こんにちは。
前回は大雑把に形勢判断について書きましたが、今回はその中の一つ”駒の損得”について見ていきたいとおもいます。
①駒の価値の検証
駒の価値は高い順に玉飛角金銀桂香歩の順です。これは色々な入門書にも書かれています。
ある程度将棋を指していたらこの順に違和感は覚えませんが、なぜ?と思われる方がいるかも知れませんので一応検証してみたいと思います。
一番わかりやすい検証方法は、駒の動けるマスの数をかぞえることだと思います。
一応図に書いてみました。なお玉が一番大切なのは誰でもわかると思うのでここには載せてません。

我ながらひどい出来ですねw
このひどい図を見ながら検証していこうと思います。
1.歩
8五の地点にあり、動けるのは前1マスですね。
2.香
4九の香は4八~4一までの8マスに利いています。一方6二の香は1マスです。要するに1~8マスですね。ただ直線にしか利かないので利きを止められやすいです。
3.桂
図では8三にいます。どこにいても2マスしか動けませんが、利きが止めれなく独特な動きが特徴な駒です。
4.銀
2四にいますね。動けるのは5マスですね。
5.金
2七にいて動けるのは6マスですね。
6.角
5五の角は動けるのが16マスですが2一の角は8マスです。動けるのは8~16マスですね。
7.飛
7八の地点にいて16マス動けます。角とは違いどこにいても16マス動けます。
ここで一番最初に書いた価値と駒の利きを対応させてみると
歩(1)<香(1~8)<桂(2)<銀(5)<金(6)<角(8~16)<飛(16)となっています。
()内は駒の動ける範囲
これを見ると香以外は駒の利きと駒の価値が比例しているのがわかります。
香は最大8マス動けますが、大抵歩で利きが止められ少ししか動けなくなるので評価は低くなっちゃうんですよね。
遠くから打っても歩の連打で取られやすいことも駒の利きの割に価値の低い要因です。
ただ相手が歩切れだったりと、歩が利かない筋に打つことができる状況であれば価値の高い駒になります。
この事からわかるように普通、駒の価値は飛>角>金>銀>桂>香>歩ですが、局面によっては変わってきます。
他に価値の変わる例を上げれば”〇をもてば相手玉が詰む”という状況なら◯の駒の価値が高くなったりもします。
②成駒の価値
成駒のなかで、と金、成香、成桂、成銀は全部金の働きをします。
しかし相手に渡すと順に歩、香、桂、銀となりますね。
当然ながら相手に渡しやすいのは価値の低い駒で相手に渡しにくいのは高い駒ですね。
歩を渡すのと銀を渡すのどっちが嫌か考えれば容易にわかりますよね。
つまり、同じ働きをするなら相手に渡しやすい駒の価値が高くなり、
と金>成香>成桂>成銀
の順になります。
同じ働きだから価値も同じってわけじゃないんですね。
では丁度きりがいいので今回はここまでで。
今回は本当に基本的な、当たり前の事を書いたので退屈な記事だったと思います(笑)
それでもお役立てたと思う方がいらっしゃればリンクを押して頂けたら幸いです( ´ ▽ ` )ノ


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