わたしは仕事柄、
がんばるべき時にがんばらせる
お尻をたたく役を
することもあります。


わたしの方針としては、
基本相手を見て
相手に向いたペースと方法で、
ということに全力を注ぎます。



なので個人レッスンが一番全力ですし、
その人だけを見てあげられる時間なので好きです。


グループレッスンはその場のみんなが
楽しめることを優先すると決めているので、
本当は個人対応してあげたいような子も
ちょっとね、中々手厚くしてあげられません。
(その分個別に声をかけるようにしています)



特に若い子ですが、

練習したり訓練すると
自分がもっとなにかしらできる人間なのだ!
という体験をさせてあげたいのですよね。



お箏じゃなくてもできることなのですが、
それができるのが楽器習得のいいところ。
スポーツも一緒ですね。



成長体験ですね、
その中で
やればできる自分を信じて欲しいですし、



ある意味やらないからできないだけなんだー
という諦めや、休憩タイムでも



自分を信じていられるので
それっていい!と思っています。
(だってやればできるんだから)


自己信頼が育めるものっていいですよね。



それでも人は、
自分と他人を比べて


あの子の方が遅くに習ったのに
上手になっているとか、
あれ?と思う瞬間もありますよね。



いや正直本人の練習量や
取り組みの姿勢の場合も
大いにあるのですが、


その人その人の事情で
使える時間に差があって当たり前だしね。




でもお子さんを想像してみて下さい。




これがそもそも今初めて体験しているハードルなら、
なんであの子と自分に差があるのかも
よく分からないんです。


わたしは下手なのかな?
能力がないのかな?
って



才能という見方もありますが、
練習が好きとかも才能の内だと思うので


そこがそもそもあまり
練習好きじゃないタイプだったら
(いい悪いの前に)


もし今までの人生、そう生きていたら


実はやれる自分なんて
想像つかんじゃないですか。



そういうことに
少しずつ気づいてもらうよう
働きかける場合もあります。


やれば伸びる分は
ちゃんとあるよー!って



うちに来る子どもたちは
受験や就職など
人生の節目を迎える子もいますから、


受験など「この期間で決めて!」
という時期に、



今自分のやりたいことや
意欲に気付けない、
みつからない
という子もいます。


それで悩まない子もいれば、



ぽわんとしたまま、
これでいいのかなー?てなってるお子さん。
時々いらっしゃいます。


彼らには、
ゆっくり焦らずでいいよ!
と言いたいです。


自分の人生を、
この数カ月で進路を決めろ!とか言われて
困っちゃうのは当然だと思う。


学校に投げかけられてても
その材料に今出会えていないなら
仕方ないし、


そもそもやりたいことが特にない場合もある。


目の前に出てきたものに
粛々と取り組んでいくのが合ってる子もいる。


そして例えば最近見られなくなってきた
専業主婦って選択肢、



これがOKなら楽になる子もいると思うよ、
わたしの時は腰掛、
花嫁修業な女子大生、短大生
いっぱいいたわよ・笑



だからやりたい事無くても
罪悪感湧かなかった。



何かできないとダメ、
できた方がいい!というのも


子育て中のわたしみたいのも、
ただの流行りだと思って見れたら
楽かもしれませんね。



そんな子たちに、
将来お箏をバリバリやるとか、先生になるとか
大きなプレッシャーになるなら

そんな期待は別にいいので、



こういうことを学ぶと、
自分がやればできる!ということや

やる気を出したい時に
出せば成長する、伸びしろがある

本当に欲しいものに出会った時には、
手にすることもできる!…かも。
という可能性を、

自分に見続けられる大人になって欲しいんですね。



お箏の時に
ああしたら
弾けるようになったんだから!!!


ということが、
本人にとっての自信や
心のお守りになりますように。



結果が出るとかだけを
大事にしてる訳じゃない、


芸術にまつわる意識や心の機微、風情、
感性なども合わせて


なんとなく感じ取るセンサーが磨かれれば、


この音楽の世界は
かなりいいお役目を
果たしていると思うのですよ。



昨日は十七絃で即興演奏。
こちらは次回にまた報告させて頂きます^ - ^