non c'e' juve senza cuore~ユーヴェなしでは生きられない~

ユヴェントスの浅いところから深いところまでを綴ります。

『2014年の幕開け』

2013年もユヴェントスにとっては様々な出来事があった。
酸いも甘いも噛み分けた年だったと言っていい。

2012‐13シーズンのカンピオナート制覇により、リーグ2連覇を達成。CLではバイエルンに地力の差を見せつけられるも、コンテ監督が思考する戦術は周囲から高い評価を得た。

そして、今夏のメルカート(移籍市場)では兼ねてから加入の決まっていたジョレンテが、正式にチームへ合流。さらに、ストライカーとして定評のあるカルロス・テベスがビアンコネーリの「10番」を背負うことが発表され話題を呼んだ。

当初、テベスの背番号「10」には懐疑的な意見もあった。オマール・シボリ、ミシェル・プラティニ、ロベルト・バッジョにアレッサンドロ・デルピエーロと、ユヴェントスの歴史を語る上で欠かすことの出来ない錚々たる面々が背負ったシャツであることを考えれば、当然と言えば当然。今年も“新10番”の一挙手一投足には注目が集まるはずだ。

まだ記憶の新しいところでは、癒えない傷も残っている。今季のCLがグループリーグ敗退に終わってしまった事だ。 GL最終節を雪による最悪のピッチコンディションで戦わなくてはならかったことが悔やまれる。
ただ、決勝の会場がユヴェントス・スタジアムに設定されているヨーロッパリーグへの参加が確定していることは、選手たちのモチベーションに対してプラスに働くだろう。

もちろん、ポジティブなニュースもある。移籍が度々囁かれるアルトゥーロ・ビダルの契約延長だ。12月に2017年まで契約を延長した中盤のグラディエーターは、今後も現在のユヴェントスを象徴する“強力な中盤”に君臨する。

また、コンテ監督が「グローブ・サッカー」の年間最優秀監督賞に選出されたことも特筆すべきだろう。
「我々には勝利へのプロジェクトがあり、これまでの2シーズンで素晴らしい成績を残してきた。しかし、更なる勝利を目指さなければならない」

「選手としてチャンピオンズリーグ制覇を経験したが、監督としても同様に欧州を制したい。グアルディオラやカペッロがやってきたようにね。これからも、更なる高みに向け学んでいくよ」

コンテ監督は今の現状に何ら満足していない。
きっとチームはこれからも進化し続けていくだろう。

2013年を首位で締めくくったチームの再スタートは、1月5日、2位ローマとの頂上対決で幕を開ける。スクデットを目指すチームにとって、スタートダッシュを決める絶好のチャンスだ。 チームが目指す3冠へ向け、どんな歩みを魅せるのか。期待は高まるばかりだ。


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『ライオンの王様を見たんだ』

「Mamma, ho visto il Re Leone!(ママ、ぼくライオンの王様を見たんだ!)」

12月1日、ホームで行われたウディネーゼ戦後に、ユヴェントスのオフィシャルサイトに挙げられたニュースの見出しだ。

寒さが増し、冬が本格化したトリノの街だが、この日のスタジアムは熱気に満ち溢れていた。それも、普段とは違う若々しくて可愛らしい、子どもたちの活気と好奇心によるものだ。

セリエA第14節、ユヴェントス対ウディネーゼの一戦は、前節のナポリ戦で地域差別チャントを行ったユヴェントスクルヴァ(ゴール裏)への制裁として、普段その場に陣取っているウルトラスを入場禁止にしての試合となった。この日、代わりにクルヴァを陣取ることになったのは、トリノのサッカーチームや学校に通う12200人の子ども達。

普段、家族でスタジアムに足を運ぶ子、これが初観戦となる子、状況は様々だっただろうが、多くのスクールメイトと一緒になって観戦するのは、恐らくこれが初めての経験だったことだろう。そんな心境も相まって、キックオフを待つ子ども達には、サーカスで動物の登場を待ちわびるような期待に胸を膨らませる様な表情が目立った。

そして、選手紹介を終え、会場にはお馴染みのテーマソング「JUVE...storia di un grande amore」が響き渡る。
子ども達は、普段の大人達に負けないぐらいの声量で、ビアンコネーリのスカーフを両手いっぱいに広げながらアンセムをスタジアム中に響かせた。

そんな和やかなムードで始まった試合は、客席のムードとは一変して、両チームともに決定機を演出しするも、粘り強い好守で凌ぐ緊張感漂う展開となった。

その間も試合に熱中する子ども達は、ホームのユヴェントスに熱い声援を送り続けていた。相手ゴールキーパーのゴールキックに対する「Merda!(クソ!)」のパロラッチャ(悪言)は余計だったが、ピルロが負傷したシーンでは、すかさずピルロコールで選手を鼓舞するなど、好感の持てるシーンも幾度となく見られた。

そしてゲームは90分を過ぎてもこう着状態が続き、ドローという結果が色濃くなって迎えた後半ロスタイム。ホームチームを勝利へと導くジョレンテの決勝点が生まれる。左サイドから放り込まれたクロスボールをジョレンテがヘッドでリヒトシュタイナーへ落とし、リヒトシュタイナーがリターンしたボールを再びジョレンテが頭で巧みにコースを変え、ゴール右隅へと流し込んだ。この日、数多くのシュートを阻まれ続けた14番の粘り強いプレーが結実した瞬間だった。

そして、ゴールシーンを目の当たりにして喜ぶ子ども達の姿は見ている物を和ませるほほ笑ましい光景でもあった。

ユヴェントス・クルヴァが、「最後の最後まで諦めずに戦え!」と歌うチャント通り、諦めないとは、まさにこの事。ユヴェントスの面々は、試合終了のホイッスルがなるまで、プライドを持って戦い続けた。集まった12200人の少年少女には、ユーヴェが体現した不屈の精神と、決勝点を決めて雄叫びをあげるジョレンテの姿が、目に焼き付いていることだろう。

クルヴァに子ども達を招待したこの試みは、彼らに夢を与える素晴らしいエンターテイメントとなったはずである。そして、家路についた子ども達は、満面の笑みで家族にこう話したに違いない。

「ママ、ぼくライオンの王様を見たんだ!」と。



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『2012‐13 Campione d'italia!!』

29回目か、31回目か。

もう、そんなことはどちらでもいい。
こういった論争は、結局のところ何の意味もなさない。


アントニオ・コンテ体勢になって2シーズン目。シーズン前半は、八百長の疑いでベンチ入り禁止処分という虚ろき目にもあった。しかし、ビアンコネーリは、コーチのマッシモ・カッレーラや、助監督のアンジェロ・アレッシオ指揮の下で躍動。インテルとミランに黒星を喫したものの、コンテが復帰する16節まで11勝2敗2分けと、昨季の無敗優勝の勢いを持続させながら勝ち点を積み上げていた。

そして、コンテ監督の八百長疑惑(八百長を知っていたのに公表しなかったというもの)は、最終的に逮捕されたカロッビオの発言に信憑性がないということで、ベンチ入り禁止処分が軽減される形で集束した。


ちなみにイタリアのスポーツ裁判は、疑いが掛った時点で、その疑惑に裏付けがなくても裁判に突入する。そして、自身の潔白を証明していかなければならない。実際に関わっていないことに対する潔白を証明するのは困難だ。しかし、証明するまでの期間はベンチ入り禁止。ユヴェントスとコンテは、その制度に振り回された状況だった。


とはいえ、コンテ監督がベンチに戻って来てからというもの、チームはさらに勢いを増した。リーグ戦では28節から破竹の9連勝を飾り、一気にカンピオナート制覇へ向けて前進した。このチームの出来は、2連覇という結果に十分値するものだろう。


先にも述べたが、コンテがチームを率いて2シーズン目。戦術面での熟成度は非常に高い。3バックの安定感、サイドバックの駆け上がるタイミング、中盤を担う選手たちの熟成、攻撃陣のワンタッチプレーによるコンビネーション。どれをとっても一級品である。


その洗礼されたユヴェントスのカルチョは、レアル・マドリーの指揮官ジョゼ・モウリーニョをもうねらせた。
「現在、欧州で一番優れたサッカーを見せているのは、バルセロナではなくユヴェントスだ」

CLではバイエルンを相手にほろ苦い敗戦を喫したが、現在のビアンコネーリにセリエB降格から苦汁をなめ続けたかつての姿はない。チームの歴史が語る欧州のトップへ返り咲くべく、正しい道を歩んでいる。

だからこそスクデットの数は、29回でも31回でも、そんなことはもう気にしない方がいい。
今はただ、2012‐13シーズンのスクデットを喜び、次なる高みへ向けその歩みを進めていくこうではないか。




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