先日、会津若松市の福島県立博物館で、美刃という名刀展示会に行って来ました。


私の目に、一際とまったのは、長光の太刀でした。



元の方に、地景が多数みられる部位があってとても美しいのに刮目しました。



その同じ部位の刃のなかには、縦長の渦巻くような金筋が認められ、これにもビックリしました。



鎌倉時代の鋼は、大鍛冶から供給されていたとすれば、同じような地鉄が日本中の刀剣産地に出回っていたと考えられます。


この長光の太刀の地景と金筋は相州上工にも勝るとも劣らないものでした。



正宗の最高傑作日向正宗にも匹敵する地鉄の冴えであり、同じ鎌倉時代後期にこうした鋼が出回っていたのではないか、という推理が成り立ちます。


正宗の名刀は再現できるという予想は、この時代の共通製綱法の解明によってなされるでしょう。


正宗がものすごく特殊ではなかったと考えられ、当時の製鉄の方法さえわかれば再現も可能と考えられます。