2023-03-25 08:58 | カテゴリ:勉強や投資情報
春のIPOラッシュ前半戦です。
先週は直近IPOマネゲが凄い事になっているので、気合を入れて銘柄チェックです。

3月27日(月) 1社 カバー特集
3月28日(火) 3社 ←今回
3月29日(水) 2社 ←今回

3月30日(木) 2社
3月31日(金) 3社

※数値の参考は96ut.com

■3月28日 (火)

[5254] : Arent
市場:東G (情報・通信業)
事業内容:建設業界を中心としたDXコンサルティング、システム開発、システム販売等
公募株式数:総計:1,170,000株(公募:700,000株 / 売出:470,000株)売出株式比率:40.2%
公開価格:1,440円(想定価格比-310円)
吸収金額:19.3億円(-4.1億円)
時価総額:86.7億円(-18億円)
ロックアップ:ほぼ全員に解除条項なしの180日か継続所有
SO:709,200株 ※すぐには売却出来ない
【塩漬け評】
建設DXと言えばスパイダープラスが頭に浮かぶけど業務内容は全然違う。
スパイダープラスは自社開発アプリをSaaSでサービス展開する投資家のイメージ通りの建設DXだけど、Arentは三つの事業で②と③の売上は無いに等しく、実質①の受託企業
①プロダクト共創開発・・・ただの受託開発
②共創プロダクト販売・・・ただの他社ソフトのアドイン
③自社プロダクト・・・やっと自社ソフト
ただし、受託開発をDXの観点から行っているという事。そしてそれがバレて「全然投資家のイメージするDX企業じゃないじゃん!」って事で想定価格から-17%ダウンの公開価格になっていると思われます。
2023年6月期予想:売上18億(+84%) 営利5.2億(+115.2%) 営利率28% PER38倍 40%ルール112 PSR4.6倍
数値だけ見ると成長が凄いけど、結局創業時のバフが掛かった状態の異常値での成長の可能性があり、ストック型ビジネスモデルの企業ではないので40%ルールを見ても意味がなく、17%ダウンの想定価格ですら割高です。
ただし、これだけ成長率が高く営業利益率が高いという事は時宜に適した優れたシステムを提供している証左であり、この成長が続くならグロースとしてありな訳で、決算の度にチェックしていく必要があります。
中型不人気で早く寄ると思われるので、ロックアップは完璧で見た目の数字は超絶なだけにIPO直後は割高とか業務内容とか誰も気にしないのでマネゲるかもしれない。

[9344] : アクシスコンサルティング
市場:東G (サービス業)
事業内容:ハイエンド人材領域における人材紹介及びスキルシェアの複合サービスを提供するヒューマンキャピタル事業
公募株式数:総計:1,050,000株(公募:600,000株 / 売出:450,000株)売出株式比率:42.9%
公開価格:1,950円
吸収金額:23.5億円
時価総額:90.0億円
ロックアップ:ほぼ全員に解除条項なしの90日or180日
SO:292,770株
【塩漬け評】
ハイエンド人材採用というとビジョナルが思い浮かびますが、ここはスカウトではなくコンサルタントに特化してる人材紹介会社。売上構成は以下の通り。
①人材紹介26億
②スキルシェア14億
2023年6月期予想:売上40億(+15.6%) 営利6億(+21.6%) 営利率15% PER21倍
ビジョナルと比べて全てにおいて見劣りする数字だけにPERは21倍(ビジョナルは37倍)の公募価格設定。
ストック型でもプラットフォーマーでもないし想定価格より+18%された公募価格では割高感が漂うけど、後は中型という事で早く寄れば人気業種でマネゲワンチャンって感じ。

[5255] : モンスターラボホールディングス
市場:東G (情報・通信業)
事業内容:DXに係るデジタルコンサルティング事業及びプロダクト事業等
公募株式数:総計:4,200,000株(公募:1,800,000株 / 売出:2,400,000株)売出株式比率:57.1%
公開価格:720円
吸収金額:34.7億円
時価総額:241億円
ロックアップ:かなり多くが90日or1.5倍解除
SO:1,504,000株
【塩漬け評】
DXコンサルの会社で成長率が高いのと大赤字の糞企業から急激に赤字縮小→黒字転換したのはM&Aに答えがありそう。
2023年12月期予想:売上174億(+22%) 営利14億(黒字転換) 営利率8% PER27倍
モンスターラボホールディングス2023年予想
M&Aで見た目の業績を上げてる会社は決まってIFRSの会計トリックを使って投資家を欺いており、モンスターラボホールディングスもIFRS適用会社であり、こうなるともうIFRSに騙されずに決算書を読めるガチプロの領域なので塩漬けマンはコメントを控えます。
マネゲ的には大型の部類で1.5倍ロックアップ解除なのでマネゲ対象外とは思うのでセカンダリーは危険かと思います。
ただし、IFRSの会計トリックでなくガチでM&Aで成長してる場合は初値が底値になるかもしれないです。

■3月29日 (水)

[7163] : 住信SBIネット銀行
市場:東S (銀行業)
事業内容:インターネット専業銀行
公募株式数:総計:41,468,400株(公募:0株 / 売出:41,468,400株)売出株式比率:100.0%
公開価格:1,200円(想定価格比-60円 ※下限)
吸収金額:572億円(-28億円)
時価総額:1809億円(-90億円)
ロックアップ:株主が二社で共に27.5%売り出してるので当然解除条項なしの180日
SO:0株
【塩漬け評】
現在暴落中の銀行セクター。ただし初のネット専業銀行上場。一か月前に上場してたら高値がついたかもしれないのにね。タッチの差でベストの上場時期を逃す。ただし1年前上場延期時の想定価格は1920円でかなりのダウングレード上場。しかも公募価格は下限で決まる不人気ぶり
2023年3月期予想は経常利益が最高益更新(+24%)、純利益も最高益更新(+13%)と業績は絶好調で連結予想EPSは128.65円でPERは9.3倍
配当は期末に1回実施予定だけど金額は未定。
PBRは多分1倍前後かな・・・
尚、最高益更新中の銀行と比べちゃうと以下のように超絶割高になるので買えないです。
東京きらぼし PER3.9倍、PBR0.28倍、配当利回4.25%
西日本FH PER5.4倍、PBR0.28倍、配当利回4.25%
ネット専業銀行という事で成長でどれだけ評価を上乗せ出来るかですね。
後、銀行だから何に投資してるか(特に債権)のPFが見れないと今は買うのは怖い。
大型でマネゲ対象外だけど多分早く寄るので、セカンダリー行けるかは銀行のバリュエーション評価(PER・PBR・配当以外)が出来るガチプロの領域かな。

[5027] : AnyMind Group
市場:東G (情報・通信業)
事業内容:ブランド企業向けマーケティング支援、パブリッシャー及びクリエイター向け収益化支援、D2C支援に関するプラットフォームとサービスの開発・提供
公募株式数:総計:2,689,500株(公募:885,300株 / 売出:1,804,200株)売出株式比率:67.1%
公開価格:1,000円
吸収金額:30.9億円
時価総額:569億円
ロックアップ:10%程度のVCが1.5倍解除
SO:6,298,200株 ※行使可能かどうかは要確認
【塩漬け評】
何回も聞いた名前だなって思ったら過去2回上場中止を経ての三度目の正直。
2022年12月期実績:売上247億(+28%) 営利0.3億(黒字転換) 営利率0.12% PER675倍 EBITDA10億 のれん17億
黒字化で上場にこぎつけてるけど、IFRSなので日本基準では営業利益と認められない利益も営業利益になっているので危険。
利益の中身の精査が必要
さらにIFRSと言えば子会社を使って見た目の数字を良くする会計トリックに利用されるけど、ここも見事に子会社多数でのれん17億。
従って子会社の精査が必要
大型だし怪しくて買う気がないので上記二つの精査をする気が全くないのでスルー

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