『夢想と薔薇の日々(Days of Rêverie and Roses)』は、あくまでもフィクションであり、実在する人物や事件とは一切無関係です。「夢想」は個人が有する自由な権利ですが、現実は現実としてきちんと区別なさったうえでお読みください。くれぐれも混同されないよう、よろしくお願いいたします。尚、当ブログ内の文章や作品の、無断転載・引用・コピーを固くお断りいたします。
聴いたことのない、スローテンポできれいな音楽が流れてる寝室で目を覚ました。
一年でいちばん寒い時季の朝。
夜中から雨が降り続いてる。
カーテンは開いてるけど、それでも薄暗い。
トシがストーブを点けておいてくれたおかげで、部屋はあったかかった。
トシはすでに下に降りてて、きっと朝ごはんの支度をしてる。
体が重だるいのは、昨夜 彼と寝たから─────。
おれは、まだ寝ぼけた頭のまま、う〜ん…と伸びをした。
「この音楽、何だろ、キモチいい・・・」
なんていうのか、穏やかで落ち着く、不思議な感覚。
むき出しの腕を伸ばして、ガサゴソ音源を探すと、枕元に置いてあるタブレットに行き当たった。
タブレットをつかんで、よく表示を見たら、「『ラスト○ター』オリジナルサウンドトラック」って書いてあった。
トシがセットしていったんだと思う。
───これって。岩○俊二の監督作品だよね?
「トシ、観たのかな、、、」
気になって、呟いてしまう。
『いつ?』
『誰と?』
『ひとりで?』
『どこで?』
───おれは知らないのに。
胸に湧き上がってきてしまった、思わぬモヤモヤ。
トシに問いただしたい衝動に駆られる。
だけど。
それ以上に、曲がやさしくて素敵だったし。
これをおれのために流しておいてくれた、トシの気持ちが心に沁みて来すぎて。
やっぱりトシの、その気持ちがうれしかったから。
下に行って、トシに逢ったら、「ありがとう♡」って笑顔で言おう。
トシ、抱きしめてくれるかな……♬♪
聴いたことのない、スローテンポできれいな音楽が流れてる寝室で目を覚ました。
一年でいちばん寒い時季の朝。
夜中から雨が降り続いてる。
カーテンは開いてるけど、それでも薄暗い。
トシがストーブを点けておいてくれたおかげで、部屋はあったかかった。
トシはすでに下に降りてて、きっと朝ごはんの支度をしてる。
体が重だるいのは、昨夜 彼と寝たから─────。
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おれは、まだ寝ぼけた頭のまま、う〜ん…と伸びをした。
「この音楽、何だろ、キモチいい・・・」
なんていうのか、穏やかで落ち着く、不思議な感覚。
むき出しの腕を伸ばして、ガサゴソ音源を探すと、枕元に置いてあるタブレットに行き当たった。
タブレットをつかんで、よく表示を見たら、「『ラスト○ター』オリジナルサウンドトラック」って書いてあった。
トシがセットしていったんだと思う。
───これって。岩○俊二の監督作品だよね?
「トシ、観たのかな、、、」
気になって、呟いてしまう。
『いつ?』
『誰と?』
『ひとりで?』
『どこで?』
───おれは知らないのに。
胸に湧き上がってきてしまった、思わぬモヤモヤ。
トシに問いただしたい衝動に駆られる。
だけど。
それ以上に、曲がやさしくて素敵だったし。
これをおれのために流しておいてくれた、トシの気持ちが心に沁みて来すぎて。
やっぱりトシの、その気持ちがうれしかったから。
下に行って、トシに逢ったら、「ありがとう♡」って笑顔で言おう。
トシ、抱きしめてくれるかな……♬♪