曲は、「バラードじゃなくってほっとした」っていうのが正直な感想ですね。ライオネルも、もっと、こういったポップスや、ロックをやればよいのに。まあ、それで、この後、しばらく休養したのかもしれませんが。
「ワーストソング50位」、は、まあ、「売れることを狙った曲」が入っているのでしょうかね。まあ、多分、選ばれたのは名誉なことなんでしょう。
まさに予想どおり (星船)
2022-09-19 17:49:51
太ったボンジョビさんこんばんは。
まあ、この曲載せると、まさに予想どおりのコメントが帰ってきますよねー。ライオネルも、コモドアーズやめなくても良かったのに。コモドアーズの時は、ファンクやディスコの合間に、バラードやポップスが入ってきて、そこが良かったのでしょうね。
でも、この曲は、バラードじゃなくって、安心した曲ではありました。
やっぱりバラードの方がヒット (星船)
2022-09-19 17:55:30
hannahさんこんばんは。
コモドアーズの時からですが、ライオネルの曲は、やっぱりバラードの方がヒットしていましたね。大好きな曲だった"Flying High"は全くヒットせず、なのに、"Three Times a Lady"は特大のヒット。"Sail On"も1位にはなれなかったですね。
やっぱりバラードがライオネル・リッチーさんの代名詞ですから仕方ないでしょうか。
チャッピーさんの回 (星船)
2022-09-19 17:58:47
音時さんこんばんは。
チャッピーさんの3回、聞きましたよ。
そうか、ローラーズには、番組で勉強したのか。チャッピーさんといえば、ローラース、っていうのが、今の今までの私のイメージではありましたので、ビックリです。
驚異的な人気 (星船)
2022-09-19 18:07:27
blackmore1207さんこんばんは。
ソロで出す曲全部がTop10ヒットで、そのうち5曲がNo.1ですから、驚異的な人気でした。
ただ、バラード路線はもう限界だったかもしれませんね。この後は、10年ほどアルバムが出ませんでした。コモドアーズにいて、ファンクと一緒に出したらよかったのでは、と、今でも思って残念です。

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