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アガサクリスティは天才だが、本作はそれほどでもない!?
作者お気に入りの10作に入っているとの触れ込みに期待しすぎたか。
299ページ、約54,000語。
●THE MOVING FINGER
評価:★★
ジャンルは推理ものではなく、ミュージカル調ラブコメ。
スパイスとしての殺人エピソードはトリックも動機もありきたり。
最後の小粋なジョークはとてもよいので、冗長な描写を省いて短編でサクッと読みたい。
傷痍軍人ジェリーの療養先で起こる迷惑お手紙騒動、そして殺人。
中盤は優雅にお茶会やらパーティやら、住人たちとの交流がダラダラと。
これはミステリ作品なのか?と不安になること請け合い。
謎のプロポーズラッシュを経て、突然物語をジャックするマープルおばさん。
やっぱりべらべらと(きっと早口で)推理を並べ立てる。
そもそもタイトルが意味不明、作中で指なんぞビタイチ動いてないぞ!
いたずらメールをタイプしてる犯人の指、なのかな?
わかりづらいので、タイトルはなろう系ラノベ風にしよう。
「戦争帰りで療養中の俺、いたずらメール犯人捜しのつもりが嫁をゲットしていた件」
あと本作、階級社会とか男尊女卑とか特に感ぜられて感情移入しづらい。
アガサ作品では、みんな出身地でナチュラルに他人を見下す。
ポワロでさえ「コイツは典型的イタリア人だから容疑者から外す」みたいな
ステレオタイプ診断をするのはちょっと面白い。
萌え大賞は順当にシンデレラガール、ミーガンちゃん。
お二人で末永く爆発するといいよ!
テーマ:TOEIC・英語学習