日本の歴史は,大きく分けて以下のようになる。
「原始」→縄文・弥生・古墳
「古代」→飛鳥・奈良・平安
「中世」→鎌倉・(南北朝)・室町
「近世」→(安土桃山)・江戸
「近代」→明治・大正・昭和(大戦まで)
「現代」→戦後以降。。。
ここまで習い終わるのが中3の夏。
そして「公民」へと進むのだが,
本当は,この大きな時代区分を先にイメージさせてから,それぞれの細部について授業を進めた方が絶対に分かりやすい。
先に全体像を見せ,その転換期に何が起こったか,また,なぜ時代をここで分けているのか,そういうのが大切である。
たとえば,なぜ平安までを古代とし,鎌倉から中世なのか,その切り替わりに何が起こったか,そういう興味はすべて「全体像の把握」からしか生まれない。
しかし,いまの学習指導要領では,全体像がイメージできないまま,古いところから積み重ねていくので,その事件がどういう意味を持つのか,それがどれほど重要なきっかけになったか,など歴史の肝になる部分がまったく捉えられない。
好きな人は良いが,そうでない人にとっては,ある意味もっとも「やる意味を見出だしにくい」教科であろう。
歴史の本質は,過去の出来事から「原因と結果」を学ぶことだ。
人間のやることは時代が変わってもその性質はあまり変わらないので,特に「歴史の転換期」を,原因から結果,またそれへの評価を学ぶことはとても意義があることだ。
しかし今は,ただ人物名と出来事を知っているだけの教科になっているのが現実だろう。
ちなみに,中3の入試対策では必ずこの全体像から始める。
朝廷と幕府の違いだけでも,「なるほど。そういうことか。」という声が聞こえる。
歴史は全体の把握をスタートとするだけで,やる意味がわかり,それでようやく考えるきっかけや興味を持てるようになるのだ。