10月6日

天気予報通り、夜半から降り出した雨は明け方には小雨になっていた。

もうすぐ止むだろうと、雨具を着て走り出すことにした。

作業着専門のお店のウェアって、サイズで選ぶと少し小さいのは、ガテン系マッチョな体系が基準だからかな?

普通のおじさんが着ると、お腹周りが少々キツイんだけど。

 

富山県高岡市から世界遺産の白川郷に向かう。

庄川が作る扇状地の砺波平野は散居村の風景が特徴だ。

小雨で見えないだろうと諦めながら夢の平スキー場の展望台へ向かってみた。

カイニョと呼ばれる防風林が植わった民家が広大な水田に点在する風景。

さっきまで雨雲の中で周りは真っ白だったのに、麓からサッーって風が吹いたと思ったら、雨雲が勢いよく舞い上がって視界が急に開けた。

空を見ると薄れた雲が透けて太陽の光が見える。

すごく気持ちよくなって、展望台の東屋でしばらく風景を眺めた。

 

雨上がりの風景って好きだ。

さっきまでしんどかったけど、これから楽になるよって感じがする。

水分を含んだ土や木の匂いに大きく息を吸ってみた。

 

『世界遺産 白川郷五箇山の合掌造り集落』は飛騨合掌ラインと呼ばれる国道156号線に沿って点在する。

五箇山エリアの菅沼集落、相倉集落にはそれぞれ20棟ほどの合掌造り民家があり、小集落で生活感を感じる。

 

合掌村としての観光スポットで知名度が高いのは、白川郷の萩町集落だ。

道の駅白川郷には無料の合掌ミュージアムがあって、合掌造り民家や暮らしについて知る事が出来るので、観光前に立ち寄っておくといいと思う。

 

萩町集落には大小約100棟の合掌造り民家が残っている。

全てが観光に絡んだ宿泊やお土産の商売のお店ではないので、観光客は無神経に家の中を覗き込んじゃいけない。

 

歴史的建造物は内部を見学できるところもある。

国指定重要文化財の和田家住宅。

古い木造住宅の匂いって好き。

 

今は高速道路が整備されて訪ねやすくなった白川郷だけど、冬場の豪雪期の生活を想像すると、断熱材のないこの住宅での生活は辛いだろうと考える。

 

 

高山に向かう為に、標高1289mの天生(あもう)峠を越える国道360号線を走る。

萩町集落から約12キロだが標高差は850mUPの険しい道だ。

 

天生峠にある道路竣工の石碑によると、工事着工は大正12年で、たび重なる改修工事を行い昭和31年には林道として竣工したって事らしい。

かつては、諏訪湖の製糸工場に出稼ぎに向かう女工が通った道と言われる天生峠越えは、『閑古鳥迷う路さえなかりけり』って文面からもとてつもなく険しい道だったと想像する。

 

飛騨古川駅は2016年公開の新海誠監督のアニメ映画『君の名は』で瀧が三葉に会いにくるシーンの聖地巡礼。

 

古川や高山は幕府の天領で古い商家が多く残り、飛騨の小京都とも呼ばれるエリアだ。

古川の旧街道沿いには水路や白壁の蔵の風景を見る事ができる。

 

高山には1692年から176年間、天領の代官所・郡代役所として陣屋が置かれた。

役人の部屋や吟味所や御白洲、蔵を見学できる。

現在の市役所と税務署と警察署、裁判所同等の仕事をする場所だったようだ。

 

重要建造物群保存地区は、お土産物とカフェが並ぶ観光スポット。

どこかの中学校の修学旅行や観光客を見かけて、観光地にも活気が戻ってきつつあると感じた。

 

今朝、小雨の中を走り出した時の富山市の気温は17℃だったが、岐阜市では日中に30℃を越えたとか。

150キロしか離れてないのに、日本海側と太平洋側ではこんなに気候が違うんだな。

朝晩の寒さに、高山の作業着専門店で防寒着を買おうかと考えたほどでした。

170キロ走行

 

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