こちらでは四方拝(シホーハイ)の形の稽古の分解が行われており、前々回の記事で下イラストの動きのところまでは書いていました。

 

　

 

　続いて行っていたのが、お互いに組手の構えのものでの動きです。

 

　最初に行う分解・解説では形通りの動きで内八字立ちからの変化で行っていきますが、実際に動く際にはその限りではなく、いろんな立ち方からもありえます。

 

　特に組手の構えから動いていくということは多くありますし、そういった立ち方を変えた時にどのように動きを変えないといけないのかを考えることも必要になります。

 

　この動きを組手の構えから行うと組手の構えが下イラストのようになります。

 

　

 

　組手の構えからになると正整立ちになりますが、内八字立ちの状態と比較すると相手を正面にして横に開いている距離が短くなります。そして、縦方向の距離は長くなります。

 

　つまり、そこから上の二つのイラストのかたちから右足を前に出して入り身をするとなると違いがでてきます。

 

　正整立ちからの奥足である右足を前に出して入り身をする際には相手からの距離が長い分、当たらないようにする工夫が必要になります。

 

　その具体的なものとしては体捌きのみならず、前の腕にて受けを行うことです。

 

　受けとしては掌底で受けを行い、その受けを行った時に生ずる反作用も利用して入り身の力に変えていきます。

 

　また、奥足を前に出す際に相手の足にぶつからないようにするために内側にカーブを描いた運足で行いますが、受けと同時に前の足をわずかに横にずらしつつ、その運足を行うことで足と足の接触を防ぐことになります。

 

　ここまでで、体捌きをしながら入り身のところを書いていましたが、その後の猿臂についてもポイントがあります。

 

　ここでは後ろ猿臂になりますが、この形の中の動きとしては丹田前に構えたところからの動きになります。

 

　そうなると肘の軌跡として下から上に突き上げるようなコースをとります。

 

　下イラストのようになります。

 

　

 

　

　この動きとは別の後ろ猿臂の動きでは肘を水平方向に突き出すやり方もあります。

 

　しかし、ここでは下から上に引き上げることなり、そうすると相手に当てた際に相手の体重をも利用して突き刺すことができます。

 

　水平方向のみですと、それはできませんが、このコースからくる特徴になり、それらも意識してこの後ろ猿臂の動作のところも注意しながら行われていきました。

 

　ここからさらに進んでいきましたが、この記事としてはここまでといたします。