退院後、家族は私の外出に恐怖を感じていたようです。

 

ちょっと連絡がないだけで、

帰りが遅いだけで、

 

どこかで倒れているんじゃないか…!

 

と思ってしまうようです。

 

術後数年は、ストーカーのようにメールが来ていました。

 

「今、どこにいるの?」

「大丈夫なの?」

「迎えに行こうか?」

 

って。

 

面倒くさいなぁと思いつつも、ありがたいと思いながら返信していました。

 

「大丈夫だよ」

 

と。

 

ケータイで一発変換。

「だ」と打てば、予測変換で全部入力できます。

もはや事務的な作業です。

 

 

ただ、母が入院してから、そんな家族の心配が理解できました。

 

私も、帰宅して家に車がないと焦ります。

何度メールしても返信がないと、ドキドキします。

 

また倒れて入院したのではないか…!

 

と。

 

 

そんな時に気づかされます。

 

家族って、大事だな。

あたりまえの生活が、幸せなんだな。

お互い、持ちつ持たれつ。

迷惑をかけてもいいけど、心配はかけちゃいけないんだな。

 

と。

 

 

そして今日もメールの返信を打つのです。

 

「だ」 → 変換 → 「大丈夫だよ」

 

と。