ビバラロック後半戦でございます。
ヤバイTシャツ屋さんのライブをみます。いい意味で学生っぽさがある彼らのライブを楽しくみます。明るいバンドですが、8ビートとディストーションギターの魅力が詰まったロックサウンドですからね。ロックサウンドを心から堪能しました。1年半ぶりのロックフェスですからね、存分にロックサウンドを味わないと。実際はお腹いっぱいロックサウンドを味わい、フェス後、翌日は音楽を一切聞きたくなくなった。耳が受け付けない感じで。これもフェスの翌日あるあるですが、一年半ぶりだ。
ヤバイTシャツ屋さんのライブの後はHEY SMITHのライブです。席を移動しました。
真正面からHEY SMITHのライブをみます。猪狩さんのMCが感動的でしたね。
ヤバイTシャツ屋さんなど『ロックフェスに出れて嬉しいです、楽しみましょう』っていうアティチュードも正解だと思うのですが、それ以外に思う事はあるよね。やっぱりボクはおっさんになってもパンクロックがいまだに好きなんです。『反逆のカリスマ』を魅せてほしいよね。
発声が禁じられているさいたまスーパーアリーナに猪狩さんの怒号が響き渡ります。
『ニュースをみて凄い腹が立つ。フェスがつるし上げられて、医療関係者からしたら危ない事だというのは分かっている。でも報道の仕方があるやろ!緊急事態宣言が出て政府のヤツらは音楽イベントを中止にしろ!っていうけど、緊急事態宣言を出さないといけない状態にしたのはお前らやろ!』
吠えてますね。心の叫びだ。
『一番悲しいのはお前らが家に帰った後、ニュースでフェスがつるし上げにされているのを目にすることだ!周りから色々言われるかもしれない、でもオレはお前らを信じているから!』
泣きそうになった。カッコよすぎるよ。いままで何度もHEY SMITHのライブをみたけど、泣きそうになったのは初めてだった。
その後はマキシマムザホルモンのライブです。
全力投球のライブでしたね。いままでみたホルモンのライブは常にハイテンションだったのですが、この日も凄かった。そして素晴らしい演出も。
客にスマホのライトをつけるのを指示します。そういえばこんな光景をみるのも久しぶりだ。ロックフェスに戻ってきたというのを再確認しますね。
ホルモンのライブの後はバックドロップシンデレラのライブを観ようと思ったのですが、ステージに入れず断念。
最後はSiMのライブです。いままで何度もSiMのライブを見ているのですが、いままでのベストは2014年のフジロックのライブでした。ボーカルのMAHが『高校のとき、フジロックに出たいと言ってみんなにバカにされていた。でも10年経って当時と同じバンド、SiMでオレはフジロックのステージに立っている!』と絶叫した姿は忘れられないです。
今回のMCはそれを超えましたね。ライブはベスト選曲。Faster Than Crockもやりましたしね。ただそれ以上に感動的なMCに震えました。
MAH『(他のバンドとの)格の違いを魅せてやる!』と吠えて始まった大演説。
『温泉に入っても癒しきれない、美味しいものを食べても満たされない、ワクチン、給付金より音楽には力がある!』と昨今の情勢について熱く語ります。給付金という単語が出るとは思わなかった。
昨今の社会情勢をあえてスルーするのもいいとは思いますが、このフェスをやるのが逆風の時、先陣に立ってオピニオンを吠える、ロックとしか言いようがないよ。
『人類が楽器を使いだしたのは3万年も前からだ。人間らしく生きるには衣食住だけでは足りない。それなのに不要不急?でもそういうヤツらにとやかく言うつもりはない。分かるヤツに分かってもらえればいい』
分かるヤツに分かってもらえればいい、子供の時からロック雑誌のロックミュージシャンのインタビューで何度もみたフレーズです。この場所でここまではっきりと吠えるなんて。
そして
『強さというものは敵を叩き潰す事ではなく、大切なものを守る事だと思います。これからも俺たちの大切な物を守り抜いていきましょう!』
ロックフェスという文化は一度死んだら戻らないと思う。
この日、会場にきたロックファンはロックという音楽、ロックフェスという文化に対して忠誠心があったと思う。自分が出来る事はフェスの会場に来て、安全に過ごし、周りに迷惑をかけないこと。自分が出来る事は小さいかもしれないけど、なんとかしないといけない。
みんな黙食し、サークルピットもせず、検温、消毒、アプリのインストール、全てを従った。
ロック=デストロイなんかじゃない。
俺たちはジャンルを守る。
子供の時から常に自分を支えてくれたロックというジャンルに忠誠を尽くす。
ロックファンは自分が愛したジャンルに対する忠誠心がある、それをMAHも理解している。
『強く!強く生きて行ってください!』
そして最後は『ビバラロックに集まった下等生物の諸君、ここで仲良く・・・(ニコっと笑い)死ねぇぇっ!!!』と絶叫して代表曲、KiLLiNG MEがヒットします!
足が疲れ切っていたけど、震えながら立ち上がったよ。そして暴れた!
最後は会場全体が一旦座り、MAHの合図で全員で飛び跳ねます。いままで何度もやったロックフェスの演出です。でも久しぶりだった。再確認したよ、これがロックフェスだ!って。
全力で飛び跳ね頭を振り暴れた。
オレはおっさんかもしれないけど、まだロックなんだよ!
翌日はフィジカルが死んでましたけど、まあ、それはそれ。仕事と帰りの電車はきつかったな~。
SiMは素晴らしかったです。ダークヒーローのようなカッコよさがあった。ビバラロックのオオトリを務めるのに相応しいバンドでしたね。
ビバラロック、素晴らしかったです。情勢が厳しい状態でもやる意味はあったはずです。アーティスト、運営スタッフ以外の客もみんな思う事があったはずです。
FUCK CORONA VIRUSといって中指を立てて唾を吐くだけなら誰でも出来る。でもその状況でフェスを企画し、安全に、健全に、そして力強くロックする。
いずれコロナが終息し、『あんな時代もあったよねー』って言われるかもしれません。でもこの苦しい時代に立ち上がった人がいたからこそ今後もロックフェスが存続できたって事をビバラロックに参加した人は全員が理解しているはずです。
また来年ですね!
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