定年までは勤められなかったのだけど | 断酒てへ日常

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断酒を続けること、そのために断酒例会に毎日出席を続ける日々

 私が新卒で企業に就職したころはまだ、終身雇用への期待が大きかったと思います。それなりの企業に入社できたので、少なくとも定年退職までの社会的地位は安泰だと思っていました。それがバブル景気とその破綻を通り過ぎると、大きな企業に勤めていても、その生活は安泰ではなくなってしまいました。

 

 実際私は、アルコール依存症になってしまったということもあったのですが、49歳であっさり「早期定年退職制度」という形でリストラされてしまいました。それから再就職先を転々と5年さらに無職で2年半を過ごした後でアルコール病棟に入院し、断酒生活に入りました。

 

 退院して断酒生活に入ったのが58歳でそれから医者の勧めで1年間は断酒に専念しました。それから再就職したものかと考えたのですが、4年間近く無職状態が続いた後で今更フルタイムの勤めをこなせるとも思えませんでした。そして後1年我慢すれば何とか年金ももらえるということで、リタイアすることにしました。

 

 リストラされることも無く無難に会社に勤めていれば60歳まで勤めてその先もしばらくは働けたかとは思います。もし無事に60歳の定年まで勤めてその時点でリタイアしていたとしたら、その後の私は、無職となって、毎日が日曜日の生活になって、それでどうなっていたでしょうか。つらつら思うと、その時点で朝から毎日酒を飲む生活になって、たちまち「定年アル中」になっていたことが、確実だったのだろうと思えます。

 

 定年アル中になってその後は、どうなるのでしょうか、60歳半ばぐらいで、アルコール病棟送りになってそれから断酒を目指すというのがありそうな流れです。どうせアル中になって断酒するなら、その人生の一大転換を少しでも早いうちにこなす方が受け入れやすいのではと思います。そう思えば、定年前の時期にアルコール依存症であることを受け入れることができたのがよかったと思えます。

 

 まあ現実には早い時期に生活の破綻が来て、家族が離散してしまったということもあるわけですし、そもそも、リストラれずに済ませれる道が現実にはなかったことを思えば、負け惜しみで現状でよかったと言っているだけでしかなさそうです。

 

 まあそれでも、今の生活にそれほど不満がないことを思えばこれでよかったのかな、と思うことにします。


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