顕微鏡根管治療広島
2021.11.10
左下第一大臼歯の再根管治療とセラミック治療を終えました。2021.11.10
痛み止めを飲む必要があるほどの左下第一大臼歯に違和感・不快症状が出ておられます。
海外へのご転勤を間近に控えていらっしゃいますので、間に合うように治療を進めます。
実際の左下第一大臼歯です。(中央)
過去の治療において時期の異なる二つのレジン修復物での治療がなされています。
近心隣接面を含むレジンインレー(赤)がセットされた後に、歯髄処置がなされ
咬合面をレジン修復(白)されているものと思われます。
※レジン=コンポジットレジン=プラスチックの一種
古いレジン(赤)を残しておいて封鎖を保ち、歯の位置の移動を防ぎながら
再根管治療を開始します。
白い根管充填材を取り除き、根管治療を始めます。
二回目の根管治療開始時です。
封鎖している綿球と仮封セメントです。
内部で排膿があり、綿球が色づいています。
仮封を除去した後の根管内です。
近心舌側根管に排膿がありました。(顕微鏡ミラー像)
徐々に症状が治まって、排膿も無くなったことから根管充填に進みます。
写真は電気的根管長測定を行っている場面です。
私はアピカルストップを主に信用しているため、ファイルのストッパーは通常使いません。
薬液洗浄後、超音波リンスを行い、滅菌ペーパーポイントで吸水乾燥します。
サーマフィルにより垂直加圧根管充填を行います。
3根管ですが、根管が楕円である遠心根管には材料不足を防止するため2本挿入しています。
垂直加圧根管充填後のデンタルレントゲン写真です。
根尖(歯根の先端)まで根管充填できて安堵する瞬間です。
根管充填後、問題なく経過しましたので、古いレジン(赤)を取り除き、改めて支台築造します。
古いレジンを取り除き、う蝕検知液で染めては切削を終えました。
古いレジンが存在していた部分は、エナメル質の張り子の虎のようになっている部分もあり、
また今までの咬合力負荷によってわずか亀裂のようなラインが存在していました。
古いレジンを取り除きますと、手前側第二小臼歯の遠心面(矢印)が見えますのでチェックします。
接していた部分がむし歯になっています。
コンポジットレジン修復を終えました。
コンポジットレジンによって支台築造を終えました。
セラミック修復を行うため、支台歯形成を行いました。
歯質を可能な限り残すのは当然ですが、この歯の近心部分は薄いエナメル質部分と亀裂があるため
ウイークポイントを残さないようにセラミック修復物を接着することをご相談の上、決定しました。
海外へご転勤なさることも判断材料の一つです。
ウイークポイントを残したことにより、後で割れて歯の寿命が却って短くなってしまうことは避けたいです。
パウダリングしてセレックでスキャンします。
コンピュータ上で迅速にデザインします。
セラミックブロックから削りだします。
強度の強い二ケイ酸リチウムガラスセラミックを用います。
接触圧調整を行ったあと、研磨と焼成を行います。
840℃で合計約20分焼成します。
乾燥状態で接着し、咬合調整、仕上げ研磨を終えました。
H・Sさん、ハードスケジュールでしたが、よくぞ頑張られました!
海外でのお話をまたお聞かせください、楽しみにしております。
広島市の自由診療専門の歯科医院 三好デンタルオフィス
※厚生労働省 医療広告ガイドライン に沿うための記述
すべての歯科治療は、治療行為によって治癒や改善が約束されているわけではなく、状態の悪化や後遺症の発生、抜歯や死亡を招くリスクを伴います。※治療費用の例示・根管治療を伴う普通再治療約20万円(かぶせもの除去・メタルコア除去・根管治療・根管充填・レントゲン・支台築造・かぶせもの)・普通セラミックつめもの約6万円・普通セラミックかぶせもの約8万円・普通セラミック前歯約13万円・普通抜歯約1.7万円・普通レジン充填約1万円(税抜)