【講座実施報告】思い出の里山で生きものめぐり(6月・舞岡公園) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

 

6月の講座「首都圏生きものめぐり」では

横浜市 舞岡公園を中心に散策しました。

舞岡公園といえば、私の野外散策の原点であり

ここがなければ今の自分はなかったと言っても

過言ではありません。そんな思い入れの強い場所を

講座としてご案内するのはやはり感慨深いものがありました。

 

舞岡駅を出発し、プロムナード沿いを歩いて

公園に向かいましたが、道中でもアマガエル(右)など

色々な生きものとエンカウントし、

その都度立ち止っていたので

公園の入口まで1時間半ほどかかりました。(;^_^A

(通常歩けば20分程度で着く道のりです)

 

でも、これでいいのです。

それが「生きものめぐり」なのです。

 

 

 

 

 

 

プロムナードで遭遇したオオシオカラトンボ

コイツに会うようになると「夏」を実感します。

 

 

 

 

 

会えるとちょっと嬉しい

ムラサキシジミです。

(何故かムラサキツバメ表記になっていました)

 

今年もここまでミドリシジミと会えていませんが

まあ、色の綺麗さでいうならコイツも負けていないし

「妥協」というのを学ぶのも……。↓

 

 

 

 

 

……なんて言っていたらミドリシジミ

目の前に下りてきました。

あいにく地味なメスでしたが

こんな近距離で観察・撮影できたのは

久しぶりかもしれません。

 

最近あまり来ていなかったのですが

舞岡公園は結構知られたゼフィルスの聖地。

タイワンリスやガビチョウなどの外来種問題が

深刻な面もありますが、昆虫の多様性については

まだまだ健在なようです。

 

 

 

 

 

 

繁殖繋がりということで、

交尾中のカノコガ(左)と

カラタチで産卵するナミアゲハ(右)。

うみたてたまごアゲハの卵もお見せすることができました。

 

一方のカノコガですが、

この日は何故か異様な頻度でエンカウント。

あまり注目されることのない蛾ですが

これだけ遭遇したので参加者の皆さんも

今後しばらく忘れることはないでしょう。

 

 

 

 

 

まだ若いニホンカナヘビ

他、ニホントカゲにも遭遇しています。

 

 

 

 

 

昼食をとった広場では、

巣穴を掘る(?)コゲラの姿も。

 

 

 

 

 

宮田池ではおなじみのカワセミにも遭遇。

やや距離はありましたが、

参加者の皆さんもデジカメをお持ちでしたので

しっかりとその姿を観賞していただけました。

 

 

 

 

 

 

舞岡公園の象徴ともいえる谷戸の田んぼを散策。

まだ田植えしたばかりの田んぼでは

オタマジャクシを多数確認しております。

 

 

 

 

 

 

シロツメクサを訪れたキマダラセセリ(左)と

樹液を訪れたビロウドハマキ&ヨツボシオオキスイ(右)。

 

上記のミドリシジミもまた然りですが

過去に私もあまり会う機会のなかった昆虫と

この日は妙によく出合った気がします。

 

最近あまり来ないから知らなかっただけで

思った以上に「穴場」だったのかも……?

 

 

 

 

 

講座終盤に遭遇したシオヤアブ

セイヨウミツバチ捕食しています。

見方によっては恐ろしいかもしれませんが

一方で「命の営み」を実感するシーンでもあり

生きものめぐり的には見逃せません。

参加者の皆さんも結構興味津々で撮影されていました。

 

 

 

 

 

最後に、舞岡駅に営巣しているツバメです。

地下駅なのですが、わざわざ階段を下りてきて

こうして巣を作っています。しかも2ヶ所以上。

(下の板は駅員さんが設置してくれたのでしょうか)

 

ミドリシジミを始め、予想していなかった生きものとの

遭遇もあり、結構充実した内容となりました。

次回は朝比奈切通~鎌倉市北東部を散策予定。

ハンミョウなどの様々な昆虫が期待できるはずです。

(興味をお持ちいただけましたらこちらからぜひお申込みください。)

 

 

 

 

【6/19 舞岡公園の講座で観察(撮影)した生きもの】

鳥類・・・カルガモ、カワセミ、キジバト、コゲラ、シジュウカラ、ツバメ

昆虫類・・・アメンボ、ウラギンシジミ、オオシオカラトンボ、カノコガ、カマキリの幼虫、キタテハ、キマダラセセリ、キンケハラナガツチバチ、クマバチ、サトキマダラヒカゲ、シオカラトンボ、シオヤアブ、シマアメンボ、ショウジョウトンボ、スジグロシロチョウ、セイヨウミツバチ、タンザワフキバッタ、ツチイナゴ、ツバメシジミ、ツマグロオオヨコバイ、ニホンミツバチ、ビロウドハマキ、ベニシジミ、ホタルガ、ミドリシジミ、ムシヒキアブ、ムラサキシジミ、ヨツボシオオキスイ、ルリタテハ

その他・・・、カワニナ、ニホンアマガエル、ニホンカナヘビ、ニホントカゲ、ミスジマイマイ

 

 

 

 

 

【以下、おまけ】

 

 

講座の1週間ほど前、視察で舞岡公園に

足を運んだ際の記録をちょっと紹介します。

まずはハラグロオオテントウ

一昨年に新顔登録した日本最大のテントウムシです。

 

クワの木につくシラミの仲間を食べるため

クワの木で見られることが多いそうですが

元々南方系で現在もあまり数が多くないため

遭遇する機会はあまりないかもしれません。

 

 

 

 

 

小さいですが、新顔の昆虫にも遭遇。

ツチカメムシという黒いカメムシです。

 

遭遇率・・・3(この日何度か遭遇しています)

インパクト・・・1 (小さいので目立ちにくい)

美しさ・・・1 (GKBRと誤解される恐れあり)

俊敏性・・・3 (ちょこまかと歩き回ります)

知名度・・・2 (図鑑には掲載されています)

 

名前の通り土(地面)の上を歩いていることが多く

葉っぱの上で見ることの多い他のカメムシとは

ちょっとポジションが異なっているようです。

特に珍しい昆虫ではありませんが

今回初めて撮影できました。

 

 

 

 

★次回、生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」は

 2022年7月16日(土)&17日(日)に開催いたします。

 行先は「朝比奈切通~鎌倉市北東部(予定)」でございます。

 現在お申込を受付中です。ご興味のある方はこちらよりお申込ください。

 (講座の概要につきましてはこちらをご参照ください)

 

 

【小学校6年生までのお子さんのご参加につきまして】

小学校6年生までの方は、初回500円でご参加いただけます。

ただし、御父兄の同行をお願いいたします。