2023年3月20日月曜日

職業が出てしまう挨拶

ついつい「仕事柄」というものが出てしまう行為や発言というのがあります。

医療関係者の場合は口をついて出てくる言葉として、おそらく「お疲れ様です」と「お大事に」が二大頻出挨拶用語ではないかなと思います。時間関係なしで院内ですれ違う同僚や患者さん達との間で最も使いやすく、しかも大切な相手を思い遣る用語ですから当然と言えば当然そうなってしまうのでしょうか。

ところが、少なくとも私の場合にはこれらの院内用フレーズが全く仕事に関係ない人達との挨拶にでもついつい出てしまうんですよね。普通の会社で普通に(私の使うフツーって何でしょうね?w)仕事をされている多くの方々の挨拶は「こんにちは」だと思うんですが、出会った相手としては朝から「おはようございます、お疲れ様です。」とか言われたら会釈しつつも脳内では「??」マークが点灯するのではないかという気もします。

他の業界だと芸能人達はお互いが何時何処で会っても「おはようございます」と言いあっているようなイメージがありますし、他にはカスタマーサービス系の人で家を訪れた方などは私から見ると"過剰に丁寧"な話し方をされる印象があります。これも職業柄というものなんでしょうね、きっと。

あと、建築関係の方というのは声が大きいのと別れ際の挨拶の御辞儀の直角の具合と言うのは、まさに仕事でどうやって相手と付き合っているのかというのを推測する良い材料のような気がします。下請け、孫請けで上下の関係が絶対的な世界というのは心の中がどうあれ、仕事を与えてくれるカスタマーとか上に立つ会社というのは川下側の会社にとってはガッチリとお辞儀をしてその感謝を「形態で」表す世界なのでしょうかね。

仕事モードと帰宅後モードというのを切り替えやすい仕事はモノを売る系の仕事をする人達のような気もします。家に戻った所で、はたまた道で友人にたまたま会った所で「いらっしゃいませ」とか「どうぞご覧になってください」なんていうシーンは有りませんしね。^^

恐らく将来仕事から引退した後も自分が従事していた仕事上の慣習や癖がついつい出てしまうような事は何度も有るのでしょうし、これは私だけの話ではないんでしょうが、若い頃からしていた仕事がその人の全体の雰囲気や行動に与える影響というのは本当に小さくないですよね。外来で診療していてもなんとなくその人の過去の職歴が見えるようなシーンは少なくないですし…。

とは言え、年寄りになっても、昔の肩書や功績などをもとに意味もなく偉ぶって煙たがられるようなクソジジイにだけはなりたくないと思うのでありました!(とは言っても私の場合、肩書も功績もないので偉ぶる要素そのものが存在致しません。w)


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