皆さんこんにちは。「みんなのカウンセラー」こと、
のぶさわです。
<前回からの続き>
お医者さんで
「境界性パーソナリティー障害」とみなされた場合は、
及び腰になられるドクターもいらっしゃると思います。
(勿論、カウンセラーや心理士の方々もですが)
それは精神科や心療内科は
主に薬で治療する場所ですが、
「境界性パーソナリティー障害」は
薬物療法が大変難しいからだと思われます。
以下に、私なりに想像したその理由を
お書きしたいと思います。
<境界性パーソナリティー障害には薬物療法が難しい理由>
①境界性パーソナリティー障害(以下「BPD」と表記)の人は
「O」(オキシトシンシステム)が脆弱であると考えますが、
それを補填する薬剤が無い(オキシトシン点鼻薬
などもありますが、一時的な効果に過ぎない)
②BPDの人は、元来刺激を求める傾向が強く
(「N」システムと「Dシステムが優位)、
しかもその傾向が強化されてきたと考えられます。
だとすれば、
それらのシステムを抑える方向性の
「抗うつ薬」(「S」を活性化=「N」「D」を抑制したり、
「S」と{N」のみ活性化し、「D」を抑制)
や
「抗不安薬」(抑制系のGABAの活性化を高め、
結果として「N」や「D」が抑制される)
や
「抗精神病薬」(「D」システムを抑制する)
は、
刺激(「N」や「D」システム)を抑える方向で作用します。
そうなれば、
薬が効きすぎると「空虚感」(刺激を得られない状態)
に襲われ、何もする意欲が湧かなくなったり、
逆にその現状を打破する為に、
自傷やこきおろし、脅し等のいつもの刺激を得るパターン
をより求めてしまうかも知れません。
かと言って、
「N」や「D」システムを活性化するメチルフェニデート系の
薬剤(コンサータやリタリン等)を投与しても、
それが呼び水となって、
より「いつものパターンでの刺激の満たし方」
が強くなる事も考えられます。
③その人の各システムの割合に
合致させる事が難しい
「S」「N」「D」の各システムの最適な配分は
BPDに悩んでいる個々人毎に違うと思います。
(Aさんは「2:4:4」が最適で、Bさんは「1:4:5」が最適等)
しかも同じ個人の中でも最適な割合は
年齢や経験、出来事、ライフイベント等で
時々刻々と変化してゆくと想像しますので、
薬剤ではそこまで微妙な変化に合わせる事は
大変難しいと思いますし、
第一、薬同士が拮抗してしまうと思います。
更に一日の中でも
「D」システム優位な時間、
(例:自由な時間)
「N」システムを活性化しないといけない時間、
(例:仕事中)
「S」システム
を活性化しないといけない時間、
(例:休日)
等の個人の生活リズムに合わせる事は
薬ではほぼ不可能だと思われます。
④薬剤では「N」「D」システムの固定化されたパターンを
変える事ができない
例えば、
元々刺激を求める傾向(「N」「D」システム)が強く
ギャンブルでそれを満たそうとするパターン
が固定化された所謂「ギャンブル依存症」の人に、
薬で「N」「D」システムを抑制すれば
ギャンブル依存症が治るのか?
と考えてみればおわかり頂けると思いますが、
システムの固定化されたパターンを
薬剤で変えるのは非常に難しい事だと思います。
(仮に薬が効いたとしても、
薬を服用する方向へシステムのパターンが
固定されてしまうと、
薬に頼ってしまう事になる可能性もあると思います)
次回は、
それではどうすれば「BPD」を改善できるのか?
のヒントをお書きしたいと思います。
<次回へ続く>
それでは今日も良い変化を
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