ピンクリボン・月間
パートナーも含めて考える事は、まさに “生きること” と向き合うこと
アメリカのプロスポーツの中継を見ていると選手たちが身につけるタオルや履いてるスパイク、中には審判までがピンク色のグッズをつけています。
そんなこんなで、10月になれば「ピンクリボンキャンペーン」が始まったことを感じさせてくれます。母を遠い昔に「乳がん」で亡くしたので、個人的には注目のキャンペーンです。
海外のピンクリボンキャンペーンは、「乳がんに対して理解を深める」というキャンペーンであり、あまり「検診」について強調されていません。
また、キャン ペーンで得られた寄付金は、乳がんの治療研究に主に使われます。もともと検診率が高く、日本では、まだまだそこまで達していないのが現状です。
18人に1人
日本人女性の乳がんになる率は 今や18人に1人と年々増加傾向にあります。
<参考>アメリカでは8人に1人。国際的にも乳がんは増加傾向にあります。
2008年に、乳がんで死亡した人の数は11,797人。
(国立がんセンター がん対策情報センター)
第1位
女性がかかりやすいがん第1位。乳がんは30代から急増し、40~50歳代の女性に特に多くみられます。
検診率 約24パーセント
マンモグラフィによる乳がん検診受診率は、
オランダ 88.3%、
イギリス 74.1%、
イタリア 71%、
イスラエル 69.5%、
ニュージーランド 66.9%、
韓国 61.2%、
アメリカ 60.6%
日本の受診率は23.8%と、非常に低い水準です。
2000年ごろからキャンペーンが
以前も書きましたが、日本のピンクリボンキャンペーンが盛んになってきたのは、2000年代に入ってからです。
2000年(平成12年)10月に「あけぼの会」が東京タワーをピンク色にライトアップしたことがきっかけと言われています。
その運動の規模は年を追うごとに急拡大しており、協賛する企業・NPO団体は多数存在するようになり、大変な盛り上がりを見せています。
企業もCSR(企業の社会啓発活動)の一環としてキャンペーンを奨めることにより、イメージアップを図ることができるので、企業宣伝という側面もあるということなのでしょうか。
◇キャンペーンの結果は
では、その結果、検診を受ける人が飛躍的に増えたのでしょうか? 目標とするがん検診50%以上までにはほど遠い状況です。
がん検診受診者を増やす方策は、海外でも色々取り組まれていますが、最も効果的な方法は、「検診台帳」をつくり、受診しなかった方へ、再受診を促す「コール・ リコール法」が最も効果的とされています。
米国CDC(アメリカ疾病予防管理センター) によると、28の研究がそれを証明していると言います。
受診者に対するメリット(検診クーポン券などの発行)や、マスメディアによるキャンペーン、啓蒙活動だけでは、検診数を増やすというエビデンスは不十分と指摘しています。
効果的な方法は?本質を理解することが大事では
メタボ検診を市区町村で実施していますので、メタボ検診と同様に、住民台帳からコール・リコール法を実施すればよいという意見があります。
実際のところ、コール・リ コール法を日本で実行できていない要因としては、検診を市区町村にまかせてしまっているため、担当者が理解していないことが一つ要因としてあげられます。
また、検診には、精度管理が必要となってきますので、コール・リコール法をやり、受診率が向上すると、精度管理をする人件費などさらなる費用がかかるため、市区町村では、そこまでやる気がないといったとろが本音のようです。
このあたりをつついていかないと、日本でがん検診率をこれ以上増やすことは到底不可能だということです。
韓国でも検診台帳を使ったコール・リコール法で、乳がん検診率を向上し、日本は明らかに、がん検診後進国になってしまっています。
母はすべての社会にとって大地であり太陽のような存在です。それを敬いサポートするのはすべての人の役割かもしれません。「早期発見・早期診断・早期治療の大切さを伝える」ことは大事な行動だと感じています。
でも、それよりも一番大切なことは、パートナーや家族も含めて「生きることと向き合うこと」がこうしたキャンペーンの本質だと考えています。
最近では無痛のMRI検診もあるようです!
ピンクリボンフェスティバル
参考資料・関連記事
ランキングに参加しています、励みになりますので
お手数ですが、ポチっとお願いします。
にほんブログ村