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ぎるばーとのノート

もっともっと遠くへ行きたい 空が広く見える場所まで

空間充填立体ペーパークラフト(切頂八面体、菱形十二面体、台形菱形十二面体)

空間充填立体?

 一つの種類の図形(形も大きさも同じ)で空間を敷き詰めできる立体図形を空間充填立体といいます。
 たとえば、立方体、直方体、正三角柱、正六角柱なんかがそうです。
 そういった自明なもの以外で比較的有名なものに、切頂八面体、菱形十二面体、台形菱形十二面体(菱形台形十二面体とも)があります。

切頂八面体

en.wikipedia.org

 正八面体の頂点をいい感じに切り落としたやつ。

菱形十二面体

en.wikipedia.org

 立方体の面にいい感じの高さの正四角錐をくっつけたやつ。読みは「りょうけい」派と「ひしがた」派があるそう。

台形菱形十二面体(菱形台形十二面体)

en.wikipedia.org

 菱形十二面体をねじったやつ。ヒット件数(Google)は菱形が先の方が優勢。

空間充填立体のペーパークラフトを作ったよ

 上記の切頂八面体、菱形十二面体、台形菱形十二面体のペーパークラフトを作りました。
 何個か作って積んでみたい→台座があるといいな、ということで台座もあわせて作ってみました。水平方向に敷き詰めできるように設計したもので、我ながらナイスな出来かなと思います!
 
 以下のDropboxフォルダからダウンロードいただけます。
 なお、ファイル名「〜_w.pdf」が白色版(線のみ)、「〜_c.pdf」がカラー版です。

切頂八面体ペーパークラフト

www.dropbox.com

 台座の折り方は下図(一点鎖線:山折り、破線:谷折り)に従ってください。


切頂八面体:出来上がり
切頂八面体と台座:出来上がり

菱形十二面体ペーパークラフト

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 台座の折り方は下図(一点鎖線:山折り、破線:谷折り)に従ってください。


菱形十二面体:出来上がり
菱形十二面体と台座:出来上がり

台形菱形十二面体ペーパークラフト

www.dropbox.com

 台座の折り方は下図(一点鎖線:山折り、破線:谷折り)に従ってください。


台形菱形十二面体:出来上がり
台形菱形十二面体と台座:出来上がり

組み立てのコツ(あとで追記)

いろいろメモ

  • 切頂八面体は体心立方構造のボロノイ分割で得られるので、これを積むと体心立方構造をなす。
  • 菱形十二面体は面心立方構造のボロノイ分割で得られるので、これを積むと面心立方構造をなす。
  • 台形菱形十二面体は六方最密構造のボロノイ分割で得られるので、これを積むと六方最密構造をなす。
  • 切頂八面体と菱形十二面体は、平行移動だけで空間充填できる(平行多面体)。
  • 台形菱形十二面体の空間充填では回転も必要。
  • 台形菱形十二面体用の台座は、菱形十二面体用にもなる。
  • そのとき、菱形十二面体は1〜3層目がすべてずれて、4層目で1層目の位置に戻る(ABCABCパターン)。台形菱形十二面体は3層目で戻る(ABABパターン)。

円周・球面上の一様分布

自サイト(HTML版)からの転載です。



球と球体

  • n1次元球とは、Rn空間で中心点からのユークリッド距離が等しい点の集合である。1次元球は円、2次元球は普通の球である。内側の領域を含まないことを強調して、円を円周、球を球面とも呼ぶ。対して、n1次元球によって囲まれる領域をn次元球体という。

Rn空間における球と球体
n n1次元球
(n1)-sphere
n次元球体
n-ball
1 0次元球
0-sphere
点のペア
pair of points
1次元球体
1-ball
線分
line segment
2 1次元球
1-sphere

circle
2次元球体
2-ball
円板
disk / disc
3 2次元球
2-sphere
球(狭義)
sphere
3次元球体
3-ball
球体(狭義)
ball
4 3次元球
3-sphere
超球
hypersphere
4次元球体
4-ball
超球体
hyperball

円周・球面上の一様分布

  • 円周・球面上の一様分布は、あらゆる方向の実現確率が等しい円周・球面上の確率分布である。分布が一様とは、部分領域に対する確率が領域の位置に無関係で、その大きさに比例することを表す。
  • 円周上の一様分布の偏角θについての確率密度関数は以下の式で表される。
    • fΘ(θ)=12π
      単位円の弧の長さl=θより、単位円の弧に対する確率はその長さに比例する。
  • 球面上の一様分布の角座標(極角θと方位角φ)についての確率密度関数は以下の式で表される。
    • fΘ,Φ(θ,φ)=sinθ4π
      単位球の面積要素dS=sinθdθdφより、単位球面上の領域に対する確率はその面積に比例する。

球体内の一様分布

  • UU(0, 1)に、Xm1次元の単位球面上の一様分布に独立にしたがうとき、U1/mXm次元の単位球体内の一様分布にしたがう。〔球体内の一様分布〕1
    なお、U1/mBeta(α=m, 1)にしたがう。

成分の平方和

  • X=(X1,,Xl,,Xm)m1次元の単位球面上の一様分布にしたがうとき、
    • X12++Xm2=1がつねに成り立つ。〔成分の平方和(完全)〕
    • X12++Xl2Beta(α=l2, β=ml2)にしたがう。〔成分の平方和(不完全)〕1

周辺分布

  • X=(X1,,Xm)m1次元の単位球面上の一様分布にしたがうとき、Xiはベータ型の分布にしたがう。〔周辺分布〕証明
    • XiBeta(α=m12, β=m12, 1, 1)にしたがう。※Beta(α, β, a, b)[a,b]上のベータ分布を表す。
    • 言い換えれば、Xi+12Beta(α=m12, β=m12)にしたがう。
  • X=(X1,,Xm)m1次元の単位球面上の一様分布にしたがうとき、(X1,,Xm2)m2次元の単位球体内の一様分布にしたがう。〔成分消去法〕2

Rn空間における各種一様分布の周辺分布
台集合 単位立方体
unit cube
単位球体
unit ball
単位球
unit sphere
標準単体
standard simplex
備考 a b
(成分) xi[0,1] xi[1,1] xi[1,1] xi[0,1]
(制約) ixi21 ixi2=1 ixi=1
(次元) n n n1 n1
周辺分布 U(0, 1) ベータ型 ベータ型 Beta(1, β=n1)
(極限) U(0, 1) 正規分布c 正規分布c 指数分布d

  1. X1,,XnU(0, 1)に独立にしたがう。
  2. XDirichlet(α=(1,,1))にしたがう。
  3. ベータ分布(対称)の正規近似より。
  4. ベータ分布のガンマ近似より。

球対称性

  • XRm空間で球対称な分布にしたがうとき、XXユークリッド長さとすると、XXは単位球面上の一様分布にしたがう。〔正規化〕
  • X=(X1,,Xm)が球対称な分布にしたがうとき、XiXj(ただし、ij)はCauchy(0, 1)にしたがう。〔成分の比〕3
    独立な標準正規確率変数の比は、N(0, I2)が円対称なことから、この特別な場合にあたる。



  1. Harman and Lacko On decompositional algorithms for uniform sampling from n-spheres and n-balls.
  2. Voelker et al. Efficiently sampling vectors and coordinates from the n-sphere and n-ball.
  3. Arnold and Brockett. On Distributions Whose Component Ratios Are Cauchy.

ランダム方向ベクトル

自サイト(HTML版)からの転載です。


 ランダムな方向のベクトルを生成する方法とコード例です。
 以下のページの情報を参考に作成しました。

座標変換

  • 一様乱数の組から変換してランダムな方向の平面ベクトル・3次元ベクトルを得ることができる。

平面ベクトルの場合

 平面ベクトルの場合、偏角θを一様乱数で選んで直交座標に変換する。
[XY]=[cosΘsinΘ]

/* theta ~ U(-pi, pi) */
let theta = Math.PI * (2.0 * Math.random() - 1.0);
let x = Math.cos(theta);
let y = Math.sin(theta);

3次元ベクトルの場合

 3次元ベクトルの場合には、意外なことに周辺分布が一様分布である。そこで、z成分と方位角φを一様乱数で選んで、z成分を固定したときのベクトルのxy平面への正射影の長さが1Z2と表されることから、次のように変換する。
[XYZ]=[1Z2cosΦ1Z2sinΦZ]

/* z ~ U(-1, 1) */
/* phi ~ U(-pi, pi) */
let z = 2.0 * Math.random() - 1.0;
let phi = Math.PI * (2.0 * Math.random() - 1.0);
let x = Math.sqrt(1.0 - z * z) * Math.cos(phi);
let y = Math.sqrt(1.0 - z * z) * Math.sin(phi);

 下図のようにどの方向のベクトルも偏りなく実現する。

ランダム方向ベクトル

落とし穴:極角と方位角をランダムに選ぶと…

 次のよくない例では、極角θと方位角φを一様乱数で選んで直交座標に変換している。

/* BAD EXAMPLE! */
/* theta ~ U(0, pi) */
/* phi ~ U(-pi, pi) */
let theta = Math.PI * Math.random();
let phi = Math.PI * (2.0 * Math.random() - 1.0);
let x = Math.sin(theta) * Math.cos(phi);
let y = Math.sin(theta) * Math.sin(phi);
let z = Math.cos(theta);

 下図のように(0, 0, 1)と(0, 0, −1)に近い方向のベクトルに偏ってしまう。

ランダム方向ベクトル(失敗例1)

棄却サンプリング・正規化

  • 一様乱数の組をもとに、棄却サンプリングで単位円板・球体内の一様乱数を抜き出し、これを原点からの距離で割って正規化するとランダムな方向のベクトルになる。

平面ベクトルの場合

 平面ベクトルの場合、棄却サンプリングで単位円板内の一様乱数を作り、第二段階で正規化する。

/* (u, v) ~ U_[unit-disk] */
let u, v, rr;
do {
    u = 2.0 * Math.random() - 1.0;
    v = 2.0 * Math.random() - 1.0;
    rr = u * u + v * v;
} while (rr >= 1.0 || rr == 0.0);

let s = 1.0 / Math.sqrt(rr);
let x = s * u;
let y = s * v;

3次元ベクトルの場合

 3次元ベクトルの場合も平面ベクトルの場合と同様である。

/* (u, v, w) ~ U_[unit-ball] */
let u, v, w, rr;
do {
    u = 2.0 * Math.random() - 1.0;
    v = 2.0 * Math.random() - 1.0;
    w = 2.0 * Math.random() - 1.0;
    rr = u * u + v * v + w * w;
} while (rr >= 1.0 || rr == 0.0);

let s = 1.0 / Math.sqrt(rr);
let x = s * u;
let y = s * v;
let z = s * w;

落とし穴:棄却を省略すると…

 次のよくない例では、棄却を省略して立方体内の一様乱数をそのまま正規化している。

/* BAD EXAMPLE! */
/* u ~ U(-1, 1) */
/* v ~ U(-1, 1) */
/* w ~ U(-1, 1) */
let u = 2.0 * Math.random() - 1.0;
let v = 2.0 * Math.random() - 1.0;
let w = 2.0 * Math.random() - 1.0;
let s = 1.0 / Math.sqrt(u * u + v * v + w * w);
let x = s * u;
let y = s * v;
let z = s * w;

 下図のように立方体の頂点に近い方向のベクトルに偏ってしまう。

ランダム方向ベクトル(失敗例2)

落とし穴:次元が高くなると…

 棄却・正規化法では次元の呪いが発生する。n次元での採択率はπn/2Γ(n/2+1)12nとなり1,2急速に悪化する。繰り返しの期待回数(採択率の逆数)は、平面の場合に約1.3回、4次元で約3.2回、8次元で約63回、16次元では約28万回(非実用的)となる。

採択率

  1. "n-sphere § Volume and area". Wikipedia.
  2. "n次元超球の体積の求め方と考察". 高校数学の美しい物語.

正規乱数ベクトルを正規化

  • 標準多変量正規乱数を原点からの距離で割って正規化するとランダムな方向のベクトルになる。
  • この方法は次元の呪いの問題がなく、n次元ベクトルの計算量は線形にしか増えない。

3次元ベクトルの場合

 3次元ベクトルの場合、標準3変量正規乱数を正規化する。次の例では、零ベクトル(ごく低確率)を除外して正規化している。

/* (u, v, w) ~ N(0, I_3) */
let u, v, w, rr;
do {
    u = rnorm(0.0, 1.0);
    v = rnorm(0.0, 1.0);
    w = rnorm(0.0, 1.0);
    rr = u * u + v * v + w * w;
} while (rr == 0.0);

let s = 1.0 / Math.sqrt(rr);
let x = s * u;
let y = s * v;
let z = s * w;

方法の選択基準

  • ランダムさの品質はどの方法でも大差ない。
  • 生成速度の面では、次元がどの程度かによって効率的な方法が変わる。大まかには以下のようになる。

平面または3次元

 座標変換法と棄却・正規化法が効率的。どちらが速いかは、三角関数のパフォーマンスと乱数生成のパフォーマンスの兼ね合いによる。正規乱数法はオーバーヘッドが大きい。

4次元以上

 正規乱数法が効率的。ただし、5次元程度までなら棄却・正規化法も選択肢に入る。(特に正規乱数生成が低速な場合。)

表記とパラメータ化 - 確率分布チートシート

自サイト(HTML版)からの転載です。



正規分布
Normal Distribution

表記 N(μ, σ2)
実現値 xR
パラメータ 平均μR
分散σ2(0,+)
平均μR
標準偏差σ(0,+)
平均μR
精度τ(0,+)
(変換) σ=σ2 τ=1σ2

対数正規分布
Lognormal Distribution

表記 Lognorm(μ, σ2)
実現値 x(0,+)
パラメータ 対数の平均μR
対数の分散σ2(0,+)

カイ2乗分布
Chi-Squared Distribution

表記 χ2(ν)
実現値 x[0,+)
パラメータ 自由度ν{1,2,}

t分布
Student's t-Distribution

表記 t(ν)
実現値 xR
パラメータ 自由度ν{1,2,}

F分布
F-Distribution

表記 F(ν1, ν2)
実現値 x[0,+)
パラメータ (分子の)自由度ν1{1,2,}
(分母の)自由度ν2{1,2,}

指数分布
Exponential Distribution

表記 Exp(λ)
実現値 x[0,+)
パラメータ レートパラメータλ(0,+) スケールパラメータβ(0,+)
(変換) β=1λ

ガンマ分布
Gamma Distribution

表記 Gamma(α, β)
実現値 x[0,+)
パラメータ 形状パラメータα(0,+)
レートパラメータβ(0,+)
形状パラメータk(0,+)
スケールパラメータθ(0,+)
(変換) k=α
θ=1β

一様分布
Uniform Distribution

表記 U(a, b)
実現値 x[a,b]
パラメータ 下限aR
上限bR
a<bとする。

ベータ分布
Beta Distribution

表記 Beta(α, β)
実現値 x[0,1]
パラメータ 形状パラメータ
形状パラメータ

コーシー分布
Cauchy Distribution

表記
実現値
パラメータ 位置パラメータ
スケールパラメータ

パレート分布
Pareto Distribution

表記
実現値
パラメータ スケールパラメータ
形状パラメータ

二項分布
Binomial Distribution

表記
実現値
パラメータ 試行回数
成功確率

ベルヌーイ分布
Bernoulli Distribution

表記
実現値
パラメータ 成功確率

ポアソン分布
Poisson Distribution

表記
実現値
パラメータ 平均

負の二項分布
Negative Binomial Distribution

表記
実現値
パラメータ 成功回数
成功確率
成功回数
成功確率

幾何分布
Geometric Distribution

表記
実現値
パラメータ 成功確率 成功確率

超幾何分布
Hypergeometric Distribution

表記
実現値
の制約、の制約にしたがう。
パラメータ 試行回数
素数
成功要素数
試行回数
成功要素数
失敗要素数
(変換)

多変量正規分布
Multivariate Normal Distribution

表記
実現値
パラメータ 平均
共分散行列
は正定値対称行列とする。
平均
精度行列
は正定値対称行列とする。

ディリクレ分布
Dirichlet Distribution

表記
実現値
の制約にしたがう。
パラメータ 形状パラメータ

多項分布
Multinomial Distribution

表記
実現値
の制約にしたがう。
パラメータ 試行回数
カテゴリ確率
とする。

カテゴリ分布
Categorical Distribution

表記
実現値
の制約にしたがう。
パラメータ カテゴリ確率
とする。

多変量超幾何分布
Multivariate Hypergeometric Distribution

表記
実現値
の制約、の制約にしたがう。
パラメータ 試行回数
素数
カテゴリ要素数
とする。

条件付き分布 - 確率分布チートシート

自サイト(HTML版)からの転載です。



条件付き分布

★は条件付き分布も同じ種類の分布となることを表す。

指数分布

  • にしたがうとき、を非負の実数として、にしたがう。〔無記憶性★〕1
    無記憶性はのように表される。(条件がでもでも実質的な違いはない。)この性質は、ある出来事が起こるまでにかかる時間の分布が時間経過によって変化しないことを意味する。

一様分布

  • にしたがうとき、を実数(を満たす)として、にしたがう。〔値を制限★〕証明

パレート分布

  • にしたがうとき、を実数(を満たす)として、にしたがう。〔値を制限★〕証明

二項分布

  • に、に独立にしたがうとき、にしたがう。〔和を固定〕証明
  • がそれぞれに独立にしたがうとき、とすると、にしたがう。〔総和を固定〕証明

ポアソン分布

  • に、に独立にしたがうとき、にしたがう。〔和を固定〕証明
  • がそれぞれに独立にしたがうとき、とすると、にしたがう。〔総和を固定〕証明

負の二項分布

  • に、に独立にしたがうとき、にしたがう。※はベータ二項分布を表す。〔和を固定〕証明
  • がそれぞれに独立にしたがうとき、とすると、にしたがう。※はディリクレ多項分布を表す。〔総和を固定〕証明

幾何分布

  • が同一のに独立にしたがうとき、にしたがう。※は離散一様分布を表す。〔和を固定〕証明
  • が同一のに独立にしたがうとき、とすると、にしたがう。※はディリクレ多項分布を表す。〔総和を固定〕証明
  • にしたがうとき、を非負の整数として、にしたがう。〔無記憶性★〕1
    離散確率分布の無記憶性はまたはのように表される。この性質は、試行が初めて成功するまでの失敗回数(試行回数)の分布が履歴によって変化しないことを意味する。「失敗回数を数える」幾何分布は条件の無記憶性を満たす。
  • にしたがうとき、を非負の整数として、にしたがう。〔無記憶性(試行回数)★〕証明
    「試行回数を数える」幾何分布は条件の無記憶性を満たす。

多変量正規分布

  • 多変量正規分布で成分を部分的に固定した条件付き分布は多変量正規分布になる。にしたがうとき、とすると、にしたがう。
条件付き分布の平均
条件付き分布の共分散行列

ただし、であり、のように区分けしたブロック行列を表す。〔成分を固定★〕2
変換§多変量正規分布#成分の並べ替えによって任意の成分を固定する場合に一般化できる。

多項分布

  • 多項分布で成分を部分的に固定した条件付き分布は多項分布になる。にしたがうとき、とすると、にしたがう。ただし、である。〔成分を固定★〕3
    変換§多項分布#成分の並べ替えによって任意の成分を固定する場合に一般化できる。

多変量超幾何分布

  • 多変量超幾何分布で成分を部分的に固定した条件付き分布は多変量超幾何分布になる。にしたがうとき、とすると、にしたがう。ただし、である。〔成分を固定★〕4
    変換§多変量超幾何分布#成分の並べ替えによって任意の成分を固定する場合に一般化できる。

周辺分布

多変量正規分布

  • にしたがうとき、にしたがう。〔周辺分布〕5
  • 多変量正規分布の多次元周辺分布は多変量正規分布である。たとえばを消去したは、からを取り除いたものをから行目・列目を取り除いたものをで表すと、にしたがう。一般の場合も、消去する成分の添字の集合をで表すと、からに属する添字の成分を、からに属する添字の行・列を取り除けばよい。〔多次元周辺分布★〕5

ディリクレ分布

  • にしたがうとき、にしたがう。〔周辺分布〕証明
  • ディリクレ分布で成分をグループに分けて、グループごとに集約(成分を合計)した分布はディリクレ分布になる。成分の添字の集合を部分集合に分割したものをで表し、をそれぞれとすると、にしたがう。ただし、である。〔グループ化★〕証明

多項分布

  • にしたがうとき、にしたがう。〔周辺分布〕3
  • 多項分布で成分をグループに分けて、グループごとに集約(成分を合計)した分布は多項分布になる。成分の添字の集合を部分集合に分割したものをで表し、をそれぞれとすると、にしたがう。ただし、である。〔グループ化★〕3

カテゴリ分布

  • にしたがうとき、にしたがう。〔周辺分布〕3
  • カテゴリ分布で成分をグループに分けて、グループごとに集約(成分を合計)した分布はカテゴリ分布になる。成分の添字の集合を部分集合に分割したものをで表し、をそれぞれとすると、にしたがう。ただし、である。〔グループ化★〕3

多変量超幾何分布

  • にしたがうとき、にしたがう。〔周辺分布〕4
  • 多変量超幾何分布で成分をグループに分けて、グループごとに集約(成分を合計)した分布は多変量超幾何分布になる。成分の添字の集合を部分集合に分割したものをで表し、をそれぞれとすると、にしたがう。ただし、である。〔グループ化★〕4

合成分布(無条件分布)

★は合成分布(無条件分布)も同じ種類の分布となることを表す。

正規分布

  • に、にしたがうとき、条件なしのにしたがう。〔正規分布合成★〕6
  • に、にしたがうとき、条件なしの倍されたにしたがう。※は逆カイ2乗分布を表す。〔逆カイ2乗分布合成〕7
    にしたがうの部分は、にしたがうと言い換えても同じである。

二項分布

  • に、にしたがうとき、条件なしのにしたがう。〔二項分布合成★〕6
  • に、にしたがうとき、条件なしのにしたがう。〔ポアソン分布合成〕6
  • に、にしたがうとき、条件なしのにしたがう。〔負の二項分布合成〕6
  • に、にしたがうとき、条件なしのにしたがう。※は離散一様分布を表す。〔標準一様分布合成〕1
  • に、にしたがうとき、条件なしのにしたがう。※はベータ二項分布を表す。〔ベータ分布合成〕1

ベルヌーイ分布

  • に、にしたがうとき、条件なしのにしたがう。〔ベータ分布合成★〕証明

ポアソン分布

  • に、にしたがうとき、条件なしのにしたがう。〔指数分布合成〕8
  • に、にしたがうとき、条件なしのにしたがう。〔ガンマ分布合成〕8

多項分布

  • に、にしたがうとき、条件なしのにしたがう。※はディリクレ多項分布を表す。〔ディリクレ分布合成〕9

カテゴリ分布

  • に、にしたがうとき、条件なしのにしたがう。〔ディリクレ分布合成★〕証明



  1. Leemis and McQueston. Univariate Distribution Relationships.
  2. Joram Soch. "Conditional distributions of the multivariate normal distribution". The Book of Statistical Proofs.
  3. Kyle Siegrist. "The Multinomial Distribution". Random.
  4. Kyle Siegrist. "The Multivariate Hypergeometric Distribution". Random.
  5. Joram Soch. "Marginal distributions of the multivariate normal distribution". The Book of Statistical Proofs.
  6. Villa and Escobar. Using Moment Generating Functions to Derive Mixture Distributions.
  7. John D. Cook. "Student-t as a mixture of normals" (PDF).
    〈注意〉文書内の逆ガンマ分布をスケーリングしたものが逆カイ2乗分布にあたる。
  8. Gregory Gundersen. "A Poisson–Gamma Mixture Is Negative-Binomially Distributed".
  9. Thomas P. Minka. "Estimating a Dirichlet distribution" (PDF).

変換 - 確率分布チートシート

自サイト(HTML版)からの転載です。



変換

★は変換の結果も同じ種類の分布となることを表す。

正規分布

  • にしたがうとき、
    • を実数、を正の実数として、にしたがう。〔位置スケール変換★〕
    • にしたがう。〔標準化★〕
  • に、に独立にしたがうとき、
    • にしたがう。〔加法★〕
    • にしたがう。〔減法★〕
  • がそれぞれに独立にしたがうとき、にしたがう。〔総和★〕
  • にしたがうとき、にしたがう。〔指数変換〕
  • 標本平均はで定義される。が同一のに独立にしたがうとき、にしたがう。〔標本平均★〕
  • が同一のに独立にしたがうとき、にしたがう。〔残差★〕証明
  • 不偏標本分散はで定義される。が同一のに独立にしたがうとき、とすると、にしたがう。さらに、は独立である。〔不偏標本分散〕
    に、に独立にしたがうことから、にしたがう。§カイ2乗分布#Studentのtも参照。

標準正規分布

  • に独立にしたがうとき、にしたがう。〔比〕
    よりゆるい条件で、の同時分布が円対称なら同様である。球対称な分布の成分の比も参照。
  • に独立にしたがうとき、にしたがう。〔平方和〕

対数正規分布

  • にしたがうとき、を正の実数として、にしたがう。〔スケール変換★〕
  • に、に独立にしたがうとき、
    • にしたがう。〔乗法★〕
    • にしたがう。〔除法★〕
  • がそれぞれに独立にしたがうとき、にしたがう。〔総乗★〕
  • にしたがうとき、を0でない実数として、にしたがう。〔べき変換★〕
  • にしたがうとき、にしたがう。〔対数変換〕

カイ2乗分布

  • がそれぞれに独立にしたがうとき、にしたがう。極限の場合§カイ2乗分布#正規近似も参照。〔総和★〕
  • に、に独立にしたがうとき、にしたがう。〔Studentのt〕
  • に、に独立にしたがうとき、にしたがう。〔F比〕

t分布

  • にしたがうとき、にしたがう。〔平方変換〕
  • にしたがうとき、にしたがう。〔逆平方変換〕

F分布

  • にしたがうとき、にしたがう。〔逆数変換★〕

指数分布

  • にしたがうとき、
    • を正の実数として、にしたがう。〔スケール変換★〕
    • にしたがう。〔標準化★〕
  • が同一のに独立にしたがうとき、にしたがう。極限の場合§ガンマ分布#正規近似も参照。〔総和〕
  • が同一のに独立にしたがうとき、にしたがう。〔絶対差★〕
  • が同一のに独立にしたがうとき、にしたがう。〔割合〕
  • が同一のに独立にしたがうとき、とすると、にしたがう。〔構成比〕
  • にしたがうとき、にしたがう。また、にしたがう。〔指数変換〕
  • がそれぞれに独立にしたがうとき、にしたがう。また、が最小となる確率はである。〔最小★〕1
  • にしたがうとき、にしたがう。また、にしたがう。〔離散化〕

標準指数分布

  • に、に独立にしたがうとき、にしたがう。さらに、は独立である。〔Box–Muller変換〕2
    Box–Muller変換は正規乱数の作り方を示している。[0, 1)上の一様乱数を、のように変換して標準正規乱数を二つ得ることができる。§標準一様分布#逆関数サンプリングも参照。

ガンマ分布

  • にしたがうとき、を正の実数として、にしたがう。〔スケール変換★〕
  • がそれぞれに独立にしたがうとき、にしたがう。極限の場合§ガンマ分布#正規近似も参照。〔総和★〕
  • に、に独立にしたがうとき、にしたがう。〔割合〕
  • がそれぞれに独立にしたがうとき、とすると、にしたがう。〔構成比〕
  • に、に独立にしたがうとき、にしたがう。また、にしたがう。§ベータ分布#相補変換も参照。〔部分★〕証明

一様分布

  • にしたがうとき、
    • を実数、を正の実数として、にしたがう。〔位置スケール変換★〕
    • にしたがう。〔標準化★〕
  • にしたがうとき、にしたがう。また、にしたがう。※は離散一様分布を表す。〔離散化〕

標準一様分布

  • にしたがうとき、にしたがう。〔相補変換★〕
    この変換は分布を保つ。プログラミング言語の提供する[0, 1)上の乱数を(0, 1]上の乱数に変えることができる。
  • にしたがうとき、を正の実数として、にしたがう。〔正のべき変換〕
  • にしたがうとき、を正の実数として、にしたがう。〔負のべき変換〕
  • にしたがうとき、は符号を変えたにしたがう。〔対数変換〕
  • に独立にしたがうとき、
    • にしたがう。〔最小〕
    • にしたがう。〔最大〕
  • に独立にしたがうとき、を小さい方から番目の順序統計量とすると、にしたがう。また、(ただし、)はにしたがう。〔順序統計量〕3
  • 確率分布の累積分布関数が連続かつ狭義単調であれば逆関数が定義される。これを分位点関数といい、で表す。にしたがうとき、は対応するを累積分布関数にもつ分布にしたがう。〔逆関数サンプリング〕4
    逆関数サンプリングを用いた乱数生成は率直なのでトラブルが起こりにくいが、特殊な関数の計算を必要とする場合がある。
    分位点関数の例を以下に示す。
正規分布
指数分布
一様分布
コーシー分布
パレート分布

ベータ分布

  • にしたがうとき、にしたがう。〔相補変換★〕
  • に、に独立にしたがうとき、にしたがう。〔部分★〕証明

コーシー分布

  • にしたがうとき、
    • を実数、を正の実数として、にしたがう。〔位置スケール変換★〕
    • にしたがう。〔標準化★〕
  • に、に独立にしたがうとき、
    • にしたがう。〔加法★〕
    • にしたがう。〔減法★〕
  • がそれぞれに独立にしたがうとき、にしたがう。〔総和★〕
  • にしたがうとき、にしたがう。〔逆数変換★〕

パレート分布

  • にしたがうとき、を正の実数として、にしたがう。〔スケール変換★〕
  • にしたがうとき、を正の実数として、にしたがう。また、にしたがう。〔正のべき変換★〕
  • にしたがうとき、を正の実数として、にしたがう。〔負のべき変換〕
  • にしたがうとき、にしたがう。〔対数変換〕
  • がそれぞれに独立にしたがうとき、にしたがう。〔最小★〕

二項分布

  • にしたがうとき、にしたがう。〔相補変換★〕
  • がそれぞれに独立にしたがうとき、にしたがう。極限の場合§二項分布#正規近似も参照。〔総和★〕

ベルヌーイ分布

  • にしたがうとき、にしたがう。〔相補変換★〕
  • が同一のに独立にしたがうとき、にしたがう。極限の場合§二項分布#正規近似も参照。〔総和〕
  • がそれぞれに独立にしたがうとき、にしたがう。〔総乗★〕
  • がそれぞれに独立にしたがうとき、
    • にしたがう。〔最小★〕
    • にしたがう。〔最大★〕
  • がそれぞれに独立にしたがうとき、にしたがう。〔パリティ★〕証明

ポアソン分布

  • がそれぞれに独立にしたがうとき、にしたがう。極限の場合§ポアソン分布#正規近似も参照。〔総和★〕

負の二項分布

幾何分布

  • が同一のに独立にしたがうとき、にしたがう。極限の場合§負の二項分布#正規近似も参照。〔総和〕
  • がそれぞれに独立にしたがうとき、にしたがう。〔最小★〕

超幾何分布

  • にしたがうとき、にしたがう。また、にしたがう。〔相補変換★〕解説

多変量正規分布

  • にしたがうとき、ベクトル(以下)、行列(フルランク)として、にしたがう。〔アフィン変換★〕5
    標準正規乱数の組をアフィン変換することで、にしたがう乱数を得ることができる。なお、を満たすようなを求める方法には、Cholesky法、固有値分解法などがある。
  • に、に独立にしたがうとき、
    • にしたがう。〔加法★〕
    • にしたがう。〔減法★〕
  • がそれぞれに独立にしたがうとき、にしたがう。〔総和★〕解説
  • にしたがうとき、の成分を並べ替えたは、の成分を同様に並べ替えたものをの行・列を同様に並べ替えたものをで表すと、にしたがう。〔成分の並べ替え★〕
  • に、に独立にしたがうとき、を連結したは、を連結したものをの直和行列すなわちで表すと、にしたがう。〔連結★〕5
  • にしたがうとき、でないベクトルとして、にしたがう。§多変量正規分布#アフィン変換の一例。〔成分の線形和〕
  • にしたがうとき、にしたがう。〔Mahalanobis平方距離〕6
    の正の平方根からのMahalanobis距離である。

標準多変量正規分布

  • にしたがうとき、次の直交行列として、にしたがう。〔直交変換★〕
    この変換は分布を保つ。標準多変量正規分布が等方的で球対称なことを意味する。
  • にしたがうとき、ユークリッド長さとすると、は単位球面上の一様分布にしたがう。球対称な分布の正規化の一例。〔正規化〕

ディリクレ分布

  • にしたがうとき、の成分を並べ替えたは、の成分を同様に並べ替えたものをで表すと、にしたがう。〔成分の並べ替え★〕

多項分布

  • がそれぞれに独立にしたがうとき、にしたがう。極限の場合§多項分布#多変量正規近似も参照。〔総和★〕
  • にしたがうとき、の成分を並べ替えたは、の成分を同様に並べ替えたものをで表すと、にしたがう。〔成分の並べ替え★〕

カテゴリ分布

  • が同一のに独立にしたがうとき、にしたがう。極限の場合§多項分布#多変量正規近似も参照。〔総和〕
  • にしたがうとき、の成分を並べ替えたは、の成分を同様に並べ替えたものをで表すと、にしたがう。〔成分の並べ替え★〕

多変量超幾何分布

  • にしたがうとき、にしたがう。〔相補変換★〕解説
  • にしたがうとき、の成分を並べ替えたは、の成分を同様に並べ替えたものをで表すと、にしたがう。〔成分の並べ替え★〕



  1. Kyle Siegrist. "The Exponential Distribution". Random.
  2. "Box–Muller transform". Wikipedia.
  3. Arnold et al. A First Course in Order Statistics. SIAM, 2008.
  4. "Inverse transform sampling". Wikipedia.
  5. Kyle Siegrist. "The Multivariate Normal Distribution". Random.
  6. Joram Soch. "Relationship between multivariate normal distribution and chi-squared distribution". The Book of Statistical Proofs.

特別な場合と極限の場合 - 確率分布チートシート

自サイト(HTML版)からの転載です。



特別な場合

正規分布の関連分布

指数/ガンマ分布の関連分布

  • 指数分布での場合は、標準指数分布である。変換§指数分布#標準化も参照。〔標準指数分布〕
  • ガンマ分布での場合は、指数分布である。と等しい。〔ガンマ分布と指数分布〕
  • ガンマ分布での場合は、カイ2乗分布である。と等しい。〔ガンマ分布とカイ2乗分布〕
  • カイ2乗分布での場合は、指数分布である。と等しい。〔カイ2乗分布と指数分布〕

一様/ベータ分布の関連分布

  • 一様分布での場合は、標準一様分布である。変換§一様分布#標準化も参照。〔標準一様分布〕
  • ベータ分布での場合は、標準一様分布である。と等しい。〔ベータ分布と標準一様分布〕

コーシー分布の関連分布

  • コーシー分布での場合は、標準コーシー分布である。変換§コーシー分布#標準化も参照。〔標準コーシー分布〕
  • t分布での場合は、標準コーシー分布である。と等しい。〔t分布と標準コーシー分布〕

二項分布の関連分布

  • 二項分布での場合は、ベルヌーイ分布である。と等しい。〔二項分布とベルヌーイ分布〕
  • 超幾何分布での場合は、ベルヌーイ分布である。と等しい。〔超幾何分布とベルヌーイ分布〕

負の二項分布の関連分布

  • 負の二項分布での場合は、幾何分布である。と等しい。〔負の二項分布と幾何分布〕

多変量正規分布の関連分布

  • 多変量正規分布の場合は、標準多変量正規分布である。〔標準多変量正規分布

ディリクレ分布の関連分布

  • ディリクレ分布での場合は、標準単体上の一様分布である。〔標準単体上の一様分布〕

多項分布の関連分布

  • 多項分布での場合は、カテゴリ分布である。と等しい。〔多項分布とカテゴリ分布〕
  • 多変量超幾何分布での場合は、カテゴリ分布である。と等しい。〔多変量超幾何分布とカテゴリ分布〕

極限の場合

カイ2乗分布

  • が大きくなるにつれて、
    • の分布はに近づく。〔正規近似〕1
    • の分布はに近づく。〔標準正規近似〕
    • の分布はに近づく。〔Fisherの近似〕2
      平方根変換によって分布の非対称性が改善されるため、速やかに正規分布に近づく。

t分布

  • が大きくなるにつれて、の分布はに近づく。〔正規近似〕3

F分布

  • が大きくなるにつれて、の分布はに近づく。〔カイ2乗近似〕3

ガンマ分布

  • が大きくなるにつれて、
    • の分布はに近づく。〔正規近似〕1
    • の分布はに近づく。〔標準正規近似〕

ベータ分布

  • が大きくなるにつれて、の分布はに近づく。〔ガンマ近似〕証明
  • が大きくなるにつれて、の分布はに近づく。〔正規近似〕証明

二項分布

  • が大きくなるにつれて、
    • の分布はに近づく。ただし、である。〔正規近似〕1
    • の分布はに近づく。〔標準正規近似〕
  • で、が一定のもとでが大きくなるにつれて、の分布はに近づく。〔ポアソン近似〕3

ポアソン分布

  • が大きくなるにつれて、
    • の分布はに近づく。〔正規近似〕1
    • の分布はに近づく。〔標準正規近似〕

負の二項分布

  • が大きくなるにつれて、
    • の分布はに近づく。ただし、である。〔正規近似〕1
    • の分布はに近づく。〔標準正規近似〕
  • が0に向かうにつれて、の分布はに近づく。〔ガンマ近似〕4
  • で、が一定のもとでが大きくなるにつれて、の分布はに近づく。〔ポアソン近似〕4

幾何分布

  • が0に向かうにつれて、の分布はに近づく。〔指数近似〕証明

超幾何分布

  • で、が一定のもとでが大きくなるにつれて、の分布はに近づく。〔二項近似〕3

多項分布

  • が大きくなるにつれて、の分布はに近づく。〔多変量正規近似〕5
    の期待値と共分散行列は以下の式で表される。
期待値
共分散行列の対角成分
共分散行列の非対角成分

多変量超幾何分布

  • で、が一定のもとでが大きくなるにつれて、の分布はに近づく。〔多項近似〕6



  1. 中心極限定理より。
  2. Statistical Methods for Research Workers (1925)が原典か。
  3. Leemis and McQueston. Univariate Distribution Relationships.
  4. John D. Cook. "Notes on the negative binomial distribution" (PDF).
  5. 多変量中心極限定理より。
  6. Kyle Siegrist. "The Multivariate Hypergeometric Distribution". Random.