加齢しすぎて時を遡りたいババア(当方)が初めて観る、大ヒット作。

原田知世が大ブレイクした伝説の映画。

 

時をかける少女

 

実験室から全て始まった

 

高校生の和子はある日、実験室でラベンダーの香りに包まれる。

その途端に意識を失い、以来、時間が行ったり来たりするように。

なんだか怖くなり、友人の深町君に相談するのだが…

 

同じ一日を繰り返し体験してしまう不思議現象。

タイムトラベルじゃなくて、タイムリープ。

そんな言葉が市民権を得たのは、ここから。

だった気がします。

 

原作は筒井康隆のSF小説。

特殊撮影マン大林宣彦監督で映画化。

お金を出したのは角川春樹

角川映画の新人オーディションで、グランプリは渡辺典子だったけれど。

角川春樹に激推しされ、特別賞に選ばれた原田知世のデビュー作。

ここまで、Wikipediaもカンニングせずに一気に書いた自分にチビります。

 

この映画以降、同じ毎日を繰り返しちゃうお話が日本のスクリーンに大挙して

登場することに。

本作のリメイクも多数。

今でも鉄板の設定。

スペクタクルも添付できる切なさ製造機だ。

 

キャストとスタッフ

 

原田知世は演技未経験のデビュー作。

全くの原石状態で、たどたどしさも新鮮。

私事で恐縮ながら、当時のお顔立ちが姪っ子に似ているので、鑑賞に熱が入る。

劇中、白いブルマを着用しているため、パンツ丸出しに見えてドキドキする。

 

深町君役の高柳良一は、薬師丸ひろ子の相手役オーディションで優勝。

こちらは監督から、あえて棒読み演技を指示されていたのだそう。

現在はニッポン放送に勤務中とのこと。

マヂカルラブリーの野田クリスタルに似ている。

 

吾郎ちゃん役は、新人2人を支える安定の尾身としのり

 

友人役の美人は津田ゆかり

同じオーディションの準グランプリ。

のちに引退とは惜しまれる。

 

先生役の根岸季衣も脚線美サービス。

 

深町君の祖父母は化け猫女優・入江たか子と、加山雄三の父・上原謙という強力タッグ。

 

大林宣彦監督は、人智を超えた演出を繰り出す。

まさに大林ワールド。隙あらばホラーに持っていこうとする。

時間のファンタジー表現はさすが。

広島でロケされた尾道三部作のうちの1本だが、この語感に騙されてはいけない。

相当なキテレツパワーである。

 

原田知世の魅力が時を超える

 

時間が少しずつ妙な進み方を始め、次第に日にちがズレていき。

そのせいで未来や過去が変わっていくパターン。

思い出や現在が変形していく怖さと、驚きの真実。

 

映画界に放り込まれた原田知世と、時間のいたずらに翻弄される和子の戸惑いがダブって見える。

真っ直ぐな演技が、ただただ好感度しかない。


かなりのアップに耐える原田知世の顔面力も特筆だ。

今とほとんど変わらないから、本当に時空が歪んでいる気配がある。

透明感を超えて、劇中でも本当に透明になってしまうほど。

CGではなく「合成」という技術だった特殊映像。

いま見るとビヨビヨしているが、当時はステキな効果だっただろう。

 

ラストにかけての切なさは、本作がブームになった理由でもある。

桃栗三年柿八年の歌に笑ってしまって、ごめんなさい。

松任谷由実・松任谷正隆夫妻による主題歌『時をかける少女』が流れ出したら、鳥肌。

からの、笑顔になった。

 

原田知世の魅力をぎゅっとして封をした宝石箱。

まるでタイムカプセルのような魅力。

 

 

 

 

 

1983年製作/104分/日本

監督・脚本:大林宣彦、製作:角川春樹、原作:筒井康隆、脚本:剣持亘、撮影:阪本善尚、音楽監督:松任谷正隆、主題歌:松任谷由実作詞作曲、出演:原田知世、高柳良一、尾身としのり、根岸季衣、岸部一徳、津田ゆかり、入江たか子、上原謙

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※情報に誤りがありましたらご一報いただけたら幸いです。

 

 

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