「あなたの名前を知り、あなたの仕事を知りやがてふろふき大根が好きなことを知り……そうして私たちは友達になった。
ほんとうに出会った者に別れはこない。
あなたはまだそこにいる]
本日の日経新聞朝刊で紹介されていた谷川俊太郎氏の詩の一節です。
もう90歳をすぎた氏ですが、その創作意欲には本当に頭が下がりますね。
それにしてもです、何と美しい詩なのでしょう。
私も趣味で詩を書くことがあるのですが、こういった言葉の旋律は、汚い心では絶対に書けないものです。
ほんとうに出会った者に別れはこない。。。
試しに、この言葉を声に出して10回ほど言ってみました。
すると、目に涙が溢れました。
欧米流の「ドライ」に対して「ウェット」と評される日本の人間関係。
それでも、各種コミュニティの崩壊について警鐘が鳴らされ、結合よりも分断の方が声高に伝えられる傾向が存在します。
同じ場所で、同じ時を過ごし、同じ作業に従事する。
それだけでは、「ほんとうに出会ったこと」にならないのかもしれません。
ルーティンワークの中にも「ほんとうの出会い」を求め続ける。
そういった姿勢の重要性について、谷川氏の詩は教えてくれています。