第23旅第2章:羽越本線の楽しみ方 | もこ太郎の平成阿房列車

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新津駅からは羽越本線に乗り換え、秋田までの全線完乗に挑む。
しかし、羽越本線を完乗するには、少々厄介な事がある。


羽越本線の起点は、ここ新津駅である。
しかし、新津駅から、途中の新発田(しばた)駅の間のダイヤは、極端に薄い。
新発田より乗り換えなしに先に向かう列車となると、さらにその半数以下となる。

新発田から秋田方面に向かう列車は、新潟駅を出発し、白新線経由で羽越本線に直通する列車が大半を占める。
特急「いなほ」も、全て新潟を始発とし、白新線を経由している。
新潟~新発田間と、新発田以北の区間は別の路線なのであるが、鉄道に詳しくない人は、そのような認識を持っていないかもしれない。

ただ単に、羽越本線を利用して秋田に向かうのであれば、私も長岡から新潟まで行き、そこから白新線を経由する。
その方が便が良いからである。
しかし羽越本線を完乗するのであれば、ここ新津で乗り換えなければならないのである。


今回の旅に出る前に、このことを前提に今回の旅程を考えていたら、一つ壁にぶち当たった。
新津から新発田で下車し、そこから羽越本線の列車に乗ろうとすると、如何せん接続が悪すぎるのである。
普通に鈍行列車に乗り継いでいると、秋田に到着するのは深夜になってしまう。
さらに宿泊は、秋田からさらに列車で1時間程移動したところに予約を取っている。
日付が変わる前に宿泊地までたどり着けるかどうかもあやしい。

何とかならないかと、時刻表を凝視していると、解決の糸口は簡単に見つかった。
結局なんてことは無い、短区間だけ特急「いなほ」に乗れば、事なきを得そうだ。


話を戻し、新発田行きの列車に乗り込もうとすると、そこにはキハ110系が待ち構えていた。
羽越本線は全線電化されている筈なのに、なぜ気動車が宛がわれているのか?
少々疑問に思いつつ、疑惑のキハ110系は、新津を定刻通り出発した。


新津~新発田間の車窓は、殆ど田園風景しか映し出さないような印象だった。


新津から30分程で、新発田に到着した。






ここで、村上までの乗車券と自由席特急券を購入する。



さてここで、「羽越本線の楽しみ方」について考えてみたい。

羽越本線の魅力とは?
車窓から望む名勝「笹川流れ」や、鳥海山の雄大な姿?
週末に運行されるジョイフルトレイン「きらきらうえつ」?

しかし私は、それらとは全く異なる点に視線を向ける。

羽越本線は、全国でも類を見ないくらい、単線と複線が入り乱れる路線である。
今までも、いくつかの単複両線を合わせ持つ路線に乗車して来たが、羽越本線はそれらの比ではない。

JTB時刻表2014年1月号に
「JR線 電化区間と複線区間」
という題目で、全国のJRの路線図が記載されているが、羽越本線の項目は特記扱いとなっている。
(画像の太線が複線、細線が単線)



最初は、その単複の移り変わりを、ぜひかぶりつきで見届けたいとも思ったが、
新津から秋田まで、鈍行でおおむね5時間以上は掛かってしまう。
5時間も立ちっぱなしでいたいとは、さすがに思えなかった。
今回のかぶりつき計画は破棄。
体力と根性を持ち合わせる鉄道ファンには、ぜひ試みて頂きたい。


12時54分
定刻通り新発田に到着した「いなほ5号」に乗り込み、自由席に腰を掛ける。
自由席の2人掛けシートは空席が目立った。乗車率は5割にも満たないようだ。


新発田から村上までは、あっという間に到着した。



ホームには、「きらきらうえつ」用の駅名標が立っていた。
隣駅が「桑川」とある。つまり桑川に停車するということだが、そこで下車する乗客の大半は「笹川流れ」目当てなのだろう。



約15分という、非常に条件の良い接続で、酒田行の鈍行に乗り換える。



出迎えてくれたのは、キハ47系。
またもや気動車の御出ましだ。
村上を出てすぐに、交直区分のデッドセクションが設けられているため、気動車が割り当てられているのは明確だ。
大好きな旧国鉄型の気動車に乗れるとあり、私は何の文句も無いが。

かぶりつきを放棄した私は、進行方向左側のクロスシートに陣取る。
悪天候の日本海でも見てやろうかという勢いだ。

この列車も、乗車率は5割に満たなかったと思われる。
定刻通り村上を出たキハ47系は、ディーゼルエンジンを震わせながら間もなく、日本海の姿を映し出す。
村上から隣駅の間島までは複線区間。しかし、上りの線路が見当たらない。
実は、上りの線路はトンネルの中に身を隠していた。
このように、複線区間だが、山沿いを走る上りの線路はトンネルの中、という区間がこの羽越本線にはいくつか存在する。
秋田から新潟方面に向かう列車に乗ると、日本海の景色があまり見られないという不公平な事例が発生してしまうのでご注意いただきたい。



黒に近い灰色の日本海を臨みつつ、2時間20分かけて、終点の酒田に到着した。







ここから秋田行きの列車に乗り換える。
秋田まで誘ってくれるのは、何の面白味も無い全席ロングシートの701系。
仕方なくドア付近に腰かけ、701系は発車した。

このままこの701系に乗っかっていれば、羽越本線の乗り潰しが達成できる。
しかし、私は一つ寄り道していきたいところがあった。







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