新型コロナウイルスの影響で潰れた海外の一つがオーストラリア。リベンジをしたい気持ちは山々ですが、まだ海外はちょっと面倒くさそう。しかも円安だしね。まだ海外は早いかなと思っていますが、ならばと中目黒のオーストラリアを感じるレストランでオシャレにオーストラリアを体験すべく、2021年7月にオープンした『cocon(ココン)中目黒』の1周年を記念したスペシャルメニューを楽しんできました。

 

 

『cocon中目黒』は、中目黒駅より3分ほど。店内は、奥行きのあるカウンターがメイン。テーブル席も1席ほどありましたが、温かな雰囲気に癒されるぅ〜。

テラスにはオーストラリア原産の植物が植えられていて緑が気持ちいいですね。

 

オーナーシェフの栗脇正貢氏は、世界のベストレストラン50で1位を獲得したフランスの『MIRAZUR』、シドニーの『Bennelong』で研鑽を積み、恵比寿のミシュラン1つ星フレンチ『AMOUR』のヘッドシェフを務め、2021年『cocon中目黒』をオープンしました。2017年にはRED U-35でブロンズエッグを受賞しています。

 

 

チャリティ有機マテ茶

有機のオレンジジュースとレモンジュースの入った微炭酸のマテ茶は、スッキリした味わいでちょっとマテ茶が苦手な人でも飲めちゃう味わい。チャリティーと書いてあるのは1本あたり約7円が開発途上国へ支援を行 う団体に寄付されるからですよ♪

 

 

 

カンガルーのタルタル

カンガルーきた〜!!

オーストラリアといえば思いつくのがカンガルー。こちらではタルタルでいただけます。コリアンダーを使いエスニックな味付け。アガペシロップや青唐辛子、チリパウダーを使っているので甘くてスパイシーですが、卵黄で全体をまろやかに仕上げていました。ヘーゼルナッツが食感と香りの余韻を残します。

 

 

チョウザメとジャスミンジュレ

キャビアを取った後の宮崎のチョウザメを干し椎茸で〆ることで味わいをプラスしています。ほんのちょっぴりパンチェッタを加え、チョウザメの淡白な味わいにアクセント。合わせたのは風味豊かなジャスミンティーのゼリーです。後からジャスミンの味が立ち上り味のニュアンスが出てななかなか面白い組み合わせでした。紫蘇を合わせ爽やかに仕上げられ、ゼリーと共に体に入るので、つるっとした食感で、暑い中から駆け込んだ体を一気にクールダウンしてくれました。

 

 

ドメスティックビネガー 玄米酢 栗

羅漢かの甘味をつけジャスミンティーにこちらのお酢を入れたもの。原稿用紙のエチケットがなんだかダンディーなウイスキーみたいですね。栗香るお酢って面白い。

 

 

 

きすのニラソース

軽く炙ったキスをふわっと仕上げていました。ソースとソテーに使われいた韮の風味がバルサミコ酢を使っているせいか、中華料理にもない洗練さでとても楽しい。花びら茸だけなどの夏きのこも使い、仕上げはスマックで少し爽やかさも。

 

日本食材にトルコの香辛料などを加えたモダンオーストラリアンらしい一皿。

 

 

いんげん豆のサラダ

どじょうインゲン、黄色インゲン、スナップエンドウ、しまさざげなど数種類のインゲンを使ったインゲンが主役の冷製サラダ。シェフは必ずサラダを一品出すのだとか。グリーン一色ですが、インゲンのツルで見た目も楽しいお料理。

 

中央にはフロマージブランをすえ、キウイフルーツときゅうりのスライスを柑橘類のドレッシングで爽やかに仕上げてありました。ミントなどのアクセントも。

 

グリーン一色と思いきや、中にはえびも忍ばせ、贅沢なサラダでした。

 

 

「ジャパン・グレートビア・アワーズ2022」で2種のビールが銀賞を受賞した、常陸野ネストビールのノンアルコールビール(度数0.3%)に生姜シロップを入れたドリンク。つまりシャンディーガフみたいなものですね。ビールの香りはあるものの生姜の味わいと甘さの入ったもので、普段ビールを飲まないので新鮮な感覚でいただきました。

 

 

 

金目鯛とサフランのエミュルション

炭火で焼いた金目鯛にサフラン風味の蛤出汁を合わせています。2週間ほど寝かせ味を熟成。表面がなんとも美しいですね。普通のフレンチじゃん。などと思っていたら

 

 

金針菜、そしてかんぴょうのマリネが入っているではありませんか。やっぱりかんぴょうは甘くよね、、、という味付けでしたが少し唐辛子も加え、味がしまっています。食感が楽しく新鮮な驚きのあったお料理でした。

 

 

プーアールティーと葡萄ジュースをブレンド。ハイビスカスやスターアニスの入ったオリエンタルな風味です。

 

 

西豪黒牛と中華粥

西豪黒牛は、オーストラリアのアンガス牛と和牛を掛け合わせたブランド牛です。オーストラリアで仔牛から大切に肥育され、資料も管理されている顔の見える牛。これを、スパイスのきいたコンソメでじんわりしゃぶしゃぶ。だからしっとり柔らか♪

 

干し貝柱、コンソメ、野菜出汁、蛤出汁で炊いて中華風に仕上に仕上げています。くこの実や棗なんかも入り、ちょっと薬膳。面白い組み合わせですね。

 

 

鮎のコンフィとビスク

とても端正で美しい鮎が出てきました。塩麹、西京味噌、白ワインなどでマリネして低温でコンフィに。鮎の旨味をしっかり引き出して、身の部分を美味しく仕上げていました。鮎の頭の部分はエシャロットや蛤の出汁でにて濃厚なソースにし、間には佐渡原茄子のコンソメの炊き合わせを挟み、重すぎないお料理に。

 

最後は蓼のフリットを。鮎は身の部分はもちろんのこと、肝はうるかなどでいただくことで知られていますが、そんな鮎を再構築したようなお料理に。苦味はありますが、実はあまり蓼のようなものは必要のない、完成度の高いお料理でした。

 

 

 

夏鹿 ペドロヒメネスのソース

綺麗なお肉料理ですね。お肉はローストにし、甘口のシェリー酒ペドロヒメネスとフォンドヴォーで作ったソースを添えています。ソースの引き方もいい感じでした。甘いソースや葡萄では夏鹿との相性もばっちりです。マダガスカルの胡椒を添えて。

 

しっとり焼き上がった夏鹿はテクスチャーも滑らか。これにごぼうやおかひじきなど

食感の違うものを添え、最後まで楽しくいただきました。

 

 

ビールのジュレ パッションフルーツの泡

アヴァンデセールはビールのゼリー。見た目もビールですが、もちろんデザートで、ビールのゼリーになっています。苦味もありますが、ナタデココの甘味とパッションフルーツの酸味などでお口さっぱりなデザートでした。

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無花果のパブロヴァ

デザートは旬の赤ワインとスパイスでコンポートにした無花果。オーストラリアのパヴロヴァをイメージしメレンゲとマスカルポーネと赤ワインのゼリーを合わせています。軽いメレンゲと少しスパイス感で夏にぴったりですね♪

 

 

 同じビルの3階には、ファソンというコーヒー屋さんが入っているのですが、こちらの水出しコーヒー。レストランでも取り扱われている人気ロースターです。

 

オーストラリアは、自然のイメージ、エコやサスティナブルなイメージがありますが、栗脇シェフはそなんなオーストラリアや世界のレストランで研鑽を積んだことで、地域の象徴でありながら増加傾向にあるカンガルーのお肉を使ったり、害獣駆除のため最近食べられている鹿肉やキャビアを取ったら不要になるチョウザメの肉を使ったり、廃棄野菜でブロードを取るなどサスティナブルな取り組みもされています。

 

フランス料理がベースですが、こに中国や日本の食材を合わせたり、使われる調味料やスパイスなどお料理がグローバル。自由な発想と世界観でお料理されています。もちろんその中にはしっかり研究しているという要素もたっぷり。

 

もはやオーストラリアというより、栗脇シェフが独自に解釈された料理なんじゃないの?と思ったりしましたが、伸び伸びした発想で作っていながらも、端正なお料理は、食べていて気分も豊かになります。初めてみるナチュールワインを扱うなど、少し違った世界が体験でき中目黒というオシャレな街で、普段のフレンチとは違う目線で、ゆったりと時間を過ごしたい時にオススメのお店ですよ♪

 

 

cocon(ココン)中目黒

東京都目黒区上目黒3-8-3 千陽中目黒ビルアネックス 4F

050-6876-7404

水曜日定休

coconフレンチ / 中目黒駅代官山駅祐天寺駅
夜総合点-