御堂は自分で
脇の傷を抑えながら
そんなに深い傷では
ないと判断していた。
「そこまでの
傷じゃないです。
久々に剣道して
疲れてしまっただけです。」
しかし出血が
多く見えて主任は
心配している。
「いやいや、自分で
分かってないだけで
結構血が出てますよ。
出血多量になったら
死にますよ。
これじゃ今晩酒は
飲めないくらいに。」
「あはははは。」
御堂が笑っていると
裕也が駆け寄り、
少し遅れて
中条社長も近寄った。
「御堂さん怪我は
大丈夫ですか?」
問いかける中条社長に
笑顔で頷く御堂に
裕也が情けない顔で
言う。
「御堂さん、
すみませんでした。
ぼくのせいで、
ぼくを助けようとして。」
首に掛かった
まひろヒヨピーも
白い世界で頭を
下げた。
「御堂さん裕也を
助けて下さって
本当に感謝します。」
御堂は裕也の
愛の姿を想って言う。
「いや、裕也は
勇気があったよ。
自分の命を捨てて
まひろさんを守った。」
「ピー。ユウヤ。」
白い部屋でまひろは
もう涙でぐしょぐしょだ。
事件が収まって
だいぶ人が
移動してしまって、
忘れてたと御堂は
周囲の人に声をかけた。
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