皆様こんにちは。スタッフの鈴木です。
ベルリンを歩いていて、時折足下に金のプレートが埋め込まれていることに気がつくことがあります。
それは、ベルリン生まれの芸術家グンター・デムニヒ氏が立ち上げた、『つまずきの石 (Stolpersteine)』と名付けられたプロジェクトによるものです。この追悼碑は、ナチス時代に殺害された人、強制的に収容所等へ移送された人、追放された人、また自殺に追い込まれた人の運命を忘れないようにするためのものです。
コンクリートからできている10×10cmの立方体が、実際の犠牲者が強制追放される前に自らの意思によって選んだ最後の住居(があった場所)の前に、歩道と同じ高さに埋め込まれています。
『ここには【犠牲者の名前】が住んでいた
【生年月日】
【強制追放された日と、収容された収容所名等】
【殺害された日】または【殺害された、収容先で亡くなった等】』
碑によって内容は変わります(詳細が判明していない場合も多い)が、上記の様なことが刻まれています。
つまずきの石はドイツ内500以上の場所、またヨーロッパ内のいくつかの都市に埋め込まれています。
ベルリンでは、1996年から現在まで4500以上の石が埋め込まれいています。
その中でもシャルロッテンブルク=ヴィルマースドルフ区では、約1800の石が埋め込まれています。
(上記はすべて2012年10月現在です。)
現在でも埋め込み作業は続けられていて、シャルロッテンブルク=ヴィルマースドルフ地区だけでこの3ヶ月で27つの石が埋め込まれました。
10月25日付ベルリン・モルゲンポスト紙によると、来る11月9日(金)の夜、前述の地区で、火を灯されたロウソクによってつまずきの石が装飾される予定です。11月9日といえば、ベルリンの壁が崩壊した日でもあります。犠牲になった方へ想いを馳せ、また、どのような気持ちで当時の人たちはこの日を迎えたのか、静かに祈りを込めたいと思います。
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