7月のリベンジ達成。やはり真夏は端境期だった?(花をたずねて鎌倉歩き・9月) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

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雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

村田先生の「花をたずねて鎌倉歩き」へ。

8月はお休みなので、2ヶ月ぶりです。

今回は鎌倉市内の北東部、

杉本寺~朝夷奈切通を歩きました。

 

小町通りなどの人の集まりやすいエリアからは

大分離れておりますので、比較的閑静なのですが

この界隈は横浜市と繋がっているためか

車の通りが多いのが玉にキズだったりします。

歩道がかなり狭いのも気を付けないといけません。

 

 

 

 

 

 

とは言え、車に注意が必要なのは

あくまで「道路」の話。一歩お寺の敷地に入れば

そこは緑に包まれた静寂の世界です。

 

まずは、鎌倉最古とも言われる杉本寺へ。

有名なコケ階段(もちろん立入禁止)もあります(左写真)。

右は、コケの上に出てきたニホンカナヘビ

庭石やコンクリートと違い熱くならないので

居心地がいいようです。そのためか皆で接写しても

逃げ出そうとはしませんでした(笑)

 

 

 

 

 

鎌倉はどちらかというとニホントカゲの方が多め。

立地上、じめっとした場所が多いため、

乾燥した場所を好む(気がする)カナヘビより

こちらの方が環境に適応している……のかも?

 

 

 

 

 

その後、バスで朝夷奈切通へ。

道中でクズの花の香りを嗅いだり

カワセミやハグロトンボを見かけたり……と

目的地だけでなく、道中でも「出合い」があるのが

鎌倉歩きの最大の特長です。

(上写真:切通手前でタマアジサイを撮影中)

 

私は講座立ち上げにあたり村田先生から教えを受けておりますため

自分の講座におきましてもこれを踏襲しております。

 

 

 

 

 

 

切通周辺ではタマアジサイ(左)はもちろん

湿気が多いためかキツリフネ(右)も生えていました。

ちなみに鎌倉といえばアジサイがあまりにも有名ですが

タマアジサイが開花する頃には一般的なアジサイは

大抵もう花期が終わってしまっております。

一方で、鎌倉市内に自生しているアジサイというと

より自然度の高いエリアほど、タマアジサイの比率が多くなります。

 

 

 

 

 

切通の散策路沿いに流れる小川。

小魚やカニ、シマアメンボなどがよく観察できます。

 

 

 

 

 

ヨシノボリ(フラッシュ使用)。

幅数十センチという狭い水路でしたが

かなりの数が生息しているようでした。

 

 

 

 

 

石をどけてやると、指先サイズのサワガニが。

あまりここの切通では見たことがなかったのですが

単位私がこれまで念入りにチェックしなかっただけで

実際には結構な数が生息しているようです。

 

 

 

 

 

数日前に雨が降ったためか、絞り水の量もやや多め。

しかし、7月の講座中止時と比べれば大したことはありません。

何であの時だけ大雨に見舞われたのかと今でも未練たらたら

 

 

 

 

 

そして、7月との決定的な違いは

やたらとハンミョウ出まくったこと。

昨年9月と同じく見つけるのに苦労しないレベルで

参加者の皆様もかなり興奮されておりました。

 

ハンミョウの繁殖期については諸説ありますが

やはり真夏は端境期であまり動かないということか、

それとも単に7月のあの時は雨が多かったから

見られなかったに過ぎないのか……?

 

7月の晴天続きの日に発生状況をチェックしないと

ハッキリとしたことは言えません。

ただ、春と比べると見られる数は明らかに9月の方が多く

これは昨年9月も同様だったため、理由はわかりませんが

「朝夷奈のハンミョウは9月がピーク」という認識で

よろしいのではないかと思われます。

 

 

 

 

 

超ローアングルから、顔を撮影。

 

男の分厚い指の皮を食い破り流血させるだけの鋭い顎

を持っていますが、私みたいに手に持ったりしない限りは

全く問題ありません。 まあ、仮に噛まれても痛いだけですが

 

 

 

 

 

 

タマアジサイの葉の陰に隠れるオオカマキリ

いよいよ大人の個体を目にする機会が多くなってきました。

 

 

 

 

 

キバナコスモスが群生している場所も

ご案内いただきました。何てことない住宅街の一角ですが

表の大通りに面していないため、車を気にしないで済むのが

有難いところです。村田先生曰く、ここでルリモンハナバチ

目にしたとのことでしたが、講座中は残念ながら見られず……。

 

しかし、講座終了後に個人的に再度足を運んでみると……↓

 

 

 

 

 

おお、久しぶりに出てきてくれました。

ほとんど夕方でしたが、2匹ほど飛び回っていました。

昨年と違い石窯ガーデンテラスではこの日不発だったので

今年はもう鎌倉では会えないかと諦めかけていたのですが

最後、帰る直前に大きな収穫がありました。

 

7月に見られなかったものが無事こうして撮れたので

とりあえず今年の夏の鎌倉は、これで悔いなしです。

 

 

 

 

 

★次回、生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」は

 2022年10月16日(日)に開催いたします。

 行先は「多摩川河口域 シギ・チドリ飛来地」でございます。

 現在お申込を受付中です。ご興味のある方はこちらよりお申込ください。

 (講座の概要につきましてはこちらをご参照ください)

 

 

【小学校6年生までのお子さんのご参加につきまして】

小学校6年生までの方は、初回500円でご参加いただけます。

ただし、御父兄の同行をお願いいたします。