悲惨な結果をもたらしたグローバル化 | 上海で頑張ってる人を応援する!

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上海でがんばっている人や企業を個人的に取り上げて、上海の素顔を発信します。


国連開発計画のレポートによれば、
・200人の富豪が世界の総人口の41%分に相当する富を所有
・世界の五分の一人々が世界のGDPの86%を保有
・世界人口の五分の一貧困者は世界のGDPの一%しか保有していない


同レポートはグローバリゼーションが富の分配において、世界中でいかに悲惨な結果をもたらしたかを報告しています。
世界の指導者や先進国の政治家、超国家企業などの使うレトリックによれば、グローバルスタンダードの価値観に従って世界が徐々に発展していけば、これらの不平等もまた徐々に解消するといっています。

しかし、地球上における不平等は、逆に悪化しています。
アメリカでは過去20年間の経済成長で所得が増えたのは、ほとんどアメリカ社会のトップ1%のという最上級の家計のみでした。
1980年代以降、アメリカ人労働者の大半の実質賃金は下がっています。
ウオール街で発生し世界に蔓延した反格差社会デモが全てを物語っています。

日本の政治家や評論家の使う常套句に「日本は規制が厳しいために海外の投資家が入ってこれない、日本はもっとグローバル化して世界からの投資を呼び込まなければいけない」としたり顔で言っていますが、これほど愚かな言葉はありません。

何も外資に頼らなくても日本は使い切れないくらいのドルを保有しています。1997年のアジアを襲った金融危機は、タイや韓国、マレーシアで危険を感じた海外の投資家が資金を引き上げたから危機が起こったのです。

その後の金融危機も規制のない国際金融市場で高利を求めて移動する短期資金によって引き起こされています。
日本だけが危機を免れてきたのは、海外投資家に依存する状況を作らなかったからです。つまり金持ちだから外資など必要としなかったのです。

日本の貿易はほとんど世界の各地でドルで決裁されたから、日本は巨額のドルを手に入れたのです。これらのドルの多くがアメリカにとどまり、アメリカ経済の借り手に貸し出されます。つまりアメリカに存在している利益集団は増々日本に依存するようになってしまったのです。

アメリカを操る超国家組織は日本に対して圧力を掛ける場合「グローバル・スタンダードは世界の大多数が合意した流れである」という殺し文句で迫るはずです。

現実の世界ではグローバルスタンダードなるものは存在しません。両国の全ての利益になるような共通のルールなど作れるはずもありません。

しかし、日本の古い経済評論家たちは日本式モデルは解体して、もっと開放的で、競争原理の働く産業と金融構造に変えるべきだと主張しています。
つまり、超国家組織の提唱しているグローバリゼーション以外にまるで選択肢がないような脅迫観念で日本を誘導して行っています。

格差が世界に広がった最大の原因は、世界がグローバル化の実現が全ての経済問題を解決してくれると勘違いしてしまったからです。
そして、多くの人々が保護主義は時代遅れや世界発展の足かせになるという風に信じてしまったからです。

もちろん行き過ぎた保護主義は前工業化社会ですが、
保護主義が悪でグローバル化が善というレッテルを貼ってしまったことから、グローバリゼーションがここまで浸透し、結果、格差が極端に広がっていったのです。

日本の経済評論家や政治家は「経済成長」が全てを解決してくれるがごとく馬鹿の一つ覚えのように語りますが、経済成長が地域の経済を破壊することもあり、また社会の伝統的制度を壊滅させることもあります。

もちろん、経済成長が国民を少しでも豊かにする条件をつくる唯一の方法であることは明らかですが、経済成長に目が眩んで全てをグローバル化していく事の危険性について知るべきです。
現にグローバル化された社会では労働者の賃金を引き下げ、失業者を増やしています。

グローバリゼーションが世界に幸せをもたらすはずがないことを、日本は世界に訴えるべきです。
日本の経済評論家はこれまで日本経済の弱さを誇張するコメントばかりを発し、日本メディアは日本経済をまるで、悲惨な緊急状態に陥っているかのごとく報道しています。

お陰で日本に関する誤った報道が世界中に蔓延してしまいました。
日本は世界に真実が伝わらない状況で静かに世界経済を支えてきたのです。日本はもうそろそろより直接的な形で、世界に感銘を与える時期にきています。

今の世界経済は突然激流と化しています。
我々は急激な変化に備えなくてはならない時代に生きています。日本丸を沈没させない気概を持ったリーダーが一体いつ出現するのか、明治維新に針を戻したい心境です。

「中韓を知りすぎた男」 より抜粋)


日本は過去の歴史の中で、どうしようもなくなるとかならずヒーローが現れて状況を打開してきました。
戦国時代の織田信長、江戸末期の坂本龍馬・・・。

今回の行き過ぎたグローバル化の終焉に、また新たなヒーローが現れるのでは、と密かに思っております。

日本に仕事が少なくなり、不平等化が激しくなり、閉塞感が蔓延しております。
そろそろ社会の仕組みが変わる必要が出てきているのでは。
そう言えば、坂本龍馬は「日本を洗濯する」と言っていました。


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